インターネットの普及により書店が減少し始めて20年以上経過した。今の店舗数は40年前の半分になったと言われている。
当方が社会人になった時に書店は勉強の場だった。街の書店に社会人が読むべき実務書が溢れていた。立ち読みは禁止事項ではなく書店で本を買う時に許される行為として一般的だった。
立ち読みを禁止するような書店には客足が少なかった。また、立ち読みを禁止する店主を茶化すような新聞漫画もあった。
今若い社会人はどのようにして勉強しているのか?部下と直接接していたときには勉強の重要性を訴え、何を勉強しているのか尋ねたりした。盆休みなど任意提出の宿題を与えたりしていた。
今は各種ハラスメントや労働時間管理が厳しいからこんなことをやっていては管理職として問題とされるかもしれない。
当時でさえ、ちいちいぱっぱはやめておけと言っていた役員が写真会社にいた。ゴム会社では奨励されていたのでこれは風土の違いかもしれないが、ちいちいぱっぱを奨励していた会社は業界で世界トップになった。
また、弊社が操業してすぐにその講師として呼んでくれたのはゴム会社であり、その伝統は残っていた。写真会社からはいまだに依頼はない。
退職してもうすぐ10年となるが、街の本屋の減少とともに心配しなくても良いような心配をするようになった。インターネットは情報を得る一つの手段かもしれないが、街の本屋の代わりにはならない。それが理解されているだろうか。
インターネットにあふれているのはあくまでも情報であり、その多くは知識まで昇華できない。電子ブックは一応本であり、街の本屋の代わりとなりうる可能性を秘めているが、弊社創業時にあまりの客の少なさで、投資をしたにも関わらず1年で撤退している。
電子書店を維持するにも費用がかかるのだ。人の勉強の心配など各会社の経営者がすればよいような問題だが、昨今の社会状況を見ると日本の将来が不安になってくる。一方で勉強は自己責任とし、その成果を幹部の選考要素としている企業もある。
確かにこれだけ社会の変化が激しいと、勉強をしないようなサラリーマンは昇進のチャンスだけでなく働ける職場も少なくなる。
学歴だけで昇進や就職が有利となったのは過去の話である。現代は大卒が50%近くとなった高学歴社会なのだ。
当方の時代にすでに高偏差値の大学を出ていても就職口が無かった学生が1割いた。従業員5000人以上の会社へ就職できたのは3割もいない状態になっていた。
AIの登場で消える職業がささやかれているが、コンピューターの登場でたくさんの新事業が生まれたように、AIの登場でおそらく新たな仕事も生まれる。
今回休日を使って無料WEBセミナーを行うことを考案した。無料で儲かるのか、という質問に対しては将来の日本への投資と応えたい。
ポストコロナの時代にはリアルで集まることは難しいがバーチャル空間ならばクラスターを形成することもないだろう。ところがコンピューターにもウィルスが存在するので注意が必要だが、こちらは命に影響はない。
下記無料セミナーに気楽に参加されてはいかがですか。
再掲となるが無料セミナーで予定しているテーマは下記の通りです。なお、時間は2時間で9月26日(13:30-15:30)と27日(13:30-15:30)。
<予定テーマ>
1.9月26日(土曜日):高分子材料の初歩(初めて学ぶ高分子的イメージ)
2.9月27日(日曜日):ヒューリスティックな問題解決法(山勘や直感ではない、正しい問題を即座に解く方法)
今回のセミナー参加者募集は終了致しました。
多数のご参加ありがとうございました。
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安倍晋三首相は28日に病気を理由に退陣表明された。報道各社の論評を読むと、多くが第一次安倍内閣の辞任の時と異なる点をあげている。
ただ、安倍首相の無念さをうまく表現していたのは元AKBの指原氏ぐらいだろう。まさに病気で倒れて突然辞任するよりも、志半ばなれど良いタイミングで辞意を表明したほうが誠実である。わかっていても難しい決断である。
第一次安倍内閣辞任の時と同じように論評していた評論家もいたが、これは明らかに的外れである。今回はかなりの無念な思いが強かったはずだ。
突然決めたような報道ばかりではあるが、当方の経験から1週間以上前に決断していたように思われる。会見では新しい治療法で改善の見通しが得られたことにも言及しており、その説明に当方は「無念な決断」を感じ取った。
