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2022.06/02 データサイエンスのセミナー

弊社のサイトで多変量解析のソフトウェアーを無料で公開している。当方はゴム会社に入社以来、40年以上アイデアを練る時に多変量解析を利用してきた。


また、多変量解析結果が科学的思考では思いつけないアイデアを提案してくれたおかげでFDを壊され転職した話もこの欄で紹介しているが、実務で大変役立つ強力な手法である。


ただし、生兵法はケガのもととも言える手法でもあり、その有効性よりも使ってみてがっかりした、という人もいる。当方は必要なときに使用しているのでそのような経験は少ないが、それでも期待通りの結果が出なかったこともある。しかし成功体験が多いので、タグチメソッド同様に手放せない手法である。


さて、先日某セミナー会社でデータサイエンスについて講演しているが、6月中に弊社のプログラムの使い方と事例、上手に使うコツに絞ってセミナーを開催しようと準備中です。


もし、開催希望日があれば今週中にご連絡ください。参加費は一名1万円程度を予定していますが、企業でクローズドセミナーを希望された場合には、割引価格を設定させていただきます。また内容も企業の実情にあうように工夫させていただきます。


なお今回の企画は6月だけの予定でおります。また、個人で受講希望される人のために土曜あるいは日曜の午後1時30分から4時30分のコースも準備したいと考えています。

カテゴリー : 一般 学会講習会情報 宣伝

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2022.06/01 ジョー・パス(5)

ドミナントスケールとは、ドミナントコードから展開されるスケールである。過去の形式知から表現するとハニホヘトイロハの「ト」すなわち5番目Vが代表の和音となる。


このあたり、一気に概念を飛び越しジョーパスの世界観で説明する。まずその前に義務教育で学習した音楽の形式知で移動度の関係を表す、「ドレミファソラシド」と、固定度の関係を表す、「ハニホヘトイロハ」を忘れなければいけない。


音の並びの位置関係、固定度の関係は、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、—-Ⅷで表す。すると、ハ長調すなわちCメジャーのキーではVの和音とはGとなる。


すなわち、この時のドミナントスケールは「ソラシレミファソ」となる。ドが無いのは、シの音とぶつかると音が濁るためで、「アボイドノート」と呼ばれている。


また、最近の音楽理論書には、これをGミクソリディアンと紹介しているが、ジョー・パスはそのような表現をあまり使わない。


使わないどころか、アボイドノートでも続くコードとの響きさえあえば使っても良い、と言っている。すなわち、彼は響きを動的に捉えてその世界観を構築している。


ポップスで多く使われるⅠⅥⅡⅤ、あるいはⅠⅥⅣⅤというコード進行さえも、ⅠⅤでとらえてスケール展開しても良い、あるいはCとAmは一緒だとかDmはG7の付属コードとかかなり大胆な説明をしている。

カテゴリー : 一般

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2022.05/31 ジョーパスの視点と粒子

コロイド水溶液に含まれる粒子表面には電荷が存在し、電荷二重層が形成されている。その電位はゼータ電位として知られ、計測されている。


ゆえにこのゼータ電位のバランスを崩すような物質をコロイド水溶液に添加すると粒子が凝集して沈殿してくる。この性質は安定したコロイドを必要とする産業には迷惑な現象を引き起こすが、浄水場の沈殿槽のような分野では重宝する。


これは現象に潜む機能を活用したいのかどうかに左右される事例である。ジョーパスのギター演奏に見られるテンションや代理コードの使い方は、この事例とは雰囲気が異なる。


美しい響きを頼りに和音を組み立てていったバッハに対して、ジョーパスはメロディーラインの中にフィットする音を頼りに和音を組み立てている。必ずしもバッハが好む和音とはなっていなくても汚い響きとはなっていない拡張された和音を使っている、と言う表現になるかもしれない。


