高分子の難燃剤は非水系の化合物が多いので、水を溶媒に用いる塗布液その他の用途では、水に分散したコロイド化技術が必要になる。
昔からある非水系化合物の水分散コロイド化技術としてオイル分散が知られている。これは、コロイドにしたい非水系化合物を溶解できる揮発性の油に溶解後、界面活性剤でミセルを形成している水の中に分散する方法である。
揮発性の油が塗布時に問題となるならば、オートクレーブ中で真空下、油を除去すればよい。ただし、このオイル分散法では、最初に非水性化合物を溶解した油をコロイド化した水溶液中に少し残す必要がある。
すなわち、塗布液に難燃剤を分散した少量の油が残ることになる。当方が開発した技術ではまったく油を用いないので、塗布時に油が揮発し問題となることは無い。
環境問題が厳しく問われるようになったので、新技術のニーズがあるだろうと思い、このような油を用いない非水系化合物の水分散コロイド技術を開発実用化した。
特許を弊社が所有しているのでご興味のあるかたは問い合わせていただきたい。この技術では転相技術と物質輸送の新概念が用いられている。WEB会議であればいつでも対応可能です。
カテゴリー : 一般 高分子
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高分子を不燃化することはできないので、その難燃化技術が1970年代から盛んに研究され、リン酸エステル系難燃剤や臭素系難燃剤が1990年ごろまで多数開発された。
2000年前後までこの難燃剤開発は続けられたが、最近は新難燃剤の話題を聞かない。起業後PH01という難燃助剤に相当する材料を開発している。
ただ、難燃剤よりも高い価格なので普及していない。原料価格から大量に生産すれば価格が下がると思っている。中国のローカル企業がこの性能に興味をもってコロナ禍前にいろいろと検討してくれたが、価格がネックとなり用途が広がっていない。
その検討過程でPPSの結晶化抑制剤としての機能が発見され、その実用化が進んだが、使用量が少なく価格を下げるまでに至っていない。
難燃剤の話に戻るが、昔難燃剤は安いものなら200円/kg程度のリン安があったが、その添加剤としての機能から用途が限られた。ホスファゼンは2000円/kgであり10倍の価格にもかかわらず、万能だったので盛んに検討された。
しかし、その価格がネックとなり電子部品分野以外の用途に広がっていない。汎用樹脂の難燃剤は、高いものでも1000円/kg未満の材料が選ばれている。
素材分野ではコストパフォーマンスで用途が決まるので、多数の難燃剤がこの50年間に開発されたにも関わらず淘汰が始まっている。商品として残しておいてほしい化合物がいくつかあり、市場原理に悩んでいる。
カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子
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中国で邦人が逮捕されたという。過去にもこのようなことがあった。当方は2005年から中国企業と仕事をしているが、行動その他はそれなりの注意をしている。
注意をしていてもトラブルに巻き込まれる。例えばタクシーに乗ればメーターがものすごい勢いで回りだしたので慌てて止まってもらったが、数分乗っただけで100元(当時1400円ほど)だった。
空港では係員の制服を着た人物がいろいろと親切にしてくれた。ただし、頼んでもいない親切だったので警戒をして荷物やパスポートを手放さなかった。
するともう一人制服を着た中国人が現れ、何やら中国語で話しかけてきた。そして訳も分からず事務室へ連れていかれ、荷物検査を受けた。身に覚えのないことだが、空港検査員の腕章をつけていたので従った。
事務室で30分ほど足止めをされて飛行機の時間が心配になってきたところで解放された。出国手続きでは多数並んでいて心配になったところで親切な中国人がこちらへ来いと言って要人用のコーナーへ連れていこうとする。
そのあとは書きにくいので書かないが、無事出国手続きが済み飛行機に間に合った。この他細かいトラブルが多いが何とか乗り切ってきた。
中国国内では誠実真摯な行動ととりあえず相手を信じることである。ただし、見知らぬ人に親切にされてもすぐに付き合わないことである。ましてや自分からお金を出して見知らぬ親切な人に近づかないことである。こうして大きなトラブルを防ぐことができる。
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ニャントークをAIと呼んでよいのかどうか知らないが、このような自称AIが巷に溢れてきたが、日々の問題解決において、現代の技術によるAIが人間よりも優れたソリューションを提供してくれるかどうかは、そのアルゴリズムによる。
例えば、数年前から注目されているマテリアルズインフォマティクスはAIでデータマイニグすることにより注目されているが、回帰の問題を解くときには、AIによらず、すなおに多変量解析を行った方が良い場合がある。
自然現象の中には非線形で変化する現象も存在するので、多変量解析で解析できない場合もある。その時にいわゆるAIの手法でプログラミングして問題解決するぐらいの考え方が良い。
