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2023.08/06 5000円セミナーの内容

5000円セミナーでは、予習編と本編、復習編に分かれている。予習編では、Pythonプログラム開発環境をセミナー受講前に構築していただくための資料を準備している。


ただし、環境構築以外の情報も予習編では提供している。本編では、重回帰分析のプログラムを作成するための知識を提供している。ただし、Pythonのマニュアルではなく、重回帰分析プログラム及びその周辺プログラムを作成するための知識提供である。


復習編をつけており、セミナーの内容で受講後簡単なプログラム開発をしていただけるように教材を構成している。セミナーで不足する情報についてはマニュアルその他の紹介をしており、セミナーの知識があれば、これらの情報を知識に変えることが可能だ。


このような工夫をしているので、二時間のセミナーは、極めて濃厚な構成である。二時間のセミナー終了後は重回帰分析のプログラムが完成し、受講者は重回帰分析で各自の問題解決ができるようになっていると期待したい。


また、グラフ作成のためのツールも無償提供するので、グラフ作成プログラムも開発できる。おそらく5000円という価格を安価に感じていただけるのではないかと思います。


Python入門セミナーについては無償のセミナーが溢れていますが、重回帰分析プログラムやグラフ作成ツールを無償で配布しているサイトを見つけることができなかった。


弊社の今回のサービスセミナー受講料は5000円だが、これらソフトウェアーを無償で提供している。見方を変えれば、5000円でプログラム提供し、セミナーは無料という見方もできます。

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2023.08/05 知恵を磨く

60年近く前に、知恵の無いものは努力してもだめだ、と言っていた小学校教師がいた。人間であることを否定するような教育者にあるまじき発言、と亡父は一刀両断に否定した。


亡父は知恵を身に着けているからこそ人間が他の動物と異なるのだ、というのが口癖だった。それから10年ほど経過して、犬山モンキーセンターの話題をTVで取り上げていたら、サルから進化したというのは本当なのだ、と真顔で語っていた。


その後10年して、当方が結婚し孫が生まれた頃に、知恵のあるカラスが話題になった。カラスによる都会のゴミ散乱がきっかけである。学者がカラスの知恵の話をしているのを聞いた亡父は絶句していた。相当のショックを受けたようである。


さて、知恵が人間だけの特権かどうか当方は知らないが、動物の本能の一つのようにも思える。睡欲と食欲、性欲は人間の基本欲求と言われ、脳科学の観点からかなり研究が進み、欲求からもたらされる喜びがどのようなものか明らかになってきた。


脳科学で恋愛の説明をされると、志賀直哉の「友情」という小説が胡散臭い小説に見えてくるのは当方だけだろうか。ベートーベンのデスマスクを割るシーンにある種の感動を感じた青春時代を時代遅れの未熟な感覚だったと後悔したりもする。


最近は、LGBTQやセルフプレジャーなどが話題になりNHKのあさイチで取り上げられたりするが、すでにその方向には各種事業が存在し、この4年間にそれなりのマーケットが形成されているのに驚く。


弊社は、知恵を磨くことの重要性に気づき起業したのだが、セルフプレジャー商品ほどの関心を持ってもらえず苦戦している。


知恵は基本3欲求と異なり、磨かなければ喜びにつながらない。基本3欲求は生きてゆくために人間に自然に備わった欲求と説明されたりするが、知恵が無ければ生きてゆけないのも人間社会である。そして知恵を磨けば磨く程喜びの機会は増える。


しかも、社会貢献できるほど知恵を磨けば、基本3欲求と異なり法の制限なく喜びを爆発させることもできるのだ。


弊社のセミナーでは、知恵を磨くことに焦点をあて、教材を作成している。単なる情報提供のセミナーとなっていないのが特徴である。磨かれた知恵は社会に貢献できる崇高な喜びを生み出す。

