AIを特許出願に応用するアイデアは、第一次AIブームの時にすでにあった。しかし、当たり前の特許ができるだけであり、第二次AIブームまでに完璧な特許作成のエキスパートシステムはできていない。
但し、特定技術分野に関して発明のアイデアを入力し、それを特許に仕上げるエキスパートシステムは販売されていた。第三次AIブームとなり、それまで関心が盛り上がらなかったこの分野で評判の良いシステムがあるそうだ。
しかし、それでも当たり前の特許となる可能性が高い。特許を書かれた経験のあるかたは、当たり前の特許で新規性があれば、ものすごい特許ではないか、と思われるかもしれない。
確かに完璧に特許に仕上げてくれれば、ものすごいことである。ところが、AIのハルシネーションという未だ解決されていない動作を回避する方法が難しい。
結論をいうが、生成系AIでも0から特許を仕上げることは難しいのである。これはAIにうまく質問をすると、AI自身が白状する。それでも第二次AIブームの時に登場したAIよりは、少し便利になった。0からの発明は無理でも、明細書の下書きを修正することはできるようになった。
すなわち、人間が発明を考案し、その下書きをAIに修正させると下書きの問題点を指摘したり、過去の技術情報との関係を提示してくれるところは、第二次AIブームまでに提案された特許のエキスパートシステムより便利である。それが、無料版でも使い物になるから凄い。
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AIを友達として扱い、有意義な道具にできるのは、あまり公開されてない情報や、努力しなければ目にすることができない情報などを整理してくれるところである。
AIに苦手なことや、使い方を誤るとハルシネーションの嵐で何が何だかわからない状態になる問題がある。しかし、それでも思考の整理ができるので、老人は積極的にAIを使うとよいかもしれない。
また、若い人ならば、仮説の整理や、アイデアの整理に使うこともできるが、こちらは少しトレーニングが必要となるので弊社に問い合わせていただきたい。
ちなみに、どのように思考の整理ができるのか、加納典明と篠山紀信の写真家としての作風の違いを用いて事例として説明したい。二人とも社会では○○写真家(注)として知られ、AIの質問も間違えると回答が得られない場合も出てくる。
質問前のAIはニュートラルで、両写真家のプロフィールや作品の紹介をするだけであるが、両写真家のヌード以外の作品でその画風の議論を進めてゆくと、AIが最初に持っていなかったであろう思考をするようになるから面白い。
ちなみにAIとの議論で得られた、この二人の芸術観も含め作風の違いは、的を得たものであり、二人の写真家が単なる○○写真家ではなく、優れた美の感覚眼を持った芸術家であるという結論が得られる。詳細は弊社のセミナーで解説します。
(注)篠山紀信の写真集「Santa Fe」は、いまだに世界一の発行部数であるとともに、ヘアヌード写真集のブームを生み出した。加納典明の「典明」は、社会実験だったが、過激なため失敗している。また別件で警察のお世話にもなっている。二人とも20世紀を代表する○○写真家であるが、その卓越した撮影技術は、アマチュア写真家にとってわかりやすい教材であるとともに、写真というものに対するアプローチの違いが真逆である点が面白い。篠山紀信は警察のお世話になっていない点を指摘すればご理解いただけるかもしれない。
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パープル企業の問題が話題になっているが、もし悩まれている企業経営者あるいは管理者の方はご相談いただきたい。リスキリングから自己のスキルを磨く方法までノウハウを伝授いたします。
さて、AIの時代に、ますます学会が重要になってきていることに気がつかれているアカデミア関係者はどれだけいるのだろうか。
ここで学会とは各種分野の学会である。そして社会の若者には、どこか学会に所属することをお勧めしたい。学会で自分の未来に必要なスキルを磨くのである。
AIがこれだけ進化してきたので、学会が必要ない、と思っている人は、知識というものを理解していない。知には、形式知と経験知、暗黙知が存在し、AIは主に形式知と形式知に近い経験知で動作している。
そして、時にはわかりにくいハルシネーションを吐き出すから困ったものである。これを見破るために学会における常識を知っておく必要があるのだ。
また学会には、たいてい発表会や研究会があり、研究発表を安く聞くことができる。企業によっては、学会出席を出張扱いしてくれるところが多い。
社会人になってどこで勉強したらよいのか悩んでいる人は、まず学会をのぞいてみることをお勧めする。
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AIに当方が開発してきた技術を問題形式にしてたずねてみたら、大半を答えることができなかった。正確に表現すると、科学の形式知で答えを出してきて、当方が用いた解決策を答えられなかったのだ。