人間の頭と多変量解析結果を利用してデータマイニングしてもマテリアルズインフォマティクスである。人間の頭を使っているから、それは違うという専門家は、少し勉強した方がよい。
自然現象の多くは線形変化が多いので、日常の技術開発で遭遇する問題の多くは多変量解析によりデータマイニングできる。そのような理由から弊社では重回帰分析と主成分分析の処理が可能なサイトを無料開放している。
弊社のプログラムはJavascriptで作られているので、実行時はユーザーのマシン上で動作する。ゆえに安心して活用していただきたい。4月には多変量解析のセミナーも開講を予定している。
プログラミングができなくても、弊社のサイトを利用すれば、多変量解析の結果を容易に得ることができる。問題はその解釈方法、すなわち人間の頭を用いたデータマイニング方法である。
セミナーでは事例をもとに解説するのでわかりやすいと思っている。今なら開催希望日をご連絡いただければご希望に沿えるよう努力いたします。
なお本日技術情報協会による高分子の劣化と寿命予測に関するセミナーを開催いたします。弊社にご連絡いただければ、10時半からのセミナーに参加できるよう手配いたします。
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ニャントークはAIと言われているが、現在公開されている多くのAIは、オブジェクト指向言語でプログラミングされている。また、昔派手なワイヤーアクションで話題となった映画「マトリックス」に出てくるような自律的なAIではなく、人間が教育しなければならない。
すなわち、教育用データとプログラムを人間が作り、そしてそれを基準に新たなデータを判断できるようにしたものである。ゆえに動作目的が明確にされたAIしか今のところできない。
暴走したAIがそのAIの動作目的を逸脱し、人類を征服しようと活動を始めるほどの能力を持ったAIは、残念ながらまだ作りだせない。暴走したと言っても、せいぜい教育しそこなって公序良俗に反する応答をするぐらいである。
人間と同様あるいは人間を凌ぐような頭脳を持ったAIを人類はまだ創り出せない。「マトリックス」では多くのエージェントが主人公たちを追い込んでゆくが、そのような恐怖を生み出せるエージェント指向の言語は20世紀から研究されているらしい。
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コロナ禍となった2020年3月頃、事務所へ行く途中にあるお宅の駐車場に止めてある車の下で、白黒のオス猫をよく見かけるようになった。
1年位前から見かけていた猫なので気がついたのだが、「コロナの下で」と題名をつけたくなるような迷作を1枚撮ることができた。
このオス猫に純一と名前をつけた。白黒の模様が足にはなく冬でも素足のように見えたからである。また、この写真を撮った数か月後近所で子猫がたくさん生まれた。
噂では、近所に雌猫が3匹ほど集まっているお宅があり、そこの雌猫が次々と子供を産んだらしい。この事件の後、雌猫が集まっていたお宅で捕り物があり、純一を含めて複数の猫がつかまり、桜耳となった。
子猫たちも保護ネコ団体の方が捕獲されたらしいが、数匹が桜耳となって地域ネコとなった。騒動をおこした純一は、オス猫でありながら間違えて左耳が桜耳にされたようだ。
このような背景があり、ニャントークを使い始めたのだが、よくできたAIである。このコロナ禍で桜耳猫相手に話しかけるのが一つの楽しみとなった。
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今から50年近く前に二度のオイルショックがあった。石油関連企業はその対応に追われているときに、山積みとなった廃タイヤの火災が問題になっている。
タイヤメーカーでは環境問題として廃タイヤ処理が必要になり、さらに石油節約の観点からタイヤの軽量化が提案されている。後者は自動車の足回りが軽量化されると乗り心地や運動性能改善につながるので積極的に研究された。
当方が入社したとき1か月間の技術実習テーマとして、タイヤの軽量化を担当することができた。この体験はいつか書く。
同じ時期に研究所で廃タイヤ処理問題の解決案として活性炭の研究が進められ、これが石油資源の節約につながるということで、活性炭ビジネスで廃タイヤ処理を進める実証プラントが建設された。
そのプラントができるや否や、環境管理部の知恵者から、セメントキルンで廃タイヤを燃料として用いる提案がなされ、その方法が経済的であるとの理由から、セメント製造の燃料として廃タイヤを使うアイデアが実行された。
困ったのは活性炭ビジネスで、せっかく実証プラントを作ったが、廃タイヤはセメントキルンで燃料として使われるので原料調達ができなくなった。入社早々企業における研究テーマ企画の難しさを知ることになった。
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ブリードアウトという品質問題は典型的なトランスサイエンスであり、科学的に解けそうで解決が難しい問題である。
品質問題が発生した時に仮説を設定してそれを検証することは可能であり、例えば拡散現象として仮説を市場の観察結果から設定して実験を行うとうまくゆくことが多い。
