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2020.03/26 新型コロナウィルスで学ぶ(2)

感染予防行動について各自治体は厳密な厚生省のコントロール下にあるようだ。これは、PCR検査のやり方では、国民よりも厚生省を大切にしているかのように見えてくる(注)。

 

ただし今回のコロナ対策ではこれが良い結果を生み出した。最近は各自治体で独自の方向をうち出す首長もおられるが、少なくとも感染者情報を見る限りにおいては、「ある考え方」に基づきPCR検査をやっているようだ。

 

これが、各国のPCR検査数の比較において日本は圧倒的に少ない検査件数として現れている。そして今月の初めまでPCR検査数が少ない点について国内だけでなく、国外からも「コロナ隠し」として批判されてきた。

 

さらにその少ない検査の結果をめぐっても感染研OBがデータを研究のために独占しているといった忌々しき話も漏れてきた。

 

ただし、これらが日本のウィルスバスターが今回のウィルスの生存戦略に立ち向かうために巧妙に仕組まれた戦略だとわかったのは先日NHKで放送された特番からである。

 

少ないPCR検査数がウィルスバスターの戦略であるのは、日本において感染者の死亡率が低い数値として現れている。日本のウィルスバスターはその戦略のゴールとして、いかに重篤者を少なくし死亡者を少なくするかということを考えている。

 

そして特番では間接表現で語られたが、症状のでない感染者には我慢していただこうとさえ思っている。それゆえ昨日タイミングよく小池都知事の緊急記者会見となった。

 

日本のウィルスバスターは武漢やイタリアのように経済活動を止めないようにゆるく、そして死亡者を少なくするようにウィルスと必死で戦っているのだ(注)。

 

表には出てこない裏方の努力を今はWEBで容易に知ることができる。すなわち今回のウィルス対策ではかなりの情報開示が進んでいる。少なくとも誰かが情報を隠している、ということは日本において無さそうだ。

 

むしろ公開情報から心配になってくるのは、この感染症分野における形式知のお粗末さである。対策の中には科学的判断から出てきたものとは思われないものも存在する(3密も実は科学的ではないが、わかりやすい国民へのお願いメッセージだ)。

 

また、ワクチン一つとっても形式知で解決できない問題が明らかになっている。このような形式知の充実していない状況で専門家がどのように問題解決してゆくのかを学ぶのに今回のコロナウィルス騒動は最適である。

 

科学で未解明の現象が多い分野における問題解決では、どうしても形式知だけで問題解決できず経験知や暗黙知をその時に動員する必要が出てくる。

 

ヤマナカファクター発見においてあみだくじ方式が採用された話をここで紹介しているが、問題さえ解決できれば非科学的方法でもよいのだ。

 

工業技術については科学でほぼ解明されたと勘違いされている方がおられるが、感染症の分野より少しマシという程度である。

 

例えば材料における微小領域の界面分極効果については未解明であり、その結果これをどのように生かしてゆくのかという形式知も存在しない。

 

最近負の誘電率に関する特許が散見されるようになったが、負の誘電率とは20世紀に非科学的と否定された概念である。

 

(注)韓国では日本の100倍もPCR検査を行っているが感染爆発している。またWHOは「テスト、テスト、テスト、とにかくテスト」とPCR検査を多数行い感染者を見つけることに力を入れよと早い段階で日本を意識したような声明を出している。しかし、日本では独自の考え方でPCR検査を行っており、これが感染爆発を遅らせてきた。これはすごいことだが、例えば政府や都知事の発表に対してピント外れな批判をツイッターで行う著名人がいる。昨日の小池都知事の緊急記者会見に対して「オリンピックファースト」という見当違いの批判をしている元首相経験者がいる。このような状況でツイッターはバカ発見器として機能する。この方が今首相でなくてよかったと思う。

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2020.03/25 騒動

未曽有の騒動で社会のこれまで想像されなかった問題やこの騒動の大きさからはどうでも良いような問題までごちゃ混ぜにWEBニュースで報じられている。

 