当方も6年間死の谷を歩き、住友金属工業とのJVを立ち上げた後FD事件が起き、それが隠蔽化されると知り、辞職する決断をしているが、それでも首相の決断の思いをうまく表現できない。
一国の首相の今回のような局面での辞意表明ならばさらに苦渋の決断だったはずだ。立憲民主党の新党結成党大会を念頭にした辞意表明を取り上げている報道もあるが、これは安倍首相の決断の決め手ではないだろう。
安倍首相の支持率が落ちたと言っても自民党の支持率まで落ちたわけではなく、今後の活動如何では、首相の支持率は回復する可能性が高い中での辞意表明である。
このような決断を行った人物の心中をうまく表現できない評論家や報道各社の記者は、もう少し自分たちを極限ぎりぎりまで追い込んで取材する習慣を心掛けた方が良い。
東京オリンピックまで延期となり、何もかもが中途半端に見える。しかし、経済政策や憲法改正などに少なからず成果がある。むしろこれから成果の刈り取りというタイミングの辞任の決断ともとれる。
その意味でコロナ対策において国民の批判の強くなってきた今よく決断できた、と花見の会や森友学園問題があったとはいえ、辞職を決断したことに敬服している。
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企画書の書き方なる指南書は昔からサラリーマンの必読書となっているが、企画を成功させるために書かれた、よい指南書を見たことが無い。
モノが最初に必要と書いてある本が皆無である、というのがその理由である。その次に重要なのは、関係者の根回しとなるが、これについては2-3冊の指南書に書かれたノウハウを読んだことがある。それらに共通して書かれていたことは、企画書よりも大切だ、という点である。
そしてある一冊には、自分の目指す方向に相手のベクトルを向けさせるためには、その反対方向が地獄であることを理解させればよいと書いてあった。当方はこれを「怖い怖い戦術」としてセミナーでは説明している。
当方は、根回しについて、戦略と戦術が極めて重要だと思っている。中間転写ベルトでは、自社内で完結せず、他社からコンパウンドを購入する体制でプロジェクトが進められていた。
この時他社をどのように位置づけるのかは、戦略上重要である。他社のベクトルを合わせることができたときとできなかった時の両方を考えなければいけない。
すなわち、ここでは他社にイノベーションを起こすような技術開発をどのように進めてもらうのかが重要となってくる。この交渉に成功すれば、交代して半年間、前任者が言っていたように、部長の席に座っているだけで良い。
だから、単身赴任して最初に行った仕事は、コンパウンドメーカーとの打ち合わせであり、部下の課長から紹介していただく形で会議がはじまるよう段取りを決めていた。
しかし、結果から判断すると挨拶だけすればよかったのだが、そこで方針変更の話を持ち出した。これは事前に部下と打ち合わせた段取りであり、その時の手順として間違いではなかったが、予想外にも相手を怒らせてしまったのだ。
確かに自信をもって開発してきたのだから、あと残り半年のところで方針変更と言われたら、カチンとくる技術者もいるかもしれない。
しかし、当方は立場としてお客である。部下とも相手の反発を少し予想していたが、両者の関係から黙って従ってもらえる、という予測だった。
「素人は黙っとれ」という言葉が飛び出した瞬間に、課長が機転を利かせて、残りの打ち合わせはお忙しいでしょうから部屋に戻っていてください、とおさめてくれた。
当方はすぐさまセンター長のところへ飛んで行き、この仕事、半年後には失敗します、私と一緒に責任を取ってください、とお願いした。
センター長は、「***万円でなんとかなるか」と言ってくださったので、当方はコンパウンドメーカーから万が一断られた時のために準備していた戦略をセンター長にご説明した。
センター長は、定年を2年後に控えており、中間転写ベルトが製品として軌道に乗った姿を見て退職することを夢見ていたようだ。そんな気持ちは決裁権の満額である「****万円」という言葉で伝わってきた。
このようなときに迅速に決断できないような上司ならば大変である。赴任先の組織に素晴らしい上司がおられたことに感謝した。あとはこの金額で仕事を成功させるだけである。