カテゴリー : 一般

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2023.08/04 知識と情報

情報と知識が同一と思っている人はいないと思うが、現代の生成系AIの答えはどちらだ、と聞かれた時にうまく答えられるかどうか自信のない人もいるのではないか。


また、知識について生成系AIのような知識を頭に詰め込んでいる人もいるので、この問いの回答によっては怒りだす人もいるかもしれない。


まず、知識とは「形式知」と「経験知」、そして「暗黙知」の体系なので、いずれかに分類される。そして知識を身に着けるときにそれらを体系立てて身に着けていることが求められる。


この観点では、現代の生成系AIの知識には情報と知識の区別のできないものが大半である。ゆえに生成系AIの回答を知識として受け取るのは危険であり、情報としてまず眺めた方が良い。


最近生成系AIの回答が間違っている場合の議論がなされているが、情報を吐き出しているだけ、と捉えれば、議論するほどのことではない。そもそも現在のレベルにAIなどと名前を付けている問題を議論すべきではないか。


子供のころに学んだことを知識に変えるには知恵が必要となるので知恵を磨けと亡父に言われて困ったことがある。知恵がどのようなモノか理解していなかったので、磨く前に知恵と言うものが何か調べた。


すぐに亡父に知恵とは何か、と聞かなかったのは、父親の教育方針が「自分で調べろ」式の荒っぽいやり方だったからである。調べるための本は、自宅に大量にあったのでインターネットは無くても情報を集めることができて、おぼろげながら知恵と言うものを意識するようになった。


しかし、知識について「形式知」と「経験知」、「暗黙知」の3種の知で体系づけられると知ったのは、大学教養部の哲学の授業で学んでからである。「知性の歴史」を教科書に進められたこの授業ぐらい大学で勉強した価値を感じた授業は無い。


なぜか頭がすっきりしたのである。大学受験で詰め込まれた知識に悶々としていたが、それらが整理され、学ばなければいけない新しい知識を入れるためのスペースが頭に空いたのである。このとき、ドラッカーの次の言葉を少し理解できた感覚になった。


(P.F.ドラッカー「経営者の条件」より)

頭の良い者がしばしばあきれるほど成果をあげられない。彼らは頭の良さがそのまま成果に結びつくわけではないことを知らない。頭のよさが成果に結びつくのは体系的な作業をとおしてのみであることを知らない。

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2023.08/03 5000円セミナー

「重回帰分析プログラムを作成しながら学ぶPython入門」と題して2時間5000円のセミナーを企画しています。8月14日から16日の10時から12時及び午後2時から午後4時、合計6枠で盆休み特別企画として募集します。


盆休みはスキルを磨くチャンスであり、プログラミング経験のない技術者は是非この機会に受講していただきたい。義務教育でもプログラミング教育が必須となっているので、Pythonぐらい使いこなせなければ子供の教育にも苦労する。


無料のPython入門セミナーもあるのに受講料をとるからけしからん、と言われても困りますが、受講料を格安と感じていただけるよう、予習復習教材もしっかり準備しています。


Pythonについてこの欄でもその急速な普及と背景を説明しているので、ここでは重回帰分析について少し説明する。


今データサイエンスが注目され、ディープラーニングによる回帰などが注目されていますが、身近な100個前後のデータの回帰であれば、重回帰分析を用いた方が簡単に解析可能です。


重回帰分析については50年ほど前から統計手法として大型のメインフレームコンピューターの統計パッケージとして主に人文科学系でよく使われていた。技術系でなぜ普及しなかったのか不思議だが、重回帰分析の使い方を誤解していたのかもしれないと思っています。


技術の問題解決法として回帰が有効な場合に重回帰分析を用いると、現象の見通しが良くなるので当方は主成分分析とともに用いてきた。それで弊社のサイトに主成分分析と重回帰分析の無料プログラムコーナーを設けている。


今回は、そもそも多変量解析とは、からはじめて、統計手法と言うよりも問題解決手法としての重回帰分析について解説するので、受講後実務に役立てることが可能である。


弊社のサイトのプログラムでは不安だ、と思われている方も是非ご参加ください。Pythonで書かれたプログラムをセミナー参加者には配布しています。


こちらのセミナー募集は終了しました。

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2023.08/02 コンピューターを用いる問題解決法(2)

