2010年頃から始まった第三次AIブームは、過去二回のAIブームよりも長く続いているだけでなく、ますます勢いを増している。
第一次AIブームの時に当方は学生だった。コーリーの提唱した逆合成による有機化合物のデザイン手法は、コンピューターを前提にしたロジックだった。
当時は電卓が登場した時代でもあり、嶋氏とインテルのデザインしたマイコンチップが登場したばかりで、コンピューターと言えばIBM製の大型コンピューターである。
コーリーの逆合成の考え方によりFORTRUNによる合成プロセス自動化のプログラムも公開されただけでなく、専門の授業でもその手法に関して1問出題された。
当方はコーリーの考え方でシクラメンの香りをデザインし、それを卒業研究にしている。アメリカ化学会誌にはその成果がショートコミュニケーションとして掲載された。
この第一次AIブームと第三次AIブームとの大きな違いは、社会がそのブームにのみこまれているところである。そしてそれを支えているのはPythonと呼ばれるプログラム言語だ。
12月の無料セミナー参加者には、Pythonの開発環境の立ち上げ方を解説したパワーポイントの資料を無料提供するので、まだPythonをご存知ない技術者は積極的にご参加いただきたい。
来年になってもPythonなど知らない、と言っているような技術者は時代遅れである。今年の8月に発表されたようにMSExcel365にPythonが標準で実装される。
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12月18日10時から16時の予定で無料WEBセミナーを行います。
なお、テキストご希望の方は、プログラム付で電子ブックを有償配布いたします。
<内容>
1.問題解決の基礎
2.データ駆動の考え方
3.Pythonは易しい
4. 事例
*事例で使用したPythonプログラムを有償(テキスト付1万円)で配布します。
12月には同一内容のセミナーを2日予定しております。ご希望の日を2-3枠お知らせください。ご不明な点はお問い合わせください。
12月18日(月)のセミナーをご希望の方は、下記お申込みフォームの希望日時欄に、12月18日と記入してください。それ以外をご希望の方は、ご希望の日付を2-3枠記入してください。
送信フォームから上手く送信できない場合は、大変お手数ですがinfo@kensyu323.comまでご連絡ください。
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身の回りの樹脂やゴムには様々な劣化防止剤が添加されている。それでも数年で劣化し使用不能となるケースが存在する。そこで高分子の劣化に関する研究が今でも行われている。
高分子に限らず、有機物を機能材として用いた場合にどのくらいの寿命があるのか。当方の体験では、100円ショップで購入した洗濯ばさみが1年程度の寿命しかないことにびっくりしている。
一方法隆寺の五重塔は、老化防止剤の使われていない柱で現在までその姿を留めている。あるいは、エジプトのミイラに使用された布の手触りから、部分的ではあるが劣化が少ないことを感じることができる。
物質における酸素の拡散速度を考慮するとこれは驚くべきことである。例えばてんぷら油による火災は、自動酸化によることが知られており、使い古したてんぷら油の管理に注意する必要がある。
昔はもったいない精神でてんぷら油は何回も使いまわしがされた。しかし古いてんぷら油で作られたてんぷらは胸やけがひどく敬遠されるようになったが、古いてんぷら油には過酸化物が存在し、自動酸化を引き起こすので火事以外に発がん性も疑われている。そのため、注意書きとして1回使用が書かれている食用油製品もある。
身の回りの現象から酸化劣化の問題を考えてみると、高分子の劣化問題がかなり難しい問題であることに気がつく。発火するほどの古いてんぷら油から、ミイラの布まで比較すると、高分子の酸化劣化速度が単純ではないとすぐに気がつく。
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科学で問うことができるが、科学で答えられないトランスサイエンスの問題を解くコツの一つが表題の方法である。データを基に問題を解いてゆく方法がデータ駆動による問題解決である。
科学では、ある現象を解明しようとする問題では、仮説を設定し、その真偽を確認する実験を行って答えを求めてゆく。
ところが、開発現場にはトランスサイエンスが溢れてきた。これは今に始まったことではなく、当方がゴム会社に入社した時に指導社員から科学で解けない問題を解く方法を習っている。
1980年代の中ごろに、雑誌サイエンスにトランスサイエンスという言葉が登場している。日本はバブル状態であり、科学論が盛んであったにもかかわらず、この言葉は無視された。
ゴム会社の研究所では、科学こそ唯一の研究開発の方法と狂信的なマネジメントが行われていた。入社した時の本部長が交代してU本部長になられた時に高純度SiCの事業が住友金属とのJVとして立ち上がったが、「まず、ものもってこい」式のどちらかと言えば非科学的なマネジメントだったので、研究所の管理職はじめメンバーの多くに嫌われた。
しかし、当方がゴム会社に勤務した12年間では、最もまともな感覚なリーダーだった。企画会議では、まずデータを説明せよと、これまた研究所のメンバーから嫌われた指示だった。
発表者は仮説のすばらしさを自慢したかったのに、実験データの説明を最初にしなければいけないことに反発する人が多かった。