おそらく新聞の良い点は、このような場合にニュースを整理して伝えてくれることだろう。会社を創業した時に新聞を辞めた。理由は単純で、電車に乗らないから。

 

さて新聞をやめてから今日までそれなりにニュースを選んで読んできたつもりだが、子供が大学生になってから教育問題のニュースをあまり読まなくなったことに気がついた。

 

今回学校休校でやたらこの問題に関するニュースを読む機会が増えた。その結果最近の小中学校の話題に疎くなっていたことに気がついた。

 

しかし、通知表については今も昔も変わらない。卒業式が無くなったので通知表をいつ渡すのかという問題から通知表は先生の主観でつけられており問題だという話までニュースになっている。

 

前者は卒業式が無くなった異常事態なので取り上げても良いかもしれないが、後者はわざわざ今取り上げる問題ではない。

 

人間の評価について完璧な客観評価求めても無理である。また、自己の学びと成長のために他人の評価を聞くのは有効であるが、それで右往左往するのは人生の無駄であることを小学生の時から教えるべきだろう。

 

悪い評価ならば、それを反省し修正してゆけばよいのだ。子供には、この先生の評価は悪かったけれど親は子供を評価している、これからも頑張ろう程度のことを納得させればよいのではないか。

 

会社の評価は昇進に響くが、評価を気にしすぎて思い切った行動のできない人は多い。しかし、それで人生が楽しいのだろうか。

 

当方は写真会社の多面評価システムでいかに評価を客観的にしようとしても難しいかを学ぶことができた。ゴム会社の人事部長が言われていたように、当方については、良い評価をつける人と悪い評価をつける人が明確なのだ。

 

悪い評価にも納得をしているし、たとえ無記名であってもその内容からそれをつけたであろう人の顔は浮かんでくる。仕事で衝突した人である。

 

また、評価をつける立場で言えば、今後の成長のためにこの点を反省してもらえると、など少しでもマイナス点が浮かべば、誠実な人物に対しても良い評価をつけられない。

 

すべてを高い評価でつけていては評価者が仕事をしていたかどうか疑われるのだ。多面評価では、その人のキャラクターを示す評価グラフになるが、それを見る立場になると分かっていても気持ちの良いものではない。

 

他人の評価に対して少しでも心が揺らぐのが人間というものだろう。他人の評価に全く無頓着な人は見ていると少し変わっている。凡人は皆他人の評価に対して心が揺らぐものだ。だから揺らぎを収めるためにそれから学び、周防猿まわしの猿の如く反省すればよい。

 

若い人に申し上げたい。人の評価については自己評価と自己の努力の方向を見据えて聴くのが寛容で、人生がそれに振り回されてはいけない。

 

誠実に仕事を行い成果を出しておれば、大きな出世は無くてもクビにはならない。学校の成績も同様で、今は大学に行きたければ全員どこかの大学に入れるし、いやな先生ならば忘れ去ればよい。

 

社会では偏差値の高い大学を出たから優秀な人だと思っている人は少なくなった。大学の偏差値を売り物にするのはせいぜいTVのクイズ番組くらいだろう。

 

成績や評価でくよくよするよりも今はコロナウィルスに感染しないよう手洗いを真剣に行うことが大切だ。

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2020.03/24 新型コロナウィルスで学ぶ(1)

新型コロナウィルス騒動では学べることが多い。それは、今世界で起きているパンディミックの状況において日本の感染者がほぼ緩やかな増加で推移している現象があるからだ。

 

これはウィルス感染を放置していたらイタリアなどの国の様な増加曲線、そして医療崩壊になるところだが、それが抑えられている、うまくコントロールされている。

 

この現象を偶然とみるのかそうでないかは、日曜日のNHK特番で明らかにされた。政府の専門家委員が一生懸命頑張っておられるのだ。

 

はからずもNHKの特番で感染症について科学でどこまで明らかにされているのかが垣間見えた。今回の新型コロナウィルスについては科学的に何もわかっていないというのが真実だろう。

 