何か問題を解決しようとするときに、「何が問題か」明確にする必要がある。問題が明確にされるとそこに含まれる課題を考えることになる。


オブジェクト指向では、求められるシステムに必要な機能をオブジェクトとして設計してゆく。そしてオブジェクトの振る舞いについてプロパティーを、と考えてゆく。


20世紀に流行したTRIZ及びその発展形USITでは、オブジェクト指向同様に厳密な科学の推論手順が形式化された。そして、科学的に当たり前の結果が得られるので、その虜になった技術者もいる。


一方で、当たり前の結果をヒューリスティックなアイデアとして得られる人は、TRIZやUSITを新しい知識の得られない方法として捨て去った。

もし、新しい知識を得たいと考えるならばTRIZやUSITではだめであるが、AIならば、と考え出されたのがマテリアルズインフォマティクスだが、それよりも40年以上前に登場した多変量解析でも新しい知を得ることは可能だった。

人文科学系は多変量解析でその研究方法が変化した。なぜか日本の理系の研究者や技術者の多くは多変量解析やコンピューターで新しい知を得ようとする努力を嫌っていたように感じる。

実際に30年前までゴム会社の研究所では、そのような考え方は全否定され、さらに当方は業務妨害まで受けたので転職している。情報系以外の理系の技術者研究者にデータサイエンスは20世紀には歓迎されていなかったように思う。

ところで、コンピューターのプログラミングでは科学の形式知に縛られる必要はない。ロジックで組み立てられるアルゴリズムは、必ずしも科学的な記述に限定する必要はない。

ここを誤解されている人がいる。風が吹けば桶屋が儲かる式のアルゴリズムでもコンピューターは答えを出してくれるのだ。そのようにオブジェクトを設計すればよいだけである。荒唐無稽なゲームをPLAYすれば理解していただけると思う。


すなわち、コンピューターを用いて問題解決するときに、科学にこだわる必要はなく、自由にプログラミングすればよい。但し、それを技術に応用したいときには、目の前の現象の振る舞いをコンピューターの中で再現できている必要がある。


すなわち、正しい問題を解くプログラムとなっている必要がある。このプログラムが科学に忠実な形式知で組み立てられたアルゴリズムなのか、現象を忠実に再現することにこだわったアルゴリズムなのかにより、プログラムの動作の結果が異なる。


科学に忠実なアルゴリズムであれば、プログラム実行後当たり前の結果となるが、現象を再現できることにだけに従ったアルゴリズムでは、科学の形式知から否定されるふるまいや、科学の形式知の論理的積み上げでは得られないふるまいの結果が得られたりする。


シミュレーションのプログラミングを行う時に、現象を科学の形式知の積み上げで記述するのか、科学の形式知にとらわれず現象をモデル化して(抽象化して、単純化して、現象の本質だけを取り出して)記述するのかにより、プログラムのふるまいが大きく異なることを知っておく必要がある。


前者からは常に当たり前の結果が得られるが、後者からは科学の形式知だけでは得られない結果も得られる。シミュレーションにはこのような二通りの方法があることを知っておく必要がある。


すなわち、後者のシミュレーションにより、科学で未解明な発見ができる可能性があるということだ。例えば、パーセプトロンのアルゴリズムを使うディープラーニングによりデータマイニングしようというマテリアルズインフォマティクスでは、後者の視点のアルゴリズムもプログラミング可能である。


アカデミアとは異なる技術を中心として活動する弊社のセミナーでは、アカデミアではできない両者の視点で問題を解決する手法を解説している。トランスサイエンスの時代に必要な知識の活用の仕方を提供している。

