当方のノウハウでさらに社会に貢献しようと形式知の部分について学会活動も始めました。経験知につきましては、トラブル解析の実務について概略をまとめてみましたのでご活用ください。今後高分子材料の寿命耐久性評価法や破壊に対する考え方についてもまとめる予定でいます。また、セミナーも皆さんのリクエストにより行ってゆきますのでご相談ください。
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カテゴリー : 一般 電子出版 電気/電子材料 高分子
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今注目されている生成系AIのアルゴリズムは、大量の知識データを用いて知識をパターン認識し推論ルールを決めてゆく自由度の高いアルゴリズムである。
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ゆえに、人間に代わり自由な発想で問題解決できそうな期待を抱かせる。2006年に発表された深層学習(ディープラーニング)の手法にベーズ統計を組み合わせたアルゴリズムで動作している。
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TRIZのようにあらかじめ用意された、あるいは既知のパターンとの比較参照で推論を進めるアルゴリズムではなく、大量のデータを学習して、その学習結果により判断ルールが決まり推論が行われる。
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すなわち、第三次AIブームで生まれた生成系AIは、過去のAIのようにアルゴリズムで知の表現や推論が決められている動作ではなく、大量のデータを学習して動作が決まる、データ駆動と呼ばれるアルゴリズムで作られている。
繰り返しの説明になるが、あらかじめ大量の論文を学習アルゴリズムでプログラムされた学習機械に読みこませ、知識のパターンである言葉のつながりを学習させる。
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学習が終了してから質問を行うと、連想ゲームのようにコンピューターが動作して回答を出す。すなわち、大量の論文データで学んだ単語のつながり、関係の強さなど知識のパターンを基に動的に決められた判断ルールにより推論して答えを出している動作が、生成系AIの「考える動作」である。
この動作は、過去の2度のAIブームで開発された、専門分野の知識をあらかじめアルゴリズムで組み立て、そのプログラムで推論させる方法とは明らかに異なる。
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このビッグデータを用いた知識のパターン認識により、コンピューターの推論動作を構築する手法、データ駆動の仕組みゆえに、動作が広範囲の分野の単語に柔軟に対応でき、あたかも人間のような動作に見えるのである。
カテゴリー : 一般
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20世紀に問題解決と言えば科学的に行うことが常識だった。TRIZやロジカルシンキングはじめ科学的という香りを放つ問題解決法が賑わっていた。
しかし、一方でアメリカでは1970年代から始まったトランスサイエンスの認識が広がり、ソフトウェアー技術が日本とは異なる姿で発展した。
やや省略した表現となったが、日本では科学的に拘り過ぎて、データ中心の考え方が発展しなかった、と捉えていただきたい。
そして、そのデータもオブジェクトとしてとらえる考え方が、1990年代にアメリカに誕生して、第三世代のAIブームにつながる。生成系AIはデータ駆動で動いている、と言えばこの流れをすぐにご理解頂けるのではないか。
それでは、オブジェクト指向の問題解決法とは何か。これについては、先月19日の日本ゴム協会シンポジウムで2時間講演している。
結構反響があり、問い合わせが来てうれしい悲鳴を上げているこの頃です。ご興味のあるかたはお問い合わせください。当日用いた資料の一部を参考資料として閲覧できます。