このような表現に相当するような視点でコロイド粒子を眺めると、必ずしも電荷二重層の安定性だけにとらわれる必要が無いことに気がつく。


ジョーパスと同様に電荷二重層のバランスを安定に保つ視点ではなく現象の変化(流れ)に着目し、うまく安定に変化するような状態を創り出す視点もあるのだ。


すなわち電荷二重層の電位が多少乱れても状態の遷移過程で粒子を沈降させない現象が起きれば、コロイドの相の反転手法を開発できる。例えば粒子表面の吸着現象に着目した手法は、ジョーパスの代理コードに匹敵するパラダイムだ。


この現象に着目すると、W/O型のコロイドをO/W型のコロイドへ安定に反転させることができる。科学の常識からはありえないことであるが、ここでは電荷二重層で説明されるコロイドと異なる世界で起きる現象の機能を使用している。


現在この技術の特許審査請求中であるが、詳細は弊社へお問い合わせください。ギターをうまく弾くことはできないが、ジョーパスの視点で現象を眺め、新しい技術を生み出すことはジョーパス並みにできます。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料

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2022.05/30 バッハとジョーパス

以前ここに書いたが、バッハは現代のピアノの発明者である。すなわち、ドレミファソラシドを決めた音楽の父として知られている。


ピアノを生み出したのだから母かもしれないが、とにかく440Hzをラとし気持ちよく聞こえる音の並びの規則(注)を決めたのである。この時決められた1オクターブ8音の並びで現代音楽が作られる。


それだけでなく和楽はじめ民族音楽も現代までにこの音の並びの基準に揃えられていった。アメリカに奴隷として連れてこられた黒人がギターを手にしてブルースが生まれ、この独特のブルーノートがジャズやロックで使われるようになった。


音楽の歴史については専門書を読んでいただきたいが、ドレミファソラシド8音の並びや3和音の響き、ハーモニーの基礎などを周波数解析機器の存在しない時代に作り上げたバッハの経験知と暗黙知に驚かされる。


ソロギターアルバム「バーチュオーゾ」で知られるジョーパスは、その演奏で和音の拡張やハーモニーに対する新しい概念を展開している。


彼の演奏を聞くと、バッハとは異なるアプローチのように感じられる。バッハの音楽のような美しい響きを追及する姿勢ではなく、新しい曲の流れあるいは論理性や新しい体系について追求しているように感じる。


それはCとAmは同じようなものだという発言にも現れている。CとAmはメジャースケールとマイナースケールの和音だが、曲の流れの中で特に区別する必要が無い、と言っている。


確かに両者のコードの2音は同じであり、ルートが異なるだけだ。彼のような和音の捉え方をすると、演奏においてコードから解放され、ギターのような楽器を演奏するときにはメロディーの可能性が広がる。


ジョーパスの考え方で注目したいのは、よほどの不協和音でない限り、クラシックで重視された3和音にとらわれる必要が無いという点である。これは、バッハとは異なる視点で音楽を眺めていたことを示しているように思われる。


バッハが考案した単なる8個の音の並びにも異なる視点を用いると、異なる世界が広がる。現象を科学の視点だけで眺める習慣を早く卒業したい。


(注)440Hzの2倍880Hzは1オクターブ高いラになる。ラとミの関係(完全5度)は440Hzと660Hzの関係すなわち周波数が2:3の比率である。ラとドの関係(短3度)は440Hzと528Hz、すなわち5:6である。ラと#ミの関係(長3度)は440Hzと550Hz、すなわち4:5の関係になっている。その他の音程の関係についても一定比率になっている。

カテゴリー : 一般

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2022.05/29 体系の重要性(2)

小学校から学んだ音楽の体系では、和音は3種の音でできており、スケールはメジャースケール(長調)とマイナースケール(短調)の2種である。


ところが最近の音楽の理論書を読むと、和音について音は3個に限定されていない。また、マイナースケールは、ナチュラルマイナースケールとハーモニックマイナースケール、メロディックマイナースケールの3種があるという。


また、小学校から学んだ音楽でメジャースケールとマイナースケールの関係は、かたやドから始まるが、もう片方はラから始まるというものだ。和音で表せば、CとAmの組になる。