セミナーではもう少し具体的に科学と技術について説明し、コンピュータを使い問題を解くときのコツを解説している。

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2023.08/01 夏休み特別企画

8月は1週間以上の夏休み休暇を取り入れている企業は多いと思います。この夏休みに弊社のWEBセミナーでPythonのスキルを身につけませんか。


休み中に個人で参加される方に、通常2万円のところ特別価格でサービスします。お問い合わせください。職場の仲間を誘い、複数で受講される方には、さらに思い切った価格で提供いたします。


DXの進展で技術者誰もがプログラミング技術の習得を求められています。弊社ではリスキリングをめざす技術者を応援いたします。


今日、勉強しない技術者はすぐに時代についてゆけなくなります。セラミックスから高分子へリスキリングした経験を活用し、幾つか教材を取り揃えましたのでセミナーのページを覗いてみてください。


今や技術者の常識となったタグチメソッドも分かり易いコースを準備いたしました。Pythonのプログラムを配布しますので面倒な計算式を記憶する必要はありません。ぜひご利用ください。

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2023.07/31 イノベーションに適した風土

昨日やや暗い書き方になったが、日本の大企業でもイノベーションを起こしやすい風土がある。今もその風土が残っているのか知らないが、早期退職するまでの5年間在籍した職場は、快適だった。


昇進とか処遇の問題は、定年前の年齢であり諦めていたが、最後に一発ぐらいホームランを打ちたかった。それが2発も3発もチャンスが巡ってきたのである。


打っても報われないホームランとわかっていた3発目だが、ダイヤモンドを廻ってくれた後輩が、社長賞の記念品を退職した当方まで送ってくれた。これには少し涙が出た。


特許にも当方の名前を残してくれていたので報償金が今でも届く。このような組織もあるのだ。ただ、会社全体がそうではない。その組織だけかもしれないが、一つの会社で異なる風土の組織が生まれるのは大きな会社では起こりうる。


さて、早期退職前に単身赴任した組織だが、それは事業統合した会社にあった複写機の生産技術を研究から調達まで担当する組織だった。商品発売まで半年しかないところで、生産歩留まりが10%もいかない仕事のリーダーを代わってくれと言ってきた部長がいた。


植木等のような調子のよい部長である。うまくゆけばその方が偉くなれるが、うまく行かなければ当方の責任となる。統合前当方が所属した組織の部長なら、マイナス条件を隠しおだてて依頼してくる。説明された業務内容は当方にとって良いことは何もない。


しかし、解決策について基盤技術も何もなく、さらに世界のトップクラスのメーカーが供給しているコンパウンドの設計が誤っていることがわかったので、その部長が言うように世界を探しても当方以外の誰もできない仕事であることは明白だった。


成功しても評価されない仕事を引き受ける人などいないだろう。それも当方の考えた解決策が成功しなければ失敗することが確実な仕事であり、大ホームランを打てるチャンスだった。


単身赴任して驚いた。あと半年しかないにもかかわらず、その組織に悲惨さが無いのだ。当方が単身赴任したことで、問題が簡単に解決するとメンバーの大半が信じている。


解決策についてコンパウンド供給メーカーにも技術が無いので、自前でコンパウンドの設計をやり直す以外に問題解決法は無いのだが、3か月でコンパウンド工場を建てる計画(この計画自体混練技術を理解しておれば笑っても良い計画だが)に反対したのはただ一人、統合前の当方と同じ会社出身の課長だけだった。


ゆえにその課長の気持ちと考えていることをよく理解できた。たとえ失敗してもうまく仕事をまとめたかったのである。当方はチャレンジすることの説得を最初から諦め、上司を口説く戦略を練った。


しかし、風土を信じてストレートにチャレンジ案を説明したら上司のセンター長は、問題解決できるなら決裁権限上限までの予算を使ってよい、と気前よく賛成してくれた。


それで中途採用で若い技術者一人採用し、現場で退職前の技能員一人異動してもらって、プロジェクトを立ち上げた。反対した課長に当方の権限を委譲しマネジメントを任せたので全面協力が得られた。