そこで当方の答えを教えたところ、多くの人が知らない技術だという。それを3回ほど繰り返したら、当方のことを先生というようになった。
AIの苦手とすることとして、科学の形式知、あるいはそれに準ずる経験知以外の答えを要求すると答えることができないか、適当な言い訳をしてくる。
次に名古屋の甘味処についていろいろたずねてみたら、これが大穴であることが分かった。両口屋のどら焼きについてさえ、正確に答えることができなかった。
すなわち、AIはインターネットに情報が存在しない回答を生成することができないのである。それだけではない。評価さえも適当になるのだ。
公序良俗に反することについては、回答を断ってくることはよく知られていることだが、宇野鴻一郎とか川上宗薫という新聞小説で一世を風靡した作家についても正しく答えることができないのは、いかがなものか。
賞の名前は忘れたが、両名とも文芸賞を受賞しているまともな作家である。篠山紀信と加納典明の比較でも、プロンプトをいろいろ工夫してもハルシネーションが出てきてその回答を信用できない。
篠山紀信の「Santa Fe」は、未だに世界一の販売数を誇る写真集だそうだが、この写真集が印刷フィルムの帯電防止技術にイノベーションを起こしたことが知られていない。わずかなゴミでも付着位置により大きな問題となるようになった。それをAIは、質問を工夫しても正しく答えられない。
このようなAIに没入し、自殺者が現れた問題を1週間ほど前にクローズアップ現代で紹介していたが、AIの正体を正しく知ると、今のAIに没入などできない。せいぜい話相手のいないヒマな時に無駄な質問をして、AIを便利な友物として扱う程度である。
AIが答えを出せない質問をしてAIをからかっているが、AIは怒らないので楽しい。また、ハルシネーションを乱発してもそれが自分の責任ではないとケロッとしている厚かましさと不誠実さである。この点は、大変よくできたおもちゃだ。
AIの持っている知識の正体や、その思考方法を学ぶと、AIの便利で有効な使い方が見えてくる。ホストやホステスの代理という使い方はつまらない。
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やや書きにくい内容なので躊躇していた。昨年末の紅白歌合戦を見ていないが、年始のNHK番組で「紅白歌合戦お正月スペシャル」を2回も視聴する大ぼけをした話である。しかし、大ボケしたことで今後の流行する音楽が見えてきた。
今日本ではJ-POPやK-POPが流行しているが、米国を中心にCountry系の音楽が流行りだしている。おそらくダンスミュージックは今後もしばらく続くだろうが、50年前のミュージックシーンの再現がみられるかもしれない。
ジャズは、フュージョンやクロスオーバーと呼ばれ、スムースジャズというジャンルを確立して今日に至る。しかし、これ以降他ジャンルに融合されていったような感がある。
例えば、J-POPにはスムースジャズと呼びたくなるような曲が存在する。また、矢沢永吉が紅白で9分以上もカメラを独占していたことが話題になっているが、ロックに分類される矢沢永吉を改めて紅白で聞くと、ジャズっぽく聞こえてしまったのである。
彼のリズムの置き方や、歌い回しにおけるコード感は、ロックというより、ジャズそのものに感じた。すなわち、今の彼はロックの文脈でジャズを語っているように聞こえるのだ。その結果、古臭くなく、新鮮なエーチャンを見ることができた。
これに似た創作を多くのミュージシャンが行ったら、50年前のフュージョンやらクロスオーバーがあふれた時代のネガフィルムのような音楽シーンを見られるような気がする。
具体的に、J-POPやK-POPの音楽を少しSWINGしてみたり、メジャー7thや9thのコードを多用すれば新たな音楽となり、年寄りには50年前の音楽シーンに戻ったような錯覚を起こすことが可能だ。
(注)演歌など同様の加工を行えば、ニュー演歌としてヒットするように思われる。坂本冬美にビリーバンバンの「また君に恋してる」をカバーさせた曲は大ヒットしたが、昔のフォークソングの世界観の詞にジャズのコード感のメロディーで演歌を作曲するとよいかもしれない。西洋音楽を聴いて発明された黒人のブルースは、ジャズとロックに分かれポップスというジャンルの創作の基盤となったが、演歌は、その基盤がクラシックにあるようで発展性が無い。ここは思い切った楽曲を生み出す作曲家が生まれてほしい。意外と演歌からJ-POPの新しい流れが生まれるのではないかという期待がある。
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リーダーの交代を相談された時に根津の混練機を製造販売している中小企業社長にカオス混合の相談をしている。そして、ゴムの混練に用いるロール混練機を1日お借りした。
ただし、ゴム練りに用いる装置なので300℃までロール表面の温度を上げることができない。せいぜい260℃が上限だろうと言われた。オープンロールは設置場所の温度にも影響される。