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問題解決法はいろいろ提案されているが、ほとんどは科学的ロジックに頼る方法である。すなわち何らかのアルゴリズムに基づき問題解決してゆく。
セレンディピティーは、40年ほど前のセラミックスフィーバーの時にもてはやされた能力である。これを「犬も歩けば棒にあたる」的な能力と表現された先生もおられた。
学生時代にコーリーの逆合成の考え方に触れたとき、衝撃を受けた。目標とする化合物の合成ルートを考えるときに、その目標化合物からルートを考案するのである。そのためのいくつかのルールを設定していた。ただしそのルールは経験知である。
これも一つのアルゴリズムとなりうるが、経験知を用いている点で、純然たるコンピューターによる近似解などの計算のアルゴリズムと異なる。
しかし、合成ルートを考案するときに原料から前向きの推論を展開してアルゴリズムを組むよりもはるかに少ないアルゴリズムで目標にたどり着ける。極端な場合に最初の合成手段であとはこれまでの方法で良しとして終わることだってあるのだ。
抽象的な話をしていても分かりにくいかもしれないが、いわゆる発見的手法というものにも非科学的なアルゴリズムを導入することによりある程度誰でも正解により近くたどり着ける問題解決法というものが存在する。
来月そのヒューリスティックな問題解決法について2時間ほど無料セミナーを行う予定でいるのでご興味のあるかたは申し込んでいただきたい。
再掲となるが無料セミナーで予定しているテーマは下記の通りです。なお、時間は2時間で9月26日(13:30-15:30)と27日(13:30-15:30)。
<予定テーマ>
1.9月26日(土曜日):高分子材料の初歩(初めて学ぶ高分子的イメージ)
2.9月27日(日曜日):ヒューリスティックな問題解決法
今回のセミナー参加者募集は終了致しました。
多数のご参加ありがとうございました。
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どのような素晴らしい企画書でもそこからモノが生み出されなければ、企業内ではごみである。
また、組織の中で仕事を一人で完結している、というのはまれで、どのような企画でも関係する人が複数いる。その人たちの支援を得るためにもモノがあると企画の推進力は強くなる。
退職前に担当した中間転写ベルトの企画は、当方が立案した企画ではない。製品化まであと半年、というところで企画した人物から交代を頼まれたのだ。周囲には幕引きの責任を負うだけだという人もいた。
仕事の引継ぎ説明を聞き、まさにその通りだと感じたが、「貢献と自己実現」を実践するのにふさわしいテーマ(注)だと思った。
すなわち、もし成功させればそれは多大な貢献である。なぜなら、企画者は評価されるかもしれないが、製品化まで半年、企画責任者はプロジェクトメンバーに成功すると言っていたので、成功しても当方の成果にはならない。だから、貢献である。
自己実現については、学位を高純度SiCの技術で取得した当方にとって、高分子のプロセシングで大きなイノベーションを生み出すチャンステーマだった。
一流コンパウンダーが納入しているコンパウンドでは、絶対に完成しない仕事であることが見えていただけでなく、常識をひっくり返すアイデアでイノベーションを起こせば技術を成功させる可能性もあった。
30年の技術者生活で考えてきた「研究開発必勝法」の効果を試すためにうってつけのテーマだった。
6年近く研究開発され、製品化まであと半年しか残されていない状況で、歩留まりが10%前後しかない押出成形技術を利益の出る状態まで立ち上げる、これだけ難しいテーマをこれまで経験したことは無かった。
高純度SiCの仕事では、立ち上げに6年かかったが、企画立案から担当していたのでデスバレーを一人で歩く苦労があったが時間を十分に使えた。時間を十分に使えるというのは、時間は企画の要素ではないと言われているにもかかわらず、難易度に影響する。
しかも日本を代表するコンパウンドメーカーの技術者が関わってきても解決できなかったのである。「研究開発必勝法」の切れ味を確認するにはうってつけのテーマだった。