それを経験知と暗黙知から新型コロナウィルスの生き残り戦略を読み取り、専門家委員が合議で対策を決めている、というのが現状だ。

 

そこには形式知が無いために科学的ではない判断も入りうる。例えば休み前に大阪府知事が公開された厚生省の予想である。厚生省から大阪府に非公開資料として出されていたものを大阪府知事が公開された。

 

案の定、東京都知事はなぜ公開しないのか、という意見が昨日ワイドショーをにぎわしたが、東京都知事も大阪府知事の発表後新聞社には東京都の対策を発表していたようだ。

 

そして月曜日11時に記者会見を小池知事は開いているが、厚生省の担当者も同席させての記者会見である。小池都知事のほうが大阪府知事よりも上手なやり方で会見を開いた。

 

このあたりは、リーダーシップとは何か、組織リーダーは何を考え行動しなければいけないかを学べる。

 

すなわち、大阪府知事は非公開資料を公開すべき資料と判断し、組織リーダーとしては許されない判断かもしれないが、大阪府民のリーダーという観点で公開に踏み切ったわけである。

 

東京都知事は、厚生省から今後の情報提供が影響を受けるリスクを考慮し、すぐには発表しなかったが、大阪府知事が発表したので、都民からの不信感を回避するために記者会見に踏み切っている。

 

事態が事態だけに皆必死である。全員の命がかかわる状態における様々なリーダーシップを学ぶことが可能である。

 

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2020.03/23 ”パンデミック”との戦い

昨日夜9時からNHKで放送された番組では、なぜPCR検査を抑制しているのか、なぜ3条件の重なりを避けなければならないのか等の解説が現場のリーダー押谷仁氏から丁寧になされた。

 

日本では社会活動の制限を最小限にして何とか持ちこたえている状況という。これは欧米の状態を見ると信じるにたる説明だろう。と同時にこれほど科学的に不明点の多い問題とは知らなかった。

 

特にエアロゾルの生成機構などコロイド化学ですでに解明されている分野であるが、この化学の内容がこのウィルス分野の専門家に共有されていないらしい。専門家の不勉強である。

 

昼のワイドショーなどで日本のウィルス対策についていくつか批判的なことが言われてきたが、昨晩の説明では批判の対象となっていることについては医療崩壊を防ぎウィルスとの戦いにおける日本独自の戦略ゆえとのこと。

 

当方は専門家ではないのでわからない説明もあったが、昨晩の放送を見た限りにおいては、とにかく政府を信用して行動したほうがよさそうだ。

 

今ウィルスとの戦いは、技術と科学の両者を駆使する必要があり、科学的に100%正しいと結論を出せない対策も含まれてくる。

 

そのような対策にはそれぞれの専門家から批判は出るだろうが、見えない敵と戦うためにはとりあえず政府のリーダーシップを信じなければいけないだろう。

 

ところで、今回のウィルス騒動で学ぶべきことがたくさんある。例えば、なぜ研究開発を始める前に細かい計画(注)まで作る必要があるのかと言うことである。

 

企画を立てる立場では、情報が少ない中でそれは大変な作業で可能ならば避けたい。しかし今回のウィルス騒動で分かったように、施策についてその目的や予想効果が共有化されていないと批判の嵐が巻き起こる。

 

例えばPCR検査数の少なさやクルーズ船における防疫行動ではワイドショーはじめニュース番組では批判ばかり報じられていた。(しかし、今の時点で批判は的外れであり、押谷氏のリーダーシップは大衆とのコミュニケーション能力を除き100点である。)

 

もし、その目的と効果が十分に説明されて国民に共有化されておれば批判は起きなかったろう。わかりやすい情報の共有がどのような場面でも重要である。

 

研究開発企画において、ゴールと計画は共有化すべきかつ共有化しやすい情報の一つである。仮に完璧な計画を作成できない状況でも、仮の計画を作ることで実施者が何をどのように考えそれがどのように展開されてゆくのかを時系列で共有化することが可能となる。

 