U本部長からI本部長に代わって、アカデミックな雰囲気に逆戻りした。その時、「すべてのHLB値の領域における界面活性剤を用いても、電気粘性流体の耐久性問題を解くことができない。」という、I本部長曰く「科学的に素晴らしい研究成果」が報告された。
その報告をたった一晩のデータ駆動の実験でひっくり返し、電気粘性流体の耐久性問題を解決できる界面活性剤を見出したところ、とんでもない事件が起き始めた。トランスサイエンスの問題を解くのも命がけだった時代がある。
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今年度開催されたセミナーの中からテーマを選び再編成した無料WEBセミナーを来月開催予定です。希望日を2-3お知らせください。プログラムは、下記で「データサイエンスを活用した問題解決法」です。
Pythonのプログラミングについても解説しますが、Pythonの事前学習用資料(無料)を基に予習が必要ですのでお問い合わせください。Pythonのプログラミングスキルのあるかたは、予習編は不要です。
なお、テキストご希望の方は、プログラム付で電子ブックを有償配布いたします。
<内容>
1.問題解決の基礎
2.データ駆動の考え方
3.Pythonは易しい
4. 事例
*事例で使用したPythonプログラムを有償(テキスト付1万円)で配布します。
*事例は、以下です。
再生材を用いた新規難燃性ポリマーアロイ開発
シミュレーションによるデータ活用による半導体無端ベルトの開発
電気粘性流体の劣化耐久性改良
ブラックボックス化された劣化試験
データ駆動によるリサイクルPET射出成型体開発
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10年ほど前になるが、南京にあるコペリオン社とそこから独立した技術者が立ち上げたA社を見学した。A社ではコペリオン社と類似した商品を1-2割ほど安価な価格で販売している。さらにきめ細かなオプションも用意されており、売り上げが伸びているのも納得できる。
この2社の見学は、当方が企画したのではなく、中国で新たなコンパウンド工場を建設したい、という顧客に案内されてのことである。
さて、新たに開発した難燃性再生材PC/ABSの原料をコペリオン社とA社に持ち込み、同等機種でスクリューセグメントも類似構成にしてコンパウンディングを行ったところ驚くような結果となった。
コペリオン社の二軸混練機でコンパウンディングしたペレットの成形体では、実験室データを再現したが、A社の二軸混練機により製造されたペレットでは実験データを再現しなかったのだ。
ザ・ピーナッツのほくろの位置の違いのような話ではない。力学物性の差異はわずかであったが、難燃性について合格と不合格の大きな違いとなった。
難燃剤の添加量は、コストと物性を考慮し最適化されているが、ザ・ピーナッツと同じくらいのよく似た二軸混練機でこのような差が出ることに驚いた。
ザ・ピーナッツでも性格が違うので、A社とコペリオン社のそっくりの機械でもその差が出た、と説明すれば納得してもらえると思い、当方の顧客に説明したら、ザ・ピーナッツをご存知ない方だったので意味不明となった。
困ったのは、A社が価格を3割下げると言い出したことである。南京に宿泊し、A社の機械で少し検討してみたが、難燃剤を増量する必要があった。力学物性は目標値を満たしていたが難燃性の問題解決に配合を変更する必要があった。
A社の二軸混練機でも使えないわけではないが、難燃剤をわずかに増量する必要があり、3割の値引きがあっても結局高い買い物になると思い、顧客にコンパウンドの原価アップを理由にコペリオン社の二軸混練機を購入するように勧めた。
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樹脂の混練には二軸混練機が多く使われている。しかし、タイヤのような厳しい条件で使用されるゴムのコンパウンドの混練では、未だにバッチ式混練技術が用いられている。
タイヤ業界でも生産性の高い二軸混練機が検討されたこともあったが、バンバリーとロール混練の組み合わせが良質なコンパウンド生産に必要で、未だにバッチ式がタイヤ業界で用いられている。
この事実の重要性をよくご存じない研究者は、どのような樹脂コンパウンドでも良好な射出成形を可能にする技術を夢見て、射出成形技術の研究が20世紀活発に行われた。
金型内の樹脂流動を見える化し、徹底した研究も行われたが、未だに射出成形におけるクレームは0とならない。最近再生材の使用が盛んになり、過去と異なる問題が出てきて、空洞のついた二軸混練機を用いるとコンパウンド物性が改良される、という成果が注目されている。
学問というものをどのように身に着けたらよいのか、という教育を義務教育で行われていないので、たまたま良い結果が出ると、それがすべてのような錯覚に陥る研究者がいるのは残念である。
高分子の融体に関する研究は20世紀末から活発に行われるようになった分野である。その成果で、ようやく高分子のコンパウンドがプロセスの履歴を成形体に持ち込む厄介な材料であるとの認識が生まれた。
すなわち、混練プロセスで十分な混練が行われていないと射出成形プロセスでいくら努力しても実現できない現象があるのだ。
換言すれば、再生材にしてもバージン材にしても設計通りの成形体を得るためには、パーフェクトな混練プロセス条件を見出すことができるかどうかに依存するが、詳細は弊社にご相談ください。