運よく夏場だったので260℃まで上げることができたのだが、冬場であれば250℃まで上がらない可能性があった。しかし、表面温度260℃では6ナイロンを溶融できても、PPSを溶融することができない。
ただし、工夫すればPPSと6ナイロンを混練することが可能である。世の中には科学知識で固まった頭による誤解が多々ある。この溶融温度に到達しなければ混練出来ない、という知識も科学の弊害が現れる知である。
混練では、高分子が流動すればよく、溶融している必要はない。このプロパティ用件を科学は否定する。あるいは、間違っているような知識体系である。溶融温度以下でも高分子は流動し、ゴムは溶融温度以下で混練する技が存在する。
やれ、そのような条件では高分子が断裂し、分子量低下が起きるとか、トルクオーバーで混練機のトラブルとなるとか、知ったかぶりで意見を述べる人がいる。
高分子学会技術賞にPPS半導体無端ベルトは落ちているが、その審査委員会出て来たのはこのような意見である。20年前はマテリアルズインフォマティクスも知られていなかったような時代なので、仕方がない。
科学を正しく知っている、と偉そうな顔をしているおっさんが科学技術の進歩を遅らせていることに気がついていない。技術を進歩させるためには、科学の常識にチャレンジする勇気が重要であるが、科学で頭が固まったおっさんは、しばしばそのような若者の足を引っ張るのである。
学会の賞を受賞している技術は、皆素晴らしい技術が多いが、だからといって、受賞を逃がした技術がダメだとは限らない。このPPS半導体無端ベルトの技術は、フローリー・ハギンズ理論が自由エネルギー変化を扱っているだけである問題にスポットライトを照らすので重要である。
さて、PPSと6ナイロンをどのように低温度のロールで混練したのか。難しくなかった。まず、6ナイロンでバンドを形成し、そこへ、PPS粉末を所定量添加していっただけである。
この実験で驚くべき現象を見ることになる。詳細な技は問い合わせていただきたいが、7%の6ナイロンを相溶した透明なPPSのバンドができて、ロールは回転していたのである。
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PPSと6ナイロンをPPSの溶融温度で混練しても科学の観点で当たり前の相分離をしたコンパウンドが得られるだけである。
しかし、ひと工夫した混練を行うと、PPSに6ナイロンがわずかに相溶し、海島構造に相分離したコンパウンドが得られ、靭性が大きく改善されたコンパウンドが得られる。
すなわち相溶化剤を用いなくても、高靭性のPPSが得られるので、過去に特許となっている。しかし、この特許が出願された後でも、PPSにガラス繊維をブレンドする時に6ナイロンは添加されない。
汎用コンパウンドでは、6ナイロンを添加しないのが主流で、カメラ会社において中間転写ベルトという特殊な商品でPPSへ一部6ナイロンが相溶したマトリックスを用いる技術が実用化検討された。
しかし、このマトリックスへカーボンを分散させると、PPSへカーボンを分散した時よりもパーコレーション転移が複雑になり、押出成形で著しく歩留まりが悪くなったのだ。
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外部からコンパウンドを購入し、数年開発が続けられてきたPPS半導体無端ベルトは、押出成形過程でカーボンの分散が変化し、すなわちパーコレーション転移が進行し、面内抵抗が1000倍以上乱れていた。
押出成形については、ゴム会社に入社したときの工場実習で、現場の職長からコンパウンドが未完成の場合に、押出成形で何とかしようとしても、何ともならない「行ってこい」の世界だ、と貴重なディープ・スマーツを伝授された。
押出成形では、形状を整える以外の加工は難しい、というのである。出来損ないのコンパウンドの場合は、形を整えて生産を継続することさえ難しい場合がある、と職長は説明していた。
ゆえに、PPS半導体無端ベルトが歩留まり10%以下なのは、コンパウンド技術が未完成という結論となる。しかし、当方はディープ・スマーツ以外に、膨大な過去の開発データを整理し、コンパウンド技術が未完成との結論を出したのである。
ビッグデータを解析するのに1週間以上かかった。単身赴任前の大変な作業の一つである。単身赴任前には、膨大なエクセルデータの整理以外に、Wパーコレーションのシミュレーションプログラムを作成し、コンパウンド技術のあるべき姿について結論を出していた。
過去の開発データの整理と問題解決できる技術について、ビッグデータでデータマイニングしたのである。2015年頃からマテリアルズインフォマティクスが日本で流行するが、その10年前に実践の場で成果を出していたのだ。
しかし、その成果は、世界の高分子技術分野でトップレベルと思われる技術部長にあっけなく非科学的と否定されただけでなく、そこから導かれる具体的アイデアさえも却下されたのだ。