不完全な計画でもよいのだ。お互いの考え方を共有化するときに「計画」という形式は、ゴールの共有化のために有効で、とりあえず安心できる。昨晩工程表が発表されなかったのは残念である。

 

外れても良いから、収束までの計画を教えてほしかった。公開しても敵(ウィルス)には理解できないはずである。それができなかったのは、計画(注)すら立てられない科学の状況と判断している。

 

おそらく押谷氏は今回のウィルス感染を実験場とみなしているのかもしれない。彼のウィルス対策技術者としてのスキルが高いことを祈る。まだ死にたくはないし、家族は老人なので感染もできない。今優秀な科学者よりも腕の良いウィルスバスターを信じたい。

 

(注)科学的に未解明の現象が多い研究分野の状況を理解しすぎていると計画を立てにくいものである。このような場合に、例えばアローダイアグラムなどは作れない。それでは、仮の計画なり工程表をどのように作成したらよいのかは、コツがある。知りたい方は弊社へご相談ください。

部下に計画を作れ、と言っても開発経験が少なかったり、研究歴が長かったりすると立てられないものである。

一方で計画を立てることが好きな部下に退職前出会ったおかげで、計画を立てられない人には共通の問題があることに気がついた。すなわち、その問題を取り除いてやれば、誰でも計画を立てられる、ということを発見した。計画立案は、難しい人には大変困難な作業であることを知ることは、マネージャーとして必要である。

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2020.03/22 組織で働く

この数日間のニュースで組織の問題に関する記事に心を痛めた。一つは森友問題で自殺された財務局職員のご家族が佐川理財局長と国を相手に裁判を起こしたニュースであり、一つはヤマハのパワハラで自殺した新任課長のニュースである。

 

まず結論から言うが、会社あるいは組織で働くときに、よほど特殊な組織ではない限り、貢献と自己実現をその意味として誠実真摯に行動をしておればパワハラなど怖くはなく、自殺という選択肢など選ばないのである。

 

ヤマハは普通の企業であるし、財務局も普通の組織だろう。特に後者は国民から見て普通の組織であってほしいと思う。

 

普通の組織であってもそこで働く人の中には悪人もいる。例えば出世欲とか公金横領をたくらむ人物である。後者は、組織から訴えられる場合もあるが、前者はよほどの事件とならない限り、訴えられない。当方のFD事件では隠蔽化された。

 

佐川氏は公になった情報を見る限り、組織に働くメンバーを不幸にしている。これは国会答弁を見ていた多くの人が感じたことかもしれない。

 

しかし、そこで働く人が仮に不幸となっても、自殺を選んではいけない。死ぬぐらいなら組織を抜けることを選んでいただきたい。組織の問題は解決しないかもしれないが、最大の不幸を避けることができる。

 

怨念で仕返し、というオカルトまがいの考え方もあるかもしれないが、これまでの人生で怨念の効果は疑わしいと思っている。森友問題では残されたものに苦労をかけることになった。裁判で勝訴とならなかったらどうなるか。

 

世の中には他人の不幸や迷惑など気にかけず、自己の出世欲を中心に行動する人物がいる。そしてそのような人物が出世するケースが多いのも確かだ。一方で貢献と自己実現をこころがけ誠実真摯に組織で働いている人も少なからずいるのだ。

 

組織人として過ごした人生で楽しく思い出されるのは、そのような人たちと事を成し遂げた思い出である。当方にとり、FD事件はトラウマとしていつまでも残っているが、それ以上に組織メンバーと成果を出した楽しい思い出が多いのでこうして新たに事業を成功させようと頑張る気力が残っている。

 

例えば、カオス混合ラインを立ち上げたとき、サングラスをかけひげを生やした強面の職人と何日も一緒に夜勤をした思い出がある。

 

この人物、見かけだけでなく仕事ぶりの評判がすこぶる悪く、そのため混練プロセス立ち上げで社内の人材募集を始めたときに、労せず獲得できた。

 