しかし、科学的に解決できたはずなのに、異なる条件でまた問題が発生する。そこで異なる条件において仮説を設定し、また仮説を検証することになる。ブリードアウトの問題はモグラたたきになりやすい。
運が良ければ、同じ条件で品質問題が起きて、すぐにトランスサイエンスであると悟れた時である。形式知で解決できない問題、として有識者に迅速に相談できる人は、優秀な人である。
当方が実務を担当していた時には最初にトランスサイエンスかどうか判断していたが、さらにそれさえも複数の有識者に相談していた。
複数の有識者に相談した理由は、ドラッカーの異なる見解にこそ耳を傾けよ、という名言を知っていたからである。例えばこのブリードアウトの問題について、「科学的に解決できる」という人と「科学的に解決できない」と見解が分かれる。
当方は、現物を見てみないと分からない、と答えるのだが、これを理解できない人もいる。すなわち、説明している内容から答えを見出せないなら力量が低い、と判断する人が日本人には多い。
ここで日本人には多い、と書いたのは中国人の顧客はコロナ禍にも関わらず、すぐに見に来てくれ、と言われるからだ。彼らは現象の理解が視点により変わることを本能的に知っているからである。
八百万の神を信ずる日本人のはずだが、八百万の神が皆同じことを言ってくれるものと勝手に信じているようだ。自然現象には経験知により見え方が様々に変わる問題が存在することを早く理解できるかどうかは技術者の成長と関係している。
八百万の神の中から自分好みの答えを言ってくれる神を探すのか、自分のことを救おうとして考えてくれると信じて八百万の神にお願いするのか、人それぞれである。ただし当方は神でも仏でもない。だからいつでも現物現場主義となる。
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ChatGPTの話題がワイドショーでもとりあげられ、AIが身近になった。ChatGPTがこれだけ騒がれるならもう少し注目されても良いゲーム、ニャントークの体験談である。
これは猫の鳴き声を日本語に変換してくれるAIゲームだが、野良猫相手に実験したところ、それらしい翻訳が出てくる。そこで江戸屋猫八になったつもりで、ニャントーク相手に猫の物真似練習をしてみた。
ニャントークで意味のある翻訳が出てくる鳴き声を数種類できるようになり、野良猫に呼びかけてみたところ、野良猫が立ち止まるのである。
このような馬鹿げたことを始めた背景を明日詳しく書くが、3か月ほど散歩のときにやっていたら、6匹の野良猫と友達になることができた。
野良猫が真実のところどのように思っているのかわからないが、道を歩いているとこの6匹のどれかと遭遇する機会が多くなった。
そこで、カメラを持ち歩き野良猫にカメラを向けたのだがカメラを怖がって逃げられた。しかし、1匹はカメラに慣れているのか、ポーズをとってくれる。
ニャントークで練習した鳴き声を出しながら撮影をしているのだが、被写体とコミュニケーションができているような奇妙な気持ちになってくる。
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天才と言われた羽生棋士を超えた、と騒がれている。その強さの解説がネットを賑わしている。もし、この頭脳を他の分野で活かしたなら、と考える人も出てくるかもしれない。
年をとって分かることがある。頭の良さだけでその道においてトップとなれないこともその一つである。頭を磨く努力をしなければ、トップどころかその道において食べてゆくことさえできない。
オレオレ詐欺は毎年レベルが上がっているように思う。ついに劇場型まで現れたかと思ったら、シナリオを考える時間がもったいないということで、強盗事件へ発展している。
犯人の一部は頭の良い人物がいたのかもしれない。広域強盗事件では確実に現金のある所へ押し入っている。これは、頭が良くても使い道が悪い例だろう。
まだAIを活用できる人は少ない。ようやく最近誰でも身近になり始めたのである。藤井聡太棋士は運よく先駆者となれたのである。
先駆者として成功するためには運が必要である。先駆者であっても時代の進歩より早すぎても先駆者として成功しない。
今となっては高純度SiCは半導体分野で当たり前となったが、当方が発明してからそれが事業らしくなるために6年かかっている。当方が高純度SiCを発明した時に世の中に高純度SiCを低コストで成形加工できる技術が無かったのである。
唯一無機材質研究所にあったのは、カーボンを助剤として用いるホットプレス技術だが、そこで使用できる高純度カーボンの型が大変高価だった。
先駆者であっても十分に活躍できる時代環境が整っている必要がある。そして先駆者を先駆者として評価する風土が重要である。この風土が無ければ、先駆者の努力の成果以上の発展が難しくなる。
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将棋の世界を詳しく知らないが、多くのファンを引き付けているだけでなく今回のような出来事で日本中がお祭り騒ぎとなるぐらいに根づいている。
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