カテゴリー : 一般
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このAIブームの成果と1946年にロシアで生まれたTRIZでは、知の活動である問題解決をコンピューターで行う。そして、これらは日本で1970年代に設立ブームのあった情報工学分野の技術、データサイエンスで扱われる。
ここで着目していただきたいのは、コンピューターを用いて問題解決を行うためには、何らかのアルゴリズムで作られたプログラム、ソフトウェアとデータが必要という制約である。
そして、その制約の中で、人間が問題解決を行う時の推論をどのようにアルゴリズムでコンピューターに実装するのかはAIを設計する時に問題となる。
例えば、TRIZであれば、モデル化された知識のデータベースを比較参照しながら問題解決を進める。モデル化された知識とは、知識のパターン表現であり、このパターンとの比較参照がTRIZにおける推論のアルゴリズムとなる。
また、モデル化ができるためには、形式知もしくは形式知に準ずる経験知に限られる。
1998年に開催されたTRIZ国際会議でUSITが発表されているが、どこか第二次AIブームのさなかに生まれたオブジェクト指向に似ているところが面白い。
問題分析でパターンを生成し、その後推論のプロセスとなっている。残念なのは、この手法で導き出される答えは、その仕組みから明らかなように「科学的に当たり前の答え」であり、科学教育を受けた人であれば、容易にかつ迅速にこの手法を用いなくても同じ答えを出すことができる。ゆえに、あまり注目されなくなったが、研究者は活動している。
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哲学書によれば、人間の知には、形式知と経験知、暗黙知があるという。科学の時代であれば、形式知は科学の成果からなる体系となる。
経験知は、その知を明文化できるが、非科学の知である。暗黙知は明文化できない知である。すなわち、暗黙知以外の知識は、文字のような記号で表現できて可読性が生まれ、その共有、蓄積、管理ができるだけでなく、表現された知識には特定のパターンが備わることになる。
また、知識を活用して問題を解くために推論を行うが、そこには論理学から定まるルールが存在し、推論を展開する時には知識に依存する判断ルールを用いる。
ちなみに、コンピューターで知識を扱う時には、この知識表現、例えば知識のパターンと推論を展開する時に必要となる判断ルールをどのようにコンピュータへ実装するのかが課題となる。
人類は、産業革命以前より、その知を用いて科学が無くても時間はかかったが技術開発を進めることができた。産業革命が始まった直後、論理学が完成し科学が生まれている。
科学により形式知が大量に生み出され、それが継承され新たな形式知を生み出し、その活動を繰り返しながら産業革命は加速し、3度のAIブームが起きている。3度目の20年近く続くAIブームを産業革命の総仕上げと呼ぶのは至言である。
カテゴリー : 一般
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本日は4月1日なので信じてもらえないかもしれないが、頭も使わず簡単に新規ポリマーアロイを開発する手法がある。ただ組み合わせて混練し物性を測るだけである。
そのような手法で、PETボトルのリサイクル材が70%以上含まれている新規のポリマーアロイを20年近く前に開発した。驚くべきことにそこには紫外線防止剤はじめ劣化防止に必要な添加剤を一切添加していない。
それでも窓際に20年近く放置していても劣化しないのだ。開発した時の靭性を保持しており、簡単に割れない。PSに似た物性だが、はるかにPSよりも高靭性である。
レーザープリンターの内装品に応用されたのだが、現在はディスコンになり使われていない。もったいないことに特許の年金も支払われていないので、どこでも自由に技術を使用できる。
この樹脂には驚くべき物性はほかにもたくさんあり、例えば難燃剤を添加していなくてもUL94-V2に合格する。もっともこの認可が得られなければ、レーザープリンターの内装材に使用できないのだが、難燃剤を使用しないので安い!