そのような少し訳ありの人物で、悪い評判となる理由を言動からすぐに理解できたが、その部分に目をつむりマネジメントすれば、よく働き高いスキルを持った人材で、決して悪人ではなかった。これまでの彼に対するマネジメントが悪かった、という表現もできるのかもしれない。

 

この人物とは初対面だったが、現場の仕事に関しては一流で、退職前なのに向上心があった。当方との仕事を最後に退職されたが、初めての仕事に対して躊躇せず大胆な手さばきに感動した。

 

ただ、時折当方の心臓が止まるほどの行動もあった。そのような行動をとられても、その行動の結果に問題が起きないようにマネジメントすれば、それが問題行為であると彼に伝わり、次第に恐怖の行動は少なくなっていった。

 

一方で、世の中には法的に問題とならない範囲なら何をやっても良い、と考え意識的に問題行動をとるFD事件の犯人の様な不心得の人物がいる。

 

組織の問題に遭遇した時に究極の選択は死ではない。死に対して何をもっても報いることはできないからだ。生きておれば、長い年月がかかるかもしれないが、組織はいつか報いてくれる。

 

死ぬのではなく組織から離れることを選択してほしい。人生を悪人のためにダメにしてはいけない。生きておれば楽しいことは多い。

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2020.03/18 研究開発管理(3)

Y本部長の時代には、研究開発報告書をまとめることが担当者の業務となっていた。また、その中から学会発表や海外の論文発表も促された。

 

当方は、「防振ゴム用樹脂補強ゴムの研究」、「ホスファゼン変性ポリウレタン発泡体の研究」、「ホウ酸エステル変性ポリウレタン発泡体の研究」、「高防火性フェノール樹脂発泡体の研究」を3年間の研究開発活動でまとめていた。

 

ホスファゼン変性ポリウレタン発泡体の研究以外は、研究成果が製品に採用されている(注)。また、1年の予定を3ケ月で完成させた防振ゴム用樹脂補強ゴムの研究以外は、上司の指示で学会や論文発表をしている。

 

その結果、高分子の難燃化技術のセミナー講師として若いころから招聘されていた。初めてセミナー講師を経験したのはY本部長からの依頼である。

 

ところで入社二年目にまとめたホスファゼン変性ポリウレタン発泡体の研究では、報告書以外に始末書を書いている。この始末書ではホウ酸エステル変性ポリウレタン発泡体の企画提案を行った。

 

しかし、Y本部長から直接それぞれの研究報告に対する評価や始末書について指示など言われたことは無く、直属の主任研究員から「本部長はこのように言われていた」という表現で「お伺い」していた。

 

始末書については、市販されていない材料で工場実験まで行った元気さを誉めておられたので当方がそれ書くのがふさわしい、と訳の分からない説明を上司から頂いている(後に研究所の同期と月給が100円差がついていたことから、それなりのマイナス評価があったことを知った)。

 

入社二年間は試用期間中で残業代はつかない、と人事部から説明を受けてはいたが、わけのわからない責任を負わされた不思議な思い出は、今でも鮮明に記憶している。

 

工場実験を決定したのも推進したのも当方ではなく、上司やY本部長である。当方は、上司である主任研究員から指示されるまま不眠不休でホスファゼンのジアミノ体を500gを2バッチ、工場試作のために一生懸命合成した。

 

2lの大きな分液ロートにエーテルと水を入れ、最後の仕上げをしている姿を見て「似合っている」と訳の分からない激励を上司はしていたにもかかわらず、この時の残業代だけでなく深夜勤手当も会社から出ていない。

 

エーテルの匂いに気がつき安全に気を配ってくれるのではないかと期待していたが、徹夜作業の危険な状態にも上司は無頓着であった。上司の指示で納期を設定されたこの実験は研究所の規程違反の仕事だった。

 

しかし、工場試作の後は会社規程に沿い、始末書を書かされたので、安全管理は適当だが研究開発の責任を問う研究開発管理が行われていたと想像される。

 