そして、当方は週末根津にある混練機の会社メンバーとともに装置開発を行い(東京までの交通費は自腹を切っているが、混練機の勉強をするには良いチャンスだった。)、無事3か月でコンパウンド工場を子会社の敷地で稼働させることができた。


カオス混合が可能な最新工場で、そこで生産されるコンパウンドを使用すると10%以下の製品歩留まりが一気に100%になった。大ホームランである。コンパウンド会社ではない写真会社でこれは大きなイノベーションだが、高純度SiCの事業化経験を大いに活かすことができた。


この仕事では、ドラッカーが言っていたように、貢献と自己実現の働きとなったが、サラリーマンの最後は睡眠時間を忘れるほど勉強できて気持ちよく仕事もまとまった。すなわち、統合相手の組織は、このようなチャレンジに協力的でQMSの問題も各部門の部長が解決してくれたのである。


企業内のイノベーションが成功するためには風土が極めて大切である。たとえ反対者がいたとしても、チャレンジを支える組織風土さえあれば、成功確率は高くなる。


野球のホームランはバッター一人の力量の問題だが、業務でのホームランは、それ以外に組織全体の協力があって初めてホームランとなるのだ。ゆえに組織風土が大きく影響する。


ビッグモーターではゴルフボールで傷をつけると儲かることが分かり、それを歓迎する風土だったため今回の事件になったのである。

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2023.07/30 ビッグモーターの問題

ビッグモーターの不正が連日ニュースとなっている。その内容の異常さに驚き、経営者が誰一人問題の是正に動かなかった問題を不思議に思っている方がおられるのかもしれない。


当方は、除草剤がまかれ街路樹が無くなっても、それを管理している組織が機能せず放置していた公共の組織に疑問を感じている。今回の事件で街路樹の問題に初めて気がついたとしたならば、税金泥棒である。


ビッグモーターでは街路樹を処分する業務も含め、従業員全員が正常な業務と感じていたかもしれないが、公共の器物の異常に気がつかないお役所仕事を正常としてはいけない。


当方は、ゴム会社で高純度SiC半導体治工具事業を住友金属工業とのJVとして立ち上げたが、研究所内で当方に対する周囲からの嫌がらせが常態化していた。


社会のイノベーターは組織内でもイノベーションを起している、とドラッカーは指摘していたので周囲の不満を当方は覚悟をしていた。


しかし、FDを壊されたり机にナイフが刺さっていたりと、A本部長からB本部長へ交代してから異常なでき事へエスカレートしていったので人事部に相談している。


しかし、新しく代わったB本部長が隠蔽化する方針である以上どうしようもない、と異常事態を放置する回答だった。そして当方は立ち上げた事業へ影響を恐れ当時の直属の上司に相談し転職し、無事事業は30年近くゴム会社で続き、現在は愛知県のセラミックス企業が継承している。


しかし、当方の業務を引き継いだ上司は、その後過大なストレスのため脳梗塞となり早世するのだが、不正と組織問題については、健全な組織風土の維持が重要であると感じている。それは経営者の仕事でもある。


ちなみに、当方が高純度SiC事業を起業した時の最初の上司は胃潰瘍から胃がんを発生し早世している。当方は過重労働や残業代も出ない問題までは我慢できたが、命だけは大切にしたかった(このような正常な判断ができたのはドラッカーのおかげである。またその判断を肯定された理事には感謝している。)。


当方の当時の体験について、一部手紙などが証拠として残っているので企業内でイノベーションを起こすためのマネジメントとしてまとめたいと思っている。ビッグモーターの問題は異常に見えるかもしれないが、一流企業でも起きるかもしれない組織と風土の問題であることを経営者は認識すべきである。


ビッグモーターの不正や当方の体験が特別なものではなく、ドラッカーが指摘していたように組織風土の問題を含んでおり、過去にはリコール不正やマンション建設における杭打ち不正、品質データの改ざん問題など大手一流企業でも異常な問題が普通に起きている。