(注)企業内には、その仕事において大きな貢献をしたとしても評価されない立場がある。派遣社員の立場は同じ仕事を行っても賃金が異なるということで社会問題になっている。派遣社員ではなくても、40年前のゴム会社のように新入社員の2年間は査定をつけない仕組みとなっていたのは実態を考えると少しおかしい。残業代もつかない。しかし、工場試作を成功させたが始末書を書かされたうえ、同期よりも100円給与を下げられた面白い事例なので、この欄で紹介している。これは自虐的に表現しているのではない。成果主義と言っても必ずしも組織内で理想的な運営が難しいことがあり、成果を出しても評価されないことが起こりうるし、他人の成果を何かの理由で成果など出していない人の成果にしたりする場合も出てくる。その逆で他人の失点を成果を出した人につけたのが当方の新入社員の事例だ。このような評価は評価として好ましくなく、続けていると組織風土はおかしくなるが現実には正社員でも成果を出しても評価されない人を生み出している。おそらくドラッカーも不誠実な管理者により引き起こされる組織の不条理に気がついており、働くことの意味の一つを貢献としたのだろう。貢献と思って働けば、評価されなくてもあきらめることが可能となる。しかし、査定はつかないと言われた期間で成果(特許権も取得し英語の論文として掲載されている学術的にも価値ある成果だった)を出しても始末書及び減給処分では、忘れられない思い出となる。誠実な管理者は絶対このようなことをしてはいけない。許されるのは、平均的評価とするところまでだ。自分の責任を押し付けてはいけない。評価には、評価した人の誠実さが現れる。誠実な評価者は、成果を出しても評価できない時に事前にそれを告げる。評価後に謝罪として告げるのは誠実なように見えて、実は評価者として不誠実なのだ。評価者は成果を出しても良い評価をつけられない状態を自分の責任として告げなければいけない。これがなかなかできない人が多い。事前に告げた場合に、納得がゆかず怒り出す人もいる。当然である。だから後で謝罪の形を選ぶ評価者が多いのだ。このような場合に誠実かつ円満に対処するにはどうしたらよいのか。困った時には弊社へ相談していただきたい。
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「モノを持ってこい」と言われて、マジックのようにモノを出すことができるのか。マジックでも種があるので、この場合もコツがある。
一番重要なのはヒューリスティックな問題解決法とその結果形成されたコンセプトである。プロポーズをしたところ彼女から無理難題を押し付けられたかぐや姫の時代と異なり、今はお金をかければそこそこのモノを作ることができる。
ゴム会社の本部長が言っていた「モノ」とは、コンセプトが具現化された実体であれば良かった。
例えば、SiCウェハーと称して提出したのは、ホットプレス成型された高純度SiCをそのまま薄く輪切りにしただけである。ヒーターも同様でカーボンを助剤にすればカーボン層が導電体となり高純度ヒーターとなる。
本当にそれが使えるかどうかは不明だが、とりあえずモノができれば、研究開発の失敗は無くなる。次の段階である事業性の見積もりを他部門にまかせれば、事業化と研究開発をコンカレントで進めることが可能な一種のアジャイル開発となる。
「まず、モノを持ってこい」と部下を指導した本部長の思いは、ここにあったが、当時はアジャイル開発の概念など無い時代で、おまけに研究部門の管理職は皆研究者であり、その理解などできなかった。
当方は高校時代からドラッカーが愛読書だったので、本部長の思いをすぐに理解できた。本部長が交代しても前本部長の思いを踏襲した業務のやり方をしていたので研究者あがりの新しい本部長には受け入れられなかったのだろう。
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コンセプトについて説明途中であるが、企画を成功させるために、「まず、モノを持ってこい」と言われていたゴム会社の研究開発本部長の言葉を紹介した。
この言葉は研究部門では評判が悪かった。当方はセラミックスの事業化を進めていた時で、本来は事業化部門へ異動したかったが、この研究開発本部長に良い意味で飼い殺し状態だった。
とにかく粉(高純度SiC粉末)以外の商品を持ってこい、と半期に一度言われた。半導体治工具の商品であるSiCヒーターやSiCるつぼ、SiC発泡体、SiC切削工具、SiCウェハー(実際にはダミーウェハー)、SiC燃料電池用電極、SiCウィスカー、さらにはブームに流されて超伝導体やECDディスプレーまで作っている。