音楽の理論書では、メジャースケールもナチュラルマイナースケールもドから始まる説明がなされ、ミラシに♭記号がつけられている。


そしてハーモニックマイナースケールでは、シの♭が外され、メロディックマイナースケールではラ音のフラットが外されることになる。


このような説明からでも義務教育で学ぶ音楽の体系と現在の音楽理論書に書かれた体系とが異なることが見えてくる。


後者の方が複雑な音楽も体系的に説明できるメリットがあり、前者の体系では複雑なジャズのコード進行や最近のポップスの理解は難しい。


現代の音楽理論書の体系で複雑なコード進行なども体系だって説明できるのだが、それを読んでいると理解はできても、実際の音楽の演奏では即座に使えない。


ジョーパスは、形式知を最小限に経験知と暗黙知をうまく活用した独自の体系を持っていた。それについて、ユーチューブの動画でうかがい知ることができる。


その彼の知にアクセスできたとき、改めて体系の重要性を認識することになる。このように音楽では演奏者ごとに様々な体系が自由に使われている。


技術開発の現場で科学と異なる体系で新しい機能を探せば新しい科学の種を生み出せる技術を見出せるかもしれない。科学の禁じ手、あみだくじ方式でヤマナカファクターが見出されたことに注目したい。

カテゴリー : 一般

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2022.05/28 高純度SiC前駆体

1975年に東北大矢島教授により、ジメチルポリシロキサンによるSiC繊維の発明がなされている。そしてこれがパイロットプラントで試作されたのが1978年である。


その3年後の1981年にゴム会社で、フェノール樹脂とポリエチルシリケートとをリアクティブブレンドで均一なポリマーアロイとする技術(高純度SiCの前駆体技術)が開発されている。


この技術を実用化するために、当時セラミックスフィーバーを背景にゴム会社の研究所で高純度SiC事業化企画を提案したがボツとなった。


その後故服部社長がゴム会社のCIを進めるにあたり、「電池とメカトロニクス、ファインセラミックス」を3本の柱とする多角化戦略を発表され、50周年記念論文の募集があった。


この記念論文に高分子技術でファインセラミックス事業に進出するシナリオ(注)で応募したが佳作にも入らなかった。しかし、これがきっかけとなり、1983年4月に無機材質研究所へ留学している。


この年に昇進試験があり、「推進したい新事業についてA4用紙にまとめよ」という問題に、「高純度SiCの半導体治工具とウェハー事業」を解答として提出し落ちている。


しかし、この昇進試験に落ちた知らせが、1983年10月1日に無機材質研究所所長室にかかってきて、T所長の許可を得たI総合研究官から「1週間だけ自由に実験できる許可を与えるので、試験答案に書いた内容を実現してみなさい」とありがたい言葉を頂いた。


すでに前駆体技術を開発していたので、この時から4日後に高純度SiCの製造プロセスの元になる研究データを揃えることができた。初めての実験では真黄色のSiC粉体が得られ、無機材質研究所でちょっとした騒動になっている。


その後、この時合成された高純度SiCの粉体技術について服部社長から2億4千万円の先行投資とセラミックス研究所の建設が決定され、30年間ゴム会社で事業が続くことになる。


先日SP値に関するセミナーがあった。フェノール樹脂とポリエチルシリケートはSP値が大きく異なるがリアクティブブレンドにより、それを均一にブレンドすることができる。この体験談を解説した。当方の学位論文にもなっている技術であるが、その内容を講義するとなぜか気分が若返る。


ゴム会社で何度も却下された企画が事業として30年続き、今は愛知県にある(株)MARUWAで事業継承されている。


若い人に伝えたい。パワハラはじめ企業内環境は40年以上前に比べれば比較にならないぐらいよくなっている。他人のFDを壊して仕事を妨害したり陰湿ないじめなど少なくなった。


たとえ上司に否定されても事業の大きな夢があるならばそれを持ち続けてチャンスが生まれるまで我慢する胆力と日々の学びを行い強みを磨けば必ず夢を実現できる(夢を実現できてもひどい目に会うかもしれないが、夢を実現できた成功体験とそれにより広がる視界は、本当に努力しないと得られない。)。


本来のあるべき姿は、無機材質研究所で出会ったような人々が上司や同僚である組織だが、バブル崩壊後停滞した日本企業から噴き出した様々な問題や、昨今の各種ハラスメントを排除しようという社会動向から問題のある企業がまだ多いのだろう。