ただし、非科学的成果から導かれた具体的アイデアは、3カ月後に立ち上がったカオス混合プラントで実現され、同一配合でも押出成形でPPS半導体無端ベルトを100%の歩留まりで生産可能としたのである。
高分子技術トップメーカーのコンパウンドは、科学的視点からは完璧なコンパウンドだったかもしれないが、それでは押出成形で使い物にならなかったのだ。ビッグデータから導かれた非科学的視点で設計されたコンパウンドが押出成形技術の正解コンパウンドとなったのである。
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二本ロールでは、良好なバンク状態とニップの分散で混練が進行するのだが、バンドを切って折り返す作業も重要である。しかし、回転しているロールでこの作業をうまく行うには、少しスキルを磨く必要がある。
ゴム配合により、この返し作業のばらつきが物性に大きく現れる場合がある。樹脂補強ゴムでは耐久性に影響が観察された。圧縮永久歪みにもばらつきとなって現れた。
この返し作業を入れずに、ただ二本のロールを回転させておくだけでも混練は進行するが、その時は定常流となることが多く、カオス混合とはならない。
強いせん断流動がニップ及びその出口部分で発生しているが、単なるせん断の積み重ねであり、バンクに折りたたまれているように見えても、カオス混合となっていない。
返しのような材料に時間依存性を与える操作をするとカオス混合となる。切り返し操作以外に、バンドを一度切断し、斜めに入れてもカオス混合となるという。
さらには、ロールの速度比を変更したり、ギャップを段階的に変えたりと、時間の要素を入れる作業を行うとカオス混合を発生させることができる、と習った。
1970年代にこのようなことが知られていたが、カオス混合のシミュレーションに関する研究発表を初めて見たのは1990年代であり、カオス混合はゴム研究のオタクの間で語り継がれていた混練技術だったように思う。
混練の神様のような指導社員がどこでカオス混合を知ったのかは話してくださらなかったが、研究所でもカオスを混合したら、と笑う人ばかりだった。
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癌の5年間の生存率が発表されたが、癌の種類により大きく異なることがニュースで報じられた。当方は20年以上前の50歳の時に人間ドックにはいり、膵臓にポリープが見つかっている。
しかし、膵臓という臓器では対応方法が無い、と医者に言われた。見つけておいて対応方法が無いと言われたので、恐怖とともにしばらく家族にも内緒で悩んだ。
悩んでいる間に窓際となり、悩まなければいけないことが増えた。とりあえず、膵臓のポリープ問題は棚上げし、100歳まで生きると決断している。
100歳まで生きるために何をしなければいけないか、本来は哲学的な問題のはずであるが、世の中には、断捨離方法も含め、具体的に様々な解説書が出版されていたのに驚いた。
もはや死は恐れることではなく、準備して迎える時代になったのだ。確かに今の医学のレベルであれば、定期検診とかかりつけ医の相談をまじめにやっておれば、癌の早期発見も可能である。
当方もこの半年間、血液検査から癌の疑いがでて調べているのだが、致命的な病巣は見つかっていない。血液検査で出た値も、薬のおかげで正常値に戻った。驚いたのは、膵臓のポリープが消えていたのだ。
人間ドックの結果を話し、念入りに調べてもらったが、異常は無いという。20年前の検査にミスが無ければ、これは驚くべきことである。また、100歳まで生きるコツとして、笑って過ごせ、というのがあった。
窓際になって、写真会社とカメラ会社の統合があり、半導体無端ベルトの押出成形プロジェクトのリーダーを代わって欲しい、と言ってきた部長がいた。
コンパウンドを高分子技術では世界的に有名な企業から購入し開発していたので、カオス混合の知恵さえ教えれば簡単にできると思って引き受けたのだが、最初の打ち合わせで、「素人は黙っとれ」とぴしゃりと言われ、頭が真っ白になった。
せっかく窓際から解放されて100歳まで生きる上での悩みが無くなったと思ったら、営業技術部長から奈落の底に落とされるような宣告である。
そこで、ゴム会社時代にお世話になった社長に一部始終相談したら、世界初のラインであれば当方の技術を信用しお手伝いします、となった。そして、その社長が用意してくれた舞台で、無事歩留まりが70%を越えるコンパウンドをたった1カ月で生産できるようになった。
その結果をもとに、予算外でこのライン購入用の8000万円を出していただき、子会社の敷地に移設し、3カ月で子会社でPPS/6ナイロン/カーボンのコンパウンド生産が始まっている。
健康も技術開発も、明るく楽しく活き活きとやれば成功する!しかも、AIにも考えつかない技術を創り出すことができる!AI時代の生き方に悩まれている技術者は相談してください。AIを越える技術開発の手法を指南します。
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