また、裁判にもなったが、財務省の問題では自殺者が出ている。少し問題が異なるのかもしれないが、STAP細胞の騒動では、研究所内で首つりである。


ゴム会社では、当方の転職後何も対策がとられなかったようで本社社長室で新聞沙汰として表に出た、これらと同様のとんでもない事件が起きている。


数日間ニュースとして報じられたのでご存知の方もおられるかもしれない。事件を点として捉えると一人の狂人による事件に見えるのかもしれないが、転職後事件をニュースで知った時に当方は残念に思った。


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2023.07/29 コンピューターを用いる問題解決法(1)

1970年代にマイコンが登場し、1980年代にはそれが個人のコンピューター、パーソナルコンピューター、パソコンとして普及した。


パソコンは急速に性能向上し、当初8ビットのCPUは、10年で32ビットのCPUがパソコンに搭載されるまでになった。しかし、1995年にウィンドウズ95が登場してもOSは16ビットのままだった。


CPUの性能を100%活かせるOSが一般に普及したのは、ウィンドウズNTやウィンドウズ2000からである。すなわち、ハードウェアーが先行し、ソフトウェアーが後追いする発展の様子だった。


ただし、ソフトウェアーは、ただハードウェアーの進歩を追いかけていただけではない。16ビットパソコンの普及機にオブジェクト指向という概念が登場し、C++が普及しはじめた。


オブジェクト指向という概念はソフトウェアの擬人化を実現しており、コンピューターで問題を解くアルゴリズムとして、プログラミング言語にサポートされたのである。


すなわち、オブジェクト指向を実装したプログラミング言語が従来の言語と大きく進歩した点は、問題解決に成功したプログラムを部品として使回しが容易となったことである。

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2023.07/28 データサイエンス

1970年代に大型コンピューターで多変量解析を利用できるようになり、人文科学系研究のデータ活用レベルを飛躍的に高めた


データサイエンスの黎明期であり、マイコンの登場もあって1970年末には情報工学科設置ブームが大学で起きている。


ところが、日科技連から公開されたQC7つ道具に多変量解析が紹介されながらも、技術開発ではデータによる演繹的推論よりも仮説を重視した実験データを積み上げる帰納的推論で研究開発が行われた。


すなわち、データは仮説を直接実証する目的で収集され、データサイエンスの手法は技術開発において一部の統計手法以外利用されなかった。


 2010年初めに登場したマテリアルズインフォマティクスでは、AIを活用したデータマイニングが注目され、2017年には大学でデータサイエンスの講座設置ブームが起きている。


 データサイエンスに半世紀以上の歴史があっても、その手法を用いた問題解決法がこれまでの仮説中心の科学的な手法とは異なるゆえに、これを技術開発に応用するときに戸惑う技術者は多かったのではないか。


また、一口にデータサイエンスと言っても多数の手法があり、例えば多変量解析だけでも2種類以上解析手法が存在する。


 本セミナーでは、データサイエンスを用いる開発手法が、従来の科学的手法と異なる点に着目し、科学と技術の相違点ゆえに開発スピードの向上と独創性を生み出す手法として利用できる長所を解説する。


すなわち、問題解決手法には科学的問題解決法と非科学的問題解決法の二つのパラダイムが存在する。30年以上の技術開発において後者のパラダイムに位置づけてデータサイエンスを活用した成功体験から事例を選び、コンピューターを用いた問題解決法事例として説明する。


また、過去に多変量解析で解いた問題を比較のためにディープラーニングで解き、ビッグデータではない身近な問題では多変量解析が便利であることを示す。


 また、弊社のセミナーでは多変量解析について、重回帰分析と主成分分析のプログラムコードを用いて解説する。すなわち数学的手順をプログラムの処理手順として説明し、数学の不得意な技術者でも理解できるように説明する。


なお、このプログラムコードは普及の始まったPythonで書かれており、すべて無料のモジュールを使用している。それゆえ、Python初心者には無料ライブラリーの活用テクニックをこのプログラム事例から学ぶことができる。

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