この研究開発本部長が退任される半年前頃に放し飼いにされた。すなわち、高純度SiCを売ってこい、と言われたのだ。営業経験は新入社員時代の研修における経験しかなかったので苦労した。
しかし、この営業活動で半導体治工具事業のきっかけとなる住友金属工業とのJVを立ち上げることができた。共同開発の社長承認を頂いた直後本部長が交代をされている。
その後、本部長が交代しこのSiC事業化の仕事と電気粘性流体の開発業務を一人で担当することになるのだが、新しい本部長はSiC事業化を認めていなかった(おそらく当方がギブアップするのを期待されていたのだと思う。精神的苦痛になるような行為もあった。)。
だから、一人で二人分の仕事をする必要があった。苦しさで死にたくなるような状態だったが、SiCの事業化を一人で担当しておりそれもできない。人生で一番つらかったのはこの頃で、コロナ禍で苦労している現在よりも辛かった。
思い切って自分の仕事のリストラを行った。その第一弾が、電気粘性流体用ケーシングゴムの開発を担当させられた時に、ゴムからのブリード物で劣化した電気粘性流体を復活させる添加剤を一晩で見出し提案している(注)。
その後も何かテーマを言われれば、すぐに結論となるモノを提示している。電気粘性流体用ホスファゼンオイルや傾斜構造の粉体、超微粒子分散微粒子、微小コンデンサー分散粒子などテーマを言われるたびに電気粘性流体の開発を促進するモノを提示していた。
そのような開発活動の中でFDを壊される嫌がらせを受けていたが、本部長は隠蔽化するだけであったので、結局転職の決断をしている。
転職の決断を出したのは、SiCのJVが次のステップに進み、当方一人の手に負えない状態になったことも一因として存在する。
仕事の妨害を受け、それを隠蔽化され、一人でできない量の仕事、明らかに異常である。当方が辞表を提出したことで研究部門の状態を社長の知るところとなった。
しかし、ゴム会社の状況は、世界5位の会社が3位の会社を買収し混乱している状態だった。ところが、社長はSiCの事業は継続すると約束してくださり、その言葉を信じて、基盤技術が無い状態から企画してJVまで立ち上げ、未練があったが転職している。
電気粘性流体の実用化に必要な粉体やオイル設計について当方が提案した技術の実体である「モノ」をそのまま使えたので、プロジェクトの人員に余裕ができ、電気粘性流体の開発を担当していた研究員がSiCの事業化を引き継いでいる。
(注)一晩でできた技術を否定する研究報告書が、極秘で出されていたが、その内容を知らされていなかったのが成功の原因である。完璧な否定証明を事前に見せられていたら、考え方を変えて実験し失敗していたかもしれない。皮肉なものである。人生とは、どのような環境でも誠実真摯に努力すれば、運が味方する、と実感した経験である。
そもそも何も添加剤の入っていない加硫ゴムなどできるわけがないことは、ゴム会社の研究員であればすぐに理解できる。それを企画した背景に完璧な否定証明が存在し、自分たちの否定証明が伝統として存在していたゴム技術よりも優れている、といううぬぼれが推進者にあった。常に謙虚に成果を受け止めないと常識はずれなアイデアを出すことになる。常識にとらわれないアイデアと常識はずれなアイデアとは異なる。常識をわきまえた常識にとらわれないアイデアこそ歓迎される。
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最近はコロナ禍の影響でWEBセミナーを依頼されるケースが多くなった。WEBセミナーで困るのは、聴講者の反応をつかみにくいのと、長時間カメラに向かって一人でしゃべり続ける苦痛である。
これは未経験のことを行おうとするときの加齢による問題が大きい、ということを理解できたことが無料セミナーを行ってみた感想である。
企業の方とWEB会議を行う時には双方向であり、相手の反応は声だけでも把握できる。しかし、WEBセミナーでは聴講者が画像を閉鎖しているケースが多い。
無料セミナーでは結局どのような方が聞かれていたのかわからなかったが、収穫がありました。早い話が慣れること、これが重要であることを改めて学びました。
来月また土日を使い、WEBでの無料セミナーを企画してみたいと考えています。参加をご希望される方は、弊社へテーマとともにお申し込みください。