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生成系AIだけを取りあげれば、それを突然変異的に現れた技術と錯覚し、ただ驚くことになる。しかし、1649年にパスカルが歯車式加減算機を、1674年にはライプニッツが歯車式乗除算機を提案して以来、人類は機械に知の活動をゆだねる技術を考え続け、18世紀末に産業革命が始まるや否や1820年トーマスによりライプニッツの考案した計算機の実用化に成功する。
その後改良が続けられ、第二次世界大戦では暗号解読機として計算機は活用された。戦後ノイマン式電子計算機が実用化され、これが現在のコンピューター技術の始まりである。
これまでの歴史からすれば、産業革命以降に技術開発の遅れていた分野が、ようやく人類の文化へ影響を及ぼすレベルに到達したと捉えることもでき、現在進んでいるDXによる変革を「産業革命の総仕上げ」と表現している日本人もいる。
ともすれば、生成系AIの登場でその技術に遅れまいと慌てて走り出したくなるが、今話題のAIは三度目の正直で生まれた技術と泰然自若に構え、これまで開発されたAIとの比較や、人間の知について少し考えてみたい。そして、この大ブームに遅れることなく、生成系AIの使いこなしのコツについて少し述べてみたい。
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2022年11月に登場するや否や、2ケ月で1億人以上のユーザーを獲得し、驚異的なペースで普及が進むChatGPT。これは2006年から始まった第三次AIブームの一つの成果である。
10年余りで収束した過去の二度のAIブームと異なり、第三次AIブームは、2018年に発表された大規模言語モデルGenerative Pre-trained Transformer(GPT)の成功で、2020年にはGPT3が、2022年にChatGPT3.5が一般向けにリリースされ、現在はGPT4oが有料と無料(制限付き)でサービス提供されている。その市場は他の新たな事業者の参入もあり成長を続けている。
第三次AIブームと同じ頃に登場したAKB48がそうであるように、ブームも20年近く続けば日常となる。気軽に会いに行けるアイドルのコンセプトで社会実装された結果、SNSには自撮りの写真が溢れ、一億総アイドル時代となった。
生成系AIも社会実装され、結婚式の披露宴における祝辞や学生のレポート作成に利用されるようになっただけではない。自撮り写真ではAIによる処理が施され、「Kawaii(カワイイ)」が溢れだした。100%AIで創造されたKwaii画像も多数登場し、アニメとともに、この日本文化は世界から注目されている。
最近中国からも生成系AIが登場し、この分野の日本の技術の遅れが指摘されたりするが、ハードウェアの社会実装と異なり、ソフトウェアの社会実装は垣根無く広がる。文化面における日本の先進性に目を向けていただきたい。
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俳優の橋本環奈がヒロインを演じるNHK連続テレビ小説「おむすび」は、3月28日に最終回だった。歴代最低視聴率とのことでニュースになっている。いろいろな人がその原因を語っているが、共通しているのがギャルを扱ったことで視聴者とのずれが生じた点である。
当方はギャルを扱わなくても今回の朝ドラのシナリオあるいは演出では視聴率が低かっただろうと思っている。低視聴率の原因は単純で、大事件を扱っていながら、その解釈が薄っぺらいのである。
分かり易く、と軽薄とは異なる。例えばコロナ禍の扱いについて、せっかく病院が舞台でありながら、コロナ禍の理不尽さが伝わってこない。コロナ禍の初期にあいついで大物芸能人が亡くなり、そのご家族の素顔を知ることになった。
そして、日本中がコロナ禍と団結して戦ったのである。その結果世界中がピークの時でも日本では感染者数が少なかったのである。それがドラマでは全然扱われていなかった。病院の大変さも皮相的だった。いわゆる優等生が簡単に状況報告しているような描写である。
二つの大地震の描き方も同様で、そこには感動の余地さえない。多くの記事で問題とされているギャルも今一つ深堀りに欠けていた。何故ギャル文化が日本中を席巻したのか、作者は考察をしたのだろうか。
日本のギャルは、Kawaiiへ進化する前の文化である。ギャル文化はドラマが描いていたような、決して一部のはみ出したJKだけの風俗ではなかった。それを支持しサポートしたおっさんたちもいたのだ。そして文化となったのである。
この描き方も下手だった。その下手さが、また、ドラマをつまらなくしていた。ギャルとおっさんの関係は、ドラマで描かれたような美しい関係など無かったのである。
こうした現代の歪んだ文化について作者は深く考察を加えたうえで作品を描いたのかどうか疑問が残る。「おむすび」全体が塩味も不十分な形だけの「おにぎり」になっていたようなドラマだったように思う。