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6億円を放り出して辞めた野球選手がいる。巨人の中田翔だ。彼はチーム内の問題児であるにもかかわらず、年俸3億円3年契約で巨人にシーズン途中で移籍している。
しかし、巨人のマネージメント、選手起用に我慢できず、契約で保証された残り2年6億円を放り出して、FAも使わず、自由契約を自ら選んだ。
今年のプロ野球冬季シーズンは面白い。もう一人問題児の穂高選手の動向である。噂ではソフトバンクが濃厚と言われている。
日本の社会常識では、二人ともいわゆるスネに疵持つ身である。日本ではこのような人材の扱いが極端に下手である。その反動からか、バツ&テリーやスラムダンクのような漫画がヒットしている。
中田選手については、FAを選択しなかったことに対して拾ってくれた球団に恩を仇で返す、というような内容の記事もある。
しかし、この一年を見る限り、「お金さえ払えばどのように起用しようと勝手だ」という巨人特有の傲慢さが目立ち、選手の希望を無視したマネジメントの結果Bクラスでは、給与は高くても不満が出てくる。
日本では、自己実現意欲が高く扱いにくい能力ある若者のマネジメントをうまくできない企業が多い。プロスポーツさえも同様のチームもあるので、おそらく社会全体で有能な人材をつぶしている可能性がある。
その視点で阪神の日本シリーズ優勝を改めて見直してみると面白い。すなわち岡田監督のマネジメントのツボを押さえた采配(注)である。シーズン初めに阪神が日本一になることを評論家の多くが予想していなかった。
もし、中田選手が中日に入団し、来期中日が日本一になるようなことが起きたならば、あの真面目な立浪監督の成長の成果かもしれない。野球人として有能で現役時代もそこそこの成績を上げ、従順で真面目な監督でも最下位である。
ドラッカーは、マネジメントの定義として人を成して成果を出す、そしてそれを成功させるためには誠実で真摯な人材でなければいけない、と述べている。
組織で成果を出すためには、リーダーのマネジメント能力が重要になってくる。マネジメントの知識だけではだめである。真摯にリーダー自ら成長できなければマネジメントは成功しない。
メンバーが扱いにくい人材の場合、ずるがしこいリーダーか、あるいはその出会いを自らの成長の機会と捉えられるリーダーでなければ、能力ある若者に最大の成果を出させるマネジメントなどできない。
前者のリーダーでは一時の成功に終わるが、後者のリーダーであれば永続的な組織の成長につながる。ゆえに誠実真摯なリーダーが求められているのである。
(注)「アレ」が流行し、「パインアレ」までヒットした。これは岡田監督が押さえていたツボの一つである。中田選手をわがままと見ているだけでは駄目である。そのわがままをどのようにパワーにつなげるのか、マネジメントの工夫が求められるのである。短所が長所の裏返しであることに気づくことがリーダーとして大切である。
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一部のお客様に限定して実施してきましたが、コロナ禍の3年間でWEB会議が定着したことを鑑み、格安のコンサルティングコースを開始しましたのでご相談ください。
価格は特別価格であり、非公開とさせていただきますが、お客様に満足いただけるどころか驚かれるような価格です。ぜひご利用ください。
お申込み手順は、まず弊社へお客様の連絡先をお知らせいただきますと、弊社が用意しますWEB会議システムでお打ち合わせをさせていただきます。
その後弊社で起案する契約書(あるいはお客様で起案されるご契約書)に沿い、コンサルティングを開始させていただきます。是非ご活用ください。
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仕事と介護を天秤にかけない、愛情と介護を切り離すのが、勤労者の介護の問題において答えを出すコツだそうだ。これには大変納得できる。また、このように介護を捉えない限り、老人介護の問題を解くことができない。
当方の実の両親は、すでに他界しているが、その両親の介護は、両親の近くに住んでいた二人の姉と自宅介護システムで生前行われている。両親の最期については、たまたま両親の近くへ単身赴任中だったので姉からの連絡により駆け付けることができた。
仕事を抱えての老人介護の問題について、当方はこのような理由で大きな苦労をしていない。おかげで両親について良い思い出だけが残っている。
おそらく、勤労者と介護の問題は、最初に書いた要点で解答を出さないと解決できないどころか、最も大切な両親に対する愛情の問題も難しくする。
さらに、姉たちの配慮もあり、当方は親の近くへ単身赴任していても、全く介護の手間をすることなく、たまの休みに両親と楽しく過ごすことができた。
生前両親に東京へ住むことを勧めたが、まだ健康であった両親は永年住んだ土地に固執していた。結果として、最初に書いた形態での介護となったのだが、働く人の介護の問題は、このような答の出し方しかない。
愛情が一番大切であり、無理をしてその大切な愛情を毀損するような介護の仕方をしないように努力した方が良い。親というものは、死後も心の中で生きていることを知ると、この重要性を理解できる。
また、子供のころは兄弟関係の中に感謝という言葉は影が薄かったが、介護の問題を通じ、姉二人への強い感謝の気持ちを持つに至っている。労働と介護の問題は、まず最初に書いた視点で考えてみることが重要で、多少割り切る覚悟が求められる。しかし、愛情が一番大切であることを忘れてはいけない。
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