ただ、この時の工場試作は大成功であり、現場では工場長も主任研究員も喜んでいたのに、一転して始末書を書かされた出来事は、新入社員でなかったなら、その後のやる気も失せていただろうと思う。

 

(注)樹脂補強ゴムの研究以外は、すべて当方がいなければ絶対に企画されなかった研究テーマである。また、これを証明できる証拠もある。例えばホウ酸エステル変性ポリウレタン発泡体の企画を書いた始末書がそれである。組織メンバーの誰もなしえない研究を行い、それを製品化する成果を出しても4年後の無機材質研究所留学中に受験した昇進試験では、1回目落ちている。さらに、この時の答案が合格基準を満たしていたことは翌年の昇進試験の結果で判明している。また、リップサービスかもしれないが、短期間に組織内の誰もなしえない成果を出しても落ちる人の少ない試験で落ちるのか、と感心(?)されていた人もいた。若い人は会社の評価とはこのようなものであることを理解しておくことだ。成果主義と言っても評価をするのは人間であることを忘れてはいけない。評価に右往左往したり、さらにはそのストレスから自殺を選ぶのは愚である。性善説と性悪説が混然と存在するのが凡人の世界である。誠実に活き活きと貢献と自己実現に努めることこそ大切である。短期的視野では落ち込むような出来事でも、長い人生の中でそれを思い出すと、つまらないことに見えてくる。また、昇進が遅れたとしても日本の会社では平均よりも大きく生涯年収の差がつくわけではない。ちなみに当時昇進に1年遅れた年収の差は、高純度SiCの事業化成功で同期と大きく逆転している。転職時にこの点を多少悩んだが、ドラッカーの考え方を信じ転職を選んでいる。転職後については長くなるので別の機会に書く。とにかく30年以上のサラリーマン生活で学んだのは、誠実真摯に貢献と自己実現に努めればある程度の幸福や満足感が得られるというドラッカーの考え方である。また、人事評価にとらわれず真摯に仕事を遂行した時に、自分の能力から信じられない成果が出ることも体験している。昇進試験に落ちて実施した高純度SiCの開発や、左遷されて担当した中間転写ベルトの仕事(基盤技術0の状態の会社でカオス混合を発明しコンパウンド工場を3ケ月で立ち上げている)は、不遇でなければ成功しなかったかもしれない、とさえ思っている。いずれも悩む方向のベクトルを逆転させようと真摯に努力した結果である。

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2020.03/17 学ぶ

2ケ月ほど前からまったく新しいことを学び始めたのだが、さっぱりわからない状態が1ケ月以上続いた。

 

若いころはこのようなことは無かった。ゴム会社に入社し、混練技術やレオロジーなどどんどん勉強した。あたかも砂漠に水を撒くがごとく浸み込むように知識が頭に入った。

 

寝ていても講師の話を覚えていたことを指導社員がびっくりしていた。今中途半端な場所で睡眠学習をやったらこの世に戻れない心配がある。

 

昔は体力も人並み以上あり、多少隙間風の吹いているようなところで居眠りをしても風邪をひかなかった。新型コロナさえ寄せ付けない自信があったが、今は外から帰れば入念に手洗いとうがいをする。

 

老いる、ということを痛感するのは本を読んでいる時である。興味のない本には、たとえ表紙が目を奪っても手を伸ばさなくなった。2ケ月前これではいけないと思い、一念発起まったく新しい分野の本を無理に読み始めた。

 

しかし、毎日1ページ我慢して読めればいい方で、ほとんど進まない。日本語で書かれていても初めての外国語の教科書を辞書片手に読むようなものだ。

 

読書100ぺん意おのずと通ず、という言葉を思い出し、流し読みに切り替えた。わけのわからない本の流し読みは楽である。2ケ月近くたち、少し本に書いてある内容を理解できるようになった。

 

このような状態でも、頭がいいか悪いかは自分の頭なので悩まない。また、ここで悩んだら学ぶ意欲が無くなることは経験済みである。ただ、いつになったら全体を理解でき、獲得した知識を使えるようになるのかわからないので悩んでいる。