年末の国際展示場の賑わいや、秋葉原の変貌は、科学では理解しにくい現象である。AKB48は登場以来3年鳴かず飛ばずだったが、AIブームと同様に20年間進化し続けて芸能界の1潮流となった。
第三次AIブームは過去2回のブーム同様に終わるかと思っていたら、生成系AIの登場で20年もブームとなった。AKBも同様に坂グループはじめ多くの亜種の登場で現在に至る。
現象を科学的に説明できなくても技術を人類が進化させることができたのは、ギャルをKwaiiまで進化させたような、科学とは異なる知の力である。作者はまずKawaii文化から勉強する必要がある。
そして一番の問題は、このようなレベルの低い作品を朝ドラとして採用したNHKの責任がある。世の中には、もっと朝ドラとしてふさわしい作品なり、その作者がいるはずである。
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戦後80年、今や科学教育を受けていない世代は皆無に近い。日本人は誰でも科学というものを体験し、知っている時代である。そこへAIが登場したのだ。
まだ、その能力は完璧ではないが、適切なプロンプトを与えれば形式知を提供してくれる。高分子科学の体系が完成していないのにフラクトグラフィーまでできてしまう。
すなわち、今の生成系AIは、不完全な現代科学同様に一部の経験知も含んで我々に世の中にあふれている情報から知を整理して提供してくれる。アカデミアの半分の役割はもう今の生成系AIがあれば十分である。
ただし、正確なプロンプトを与えたときに、の条件が付くが、このような時代に科学は常識で当たり前であり、科学を超える知が求められる時代になった。
そのような時代に、従来の感覚の研究所を企業内に組織として残しておくのは、もはや時代遅れと言わざるを得ない。アカデミアさえもその存続が危ぶまれる時代なのだ。
故田口玄一博士も生前基本機能の研究が必要で、従来型研究は不要となった、と1990年前後から言われていた。1993年から3年間田口先生に直接ご指導いただいたが、何故か意見が合った。
科学が常識の時代にどのように研究所を運営していったらよいのか、よくわからない方はお問い合わせください。
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1980年代初めにゴム会社の創業50周年を記念してCIが導入され、社名からタイヤが無くなった。このとき、タイヤ以外の多角化を目指し、電池とメカトロニクス、ファインセラミックスを3本の柱とする方針が服部社長から出された。
その後、方針の一つ電池はセイコー電子工業とのJVとして事業化され、世界初のLi二次電池の実用化成功を評価されて日本化学会技術賞を受賞している。
ファインセラミックスは、当方の提案した高純度SiC技術が無機材質研究所で3日間の開発期間で技術が完成し、2億4千万円の先行投資と研究所建設が行われ、その後住友金属工業とのJVとして事業が立ち上がった。
しかし、この事業が立ち上がった時でも、電気粘性流体は研究段階であり、事業化の見通しが立っていなかった。U本部長は、実用化を促すためにデバイスに組み上げ耐久試験を命じたが、担当者は渋っていた。
そしてU本部長からI本部長に交代した時に、「電気粘性流体の耐久性問題は、界面活性剤で解決できない」という科学的に完璧な否定証明を完成させたのである。U本部長の時には実用化を進めていたのだがI本部長になると、また研究に逆戻りしている。
そして、あらゆるHLB値の界面活性剤を用いても電気粘性流体の耐久性問題を解決できないという否定証明の論文を世界的な大発見とI本部長は持ち上げ、「加硫剤も添加剤も何も入っていない加硫ゴムを開発せよ」ととんでもない指示を出したのだ。
立ち上がったばかりの住友金属工業とのJVを止めてこの開発を担当するように言われた当方は、オブジェクト指向とデータサイエンスにより一晩で電気粘性流体の耐久性問題を解決できる界面活性剤を見つけた。
一晩で見出された界面活性剤が実用化レベルであることは、1日の耐久促進試験ですぐにその性能が確認できた。なぜなら、当時の電気粘性流体は2-3時間で失活したからである。さらに当方の一晩で見出した界面活性剤は、1日経っても当時の電気粘性流体の性能を維持し続けた。
このテスト結果が出るや否や、当方の見出した界面活性剤は界面活性剤ではない、第三成分と呼べ、と強制された。化学を知らないI本部長には第三成分と呼ぶことによりこの技術を新技術として認めていただけたのはよかったが、科学が唯一の方法とされた研究所ではおかしな出来事である。
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1970年代のマイコンの登場で1980年代から始まったDXにより、科学に対する視点が変わり始めた1990年の出来事である。
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