(注)SiCが半導体物質であることが研究段階だった時代で、高純度SiCを低価格で量産できる事業が大きなニーズとなっていた時代である。レーリー法でアチソン法によるSiCを高純度化する手法が知られていたが、何度も繰り返す必要があった。当方の考案した前駆体法は単位操作一回で高純度化できた。当時オール電化がブームとなっており、電気自動車やエンジンで発電しモーターで走るハイブリッド車が話題になっていた。ハイブリッド車についてはエネルギー保存則から、日産のePower方式では実用性が無いとされた時代である。そこでトヨタプリウスが「20世紀に間に合いました」と登場している。インバーターとして用いるパワー半導体のニーズが急激に高まった。Siウェファーでは冷却技術にコストがかかったので現在のSiCウェハーの低価格化が期待されていた。シナリオではエンジニアリングセラミックスとして半導体治工具事業を行い、ウェハー開発を行う壮大な話を展開しており、現実的ではないという理由で評価されなかったのだろう。バイオテクノロジーによる豚と牛の賭け合わせで作った量産性があり旨い肉やそれを食べながらマリンスポーツを行う論文が1席に選ばれている。セラミックスフィーバーと同時にバイオテクノロジーも注目が集まり始めた時代で、10年後には第一次藻類ブームが起きている。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

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2022.05/27 基本機能

表題の言葉は、タグチメソッドで躓く部分である。故田口先生に3年間直接ご指導を頂いたが、この基本機能の考え方、「基本機能とは何か」の部分でよくぶつかった。


最初は喧々諤々の議論を行い、なかなか技術開発が進まなかったが、この言葉が田口先生の暗黙知であることに気がついてから、当方から質問をすることは無くなった。


当方以外に気がつかれている方がいるかもしれないが、タグチメソッドの教科書は、統計ではないと言いつつ数学的説明は統計と同様であるという矛盾を抱えており、あたかもジョー・パスの教則本のようでもある。


ジョーパスの教則本については、ジョーパス著と書かれていてもゴーストライターの手によるのではないかと、想像している。


彼の教則ビデオの説明と著書の意味するところが一致していないと思われる部分があるためである。また彼の著書の楽譜を何度も実際にギター練習しなければ理解が進まないという難解さもそれが原因と思われる。


タグチメソッドの教則本も同様で、技術のメソッドでありながら、それを科学で説明しようとしているところに無理がある。


信号因子を用いた動特性によるSN比の説明は科学的にうまくいっても、望目特性などのSN比についてはそれが難しい。


タグチメソッドで実験に失敗するのは基本機能を正しく選んでいないからだ、というのは田口先生の口癖であったが、基本機能の選択は技術者の責任と述べられていた点に注意する必要がある。


基本機能とは何か、を形式知で理解しようとしても、難しいと考えた方が良い。技術者の暗黙知を経験知に展開する必要がある。あたかもジョーパスの演奏を五線譜に展開する作業のようでもある。

カテゴリー : 一般

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2022.05/26 ジョー・パス(4)

ジョー・パスの教則本や彼のビデオ説明では、スケールはメジャースケールとマイナースケール、ドミナントスケールの3つを覚えればよい、と言っている。


これは記憶力が衰えた老人にはありがたい説明であるが、かつて義務教育で習った音楽の形式知と体系が異なる。昔の形式知からジョーパスの世界観を眺めると易しいように見えるが、実は体系を再構築する作業にはそれなりのエネルギーが要求される。


例えば、既に身についたメジャースケールとマイナースケールとは、かたやドから始まり、オクターブ高いドで終了するのに対し、3度下のラから始まりラで終わる関係である。


コードで示せば、ドミソのCコードとラドミのAmの関係になる。しかし、彼の教則本では、Cに対してCmがマイナーコードとなるような説明だ。「なるような」と表現しているのは、そもそもその関係もそれほど強い紐づけがされているわけではない。


このあたりの意味を理解するのにも一苦労する。あくまでもメジャースケールとマイナースケールの違いは響きの違いだけを意味しており、CとCmの紐づけは練習する時の説明に過ぎないのだ。