予定しているテーマは下記の通りです。なお、時間は2時間で9月26日(13:30-15:30)と27日(13:30-15:30)を予定しております。
<予定テーマ>
1.9月26日(土曜日):高分子材料の初歩(初めて学ぶ高分子的イメージ)
2.9月27日(日曜日):ヒューリスティックな問題解決法
今回のセミナー募集は終了致しました。
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このコロナ騒動で感染症の専門家の知が、免疫学の専門家から疑われている。疑われているだけではない。3密や換気による予防が非科学的だ、とも指摘されている。
かつて、当方の高純度SiCの技術についてもゴム会社の研究所では、ぼろくそに評価された。フローリーハギンズ理論を根拠に、ポリエチルシリケートとフェノール樹脂が均一に混ざるはずがない、という見解である。
しかし、これがタコつぼのタコ踊りであったことは、その後30年ゴム会社で事業が継続して愛知県のセラミックス会社へ事業譲渡され現在も技術として残っている事実が示している。
また、この技術が科学的に正しい技術であったことは、転職後に取得した学位論文に記載されている。自ら科学的な知となることを証明したのだ。
専門家と称する人で問題となるのは、科学にこだわりすぎて経験知を軽蔑もしくは軽視する傾向である。
社会生活では、解決しなければいけない様々な問題が多く、その問題解決において、科学的だろうが非科学的だろうが、まず解決されることが重要である。
得られた答えが科学的に正しいかどうかを検証するためには、科学的になされなければいけないが、問題解決そのものは、正しい問題を早く解決することが重要で、その発見プロセスが非科学的であっても山中先生のようにノーベル賞を受賞できる。
問題が解決されれば、それが科学的に正しいかどうかは重要ではなく、その点を議論することは解決された問題について、そこから得られた知の価値を論じているに過ぎない。
科学的に正しい知が得られているならば、それは形式知として伝承されればよく、仮に科学的に正しくない知でも正しい問題を解決できる知であれば、経験知として伝承すればよいのだ。
また、形式知が常に経験知よりも価値が高いとは限らない。高名な先生のタコつぼの隅について説明した形式知よりもおばあちゃんの知恵のほうが、日常生活で役立つ場合が多い。
また、形式知は容易にAIに搭載できる。AIに搭載されればタコつぼの隅の形式知は、AIにより「ほとんど使用されないアプリケーション」として処理されるだけである。
日本人はすでに集団免疫を獲得しているかもしれない、と言われても、コロナ感染する人が増加している現実を前にすると、家が燃えているのは急激な酸化反応の進行である、と火事の現場で説明を受けているようなものだ。誰でもいいから、早く火を消してくれ。
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コンセプトに関して当方の体験を示しどのようなものか説明しているが、単なる概念と訳して済むものではないことが伝わっているだろうか。
新しいアイデアを生み出すためにコンセプトは重要であり、その意味で単なる概念ではない。英語のconceiveには、構想するとか考えるの意味のほかに「子をはらむ」という意味もあり、こちらの名詞形conceptionは受胎である。
コンセプトという用語の深い含蓄を理解できると、そもそもアイデアを生み出すコツあるいはそのための問題解決法のコツに関心が向く。
問題解決法と言えば、あまりこの観点で有名ではないドラッカーの著書が参考になる。ドラッカーの「何が問題か」という問いは、ドラッカーを2-3冊読まれた方ならご存知のキーワードである。
すなわち、問題解決の前に、正しい問題を把握することこそ重要である、とドラッカーはその著書の中で繰り返し述べている。
「間違った問題の正しい答え」ほど有害なものは無い、と優秀な人が時折犯す間違いを一刀両断に切り捨てている。
さらに、「頭の良い人ほど間違った問題を正しく解いて、成果を出せない」とまで言い切っており、正しい問題を最初に探すときのキーワード「何が問題か」という問いは、問題解決法において極めて重要である。
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