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2020.03/16 ホームズとコロンボ(4)

推論の展開方向は、問題解決の効率を左右する。これに気がつかれている方は、受験参考書「チャート式」を愛用していた人ではないか。

 

この受験参考書には、「結論からお迎え」という超重要な問題解決の格言が示されている。すなわち、文章題を解くときには、前向きの推論ではなく逆向きの推論で行えというのだ。

 

実は、小学校から学ぶ推論の展開方法は前向きの推論だ。授業も前向きの推論で展開され、生徒に一緒に考えるように仕向ける。

 

学校教育において受験参考書は数少ない逆向きの推論を学ぶ機会だ。(数研出版「チャート式数学」は愛読者の多い参考書である。)

 

学校の図書室に名探偵ホームズの全集を置いていても、刑事コロンボのビデオを置いていないのではないか。

 

また、刑事コロンボはNHKで放映されていたので、民放しか見ていない人は逆向きの推論に接する機会が無かったかもしれない。古い番組だが、面白いドラマなのでぜひ鑑賞されることをお勧めする。

 

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2020.03/15 新型ウィルス対策

新型コロナウィルスに感染した患者に対して処方される薬がニュースで報じられている。この報道を聴き、科学以外の方法論に気がついていただきたい。

 

医者が患者に薬を投与するときには、その薬の機能を期待して選んでいるはずだ。まさか山中博士がヤマナカファクイターを見つけたようにあみだくじ方式で薬を投与している医者はいないと思う。

 

山中博士は、シャーレの細胞に対して実験を行っていたのであのようなあみだくじ方式が許されたのだが、生きている人間に対して同様の方法を行う医者がいたら大変だ。

 

すなわち、今医者がコロナウィルスに感染した患者に薬を投与する場合には、仮説を設定し(ここまでは科学の方法)、その仮説の中で生まれる機能に期待して(ここは科学ではない)薬を投与しているはずだ(と、思いたい)。

 

今は藁にもすがりつきたいときだから誰も突っ込みを入れないが、いろいろ報道される新型ウィルス用の薬に関する報道では、この点について味わっていただきたい。

 

ここで味わっていただきたい、と書いているのは、人間が対象の実験結果の報道という微妙な問題を含むからだ。

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2020.03/14 愛知県知事の発言

先日愛知県知事が県内のコロナ感染者はほとんどが名古屋だ、と気になる発言をしていたので少し調べてみた。

 

最初の感染者は1月26日に報告されており、中国人(武漢)2人である。その後2月14日に感染源不明の名古屋市在住の男性Aが報告され、翌日にはその妻が感染者として報告されている。

 

その後Aと接触した人たちが感染源となり広がってゆく様子が愛知県のサイトに県内発生事例として公開されている。

 

そして専門家の説明によると、愛知県の感染者は二つのクラスター(デイサービスとスポーツジム)が中心になって増加とのこと。

 

しかし、公開された資料を見てみると、単純にこのクラスターから説明できない事象も見えてくる。

 

ちなみに今年の2月6日稲沢市では国府宮裸祭りが、このコロナ騒動のさなか例年通り開催されている。

 

無病息災を願う奇祭だが、この祭りの影響についてふれた見解は無い。愛知県人であれば、この祭りを毎年楽しみにしている人は多く関心は高い。

 

ただし会場は名古屋ではない稲沢市であり、愛知県知事ならば影響があったかどうかコメントしてほしかった。また、これまで日本の感染者の報告は、都道府県単位で行われている。

 

ゆえにわざわざ愛知県知事が「名古屋だ」と断言した理由が不明である。また、名古屋も愛知県の一都市であることを考えると、名古屋を特に強調する必要は無いと思う。

 

このようなことを考えていたら、木曜日から愛知県知事に代わり名古屋市長がコロナ感染者報告をするようになった。

 

コロナ感染については、若い北海道知事のリーダーシップが世界中で評判になっている。このような騒動の報告で株を上げるリーダーもいるのだ。

 

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