ちなみにマイナースケールには、義務教育で学習したハーモニックマイナー以外に、ナチュラルマイナーとメロディックマイナーがある。


身についた体系を再構築できると、マイナースケールが3種に分かれる合理性を「なんとなく」理解できる。この曖昧藻琴とした部分の残る知が、ジョーパスの暗黙知である。


科学の暗黙知を伝えることはかなりの困難を伴うが、音楽ではその音の響きを頼りに暗黙知に触れることが可能である。クラシック音楽の愛好家はまさにそれを楽しんでいる。


技術の暗黙知も音楽に似たところがあり、技術により高められた機能について研究すると科学ではうまく説明できない現象に出会う。まさにそれは技術者の暗黙知による成果である。

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2022.05/25 ジョー・パス(3)

ユーチューブには、彼の演奏だけでなく、ギターの教則ビデオになるようなインタビューの動画もそろっている。それらを視聴すると彼の音楽観を理解でき、どのようにアドリブを展開しているのか頭の働かせ方を想像することができる。


彼のアドリブ奏法に関する説明は難解で、大胆な説明がさらに考え方を分かりにくくしている。しかし、小学校から学んできたクラシックベースの形式知を五線譜に展開しながら彼の説明を聞き一度その知識を再構築してみると分かり易い。


ただし、容易に想像できないテンションなどが出てきて、ピアノのような鍵盤楽器を演奏してきた人には度肝を抜かれるかもしれない。ところが、ギターの指板で再現してみると納得できるので、ギターを手元に置き視聴すれば理解が深まる。


この努力は、科学の形式知を理解したうえで、科学で未解明な新たな技術を考案する時の手法にもなる。例えば、当方がカオス混合機を発明できたのは、そのような手法で科学の形式知を一度見直し新たな体系を創り出している。


公知のように混練の形式知は、分散混合と分配混合を基本に体系化されている。これはセラミックス粉体の調製プロセスでも展開されている考え方で、科学の形式知として、ごもっともな体系である。


しかし、高分子の混合プロセスはセラミックス粉体のそれとは大きく異なる。高分子を混合し、成形して何らかの機能成形体に作り上げるプロセスにおいて、「練り」の効果を無視できない。


これは、まずい餅と旨い餅の違い、あるいはコシのあるうどんと小麦粉をつなげたようなうどんとの違いを想定していただければわかる。分散だけでなく「練り」により、味覚が大きく左右されているのだ。


食物であれば理解できる、この単純な体系の違いが科学の形式知では無視されている。科学に縛られ過ぎる問題はこのようなところでも理解できる。


新技術を生み出しGDPをあげなければいけない時代に、科学の形式知だけに縛られていてはいけない。ジョー・パスの音楽はその時どのように現象と接したらよいのか教えてくれる。

カテゴリー : 一般

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2022.05/24 ジョー・パス(2)

科学の形式知や職人の優れた暗黙知や経験知について理解するには、ジョー・パスは最適である。なぜなら、形式知に相当する音楽理論や多数のジャズメンとの演奏による経験知や暗黙知を彼の演奏から学ぶことができるからである。


名人とか名演奏家の意味を持つイタリア語バーチュオーゾをそのままタイトルとしたソロアルバムが4枚ほどあるが、このアルバムを聴くとその音使いの多彩さにびっくりする。


おそらく耳のいい人ならば、複雑なコードが出てくるので難解に感じるかもしれない。しかし、彼はギターの指板にCAGEDシステムを導入した達人であり、このCAGEDシステムにより複雑なテンションのアイデア実現を容易にしている。


ギターと言えばカルカッシの教則本が有名であり、練習曲には拷問とさえ感じる指使いも出てきたりする。当方はそのためギター練習に挫折したのだが、ジョー・パスの教則本ではCAGEDシステムによる指使いの楽な運指が解説されている。


リーリトナーはじめロックギタリストの速弾きは、彼の考案したCAGEDシステムなしには不可能だろう。バッハが音楽の父ならば、ジョー・パスはギター演奏の父かもしれない。

カテゴリー : 一般

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