昨日西部邁氏の死が報じられた。日本を代表する思想家であり経済学者だ。「国民の道徳」の著者でもあるので、この人を右翼と勘違いされている人もいるのではないか。
すでにネットには様々な情報が流れているので、この方に関することをここでは書かない。ただ、昨年暮れから自殺について「自裁死」という表現をされており、心配していた。
「生の最期を他人に命令されたり弄(いじ)り回されたくない」という思いから今回の死に至ったとするなら、大変もったいない生命の使い方だと思う。70歳定年制が議論されている時代に、まだ78歳である。
高校生の時に同級生が自殺した。高校合格後、父親が中国・四国地方へ転勤となり、彼を一人名古屋に残して家族は父親と引っ越していた。
彼の遺書には「交通事故などの他動的な死よりも能動的な死を選びたい」とあった。ベルリオーズのレクイエム(LP)とともに列車に飛び込んだのだが、今でも新聞記事の内容を覚えている。
生命を十分に燃焼した結果の死であれば、周囲の悲しみは和らぐが、そうではない死は、周りに少なからず傷を残す。死者に近ければ近いほどその傷は深くなる。
自裁死を唱え始めた西部邁氏はこのあたりに思いを巡らされたかどうか。健康ならば命続く限り生きたい、あるいは生きていてほしい人がいる。
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高分子にはポリフェニレンサルファイドのように空気中で燃えにくい材料もあるが、多くの高分子は空気中で燃える。
高分子の燃えやすさを材料の燃焼雰囲気における酸素濃度で指数化したLOI(極限酸素指数)で表現したときに、この値が21以下の高分子は一度着火すると長時間燃え続け、材料をすべて燃やすまで燃焼が止まらない。
炎が小さいと火が消えることもあるので、LOIも含め各種燃焼試験法では着火するときの炎の大きさを規定している。
高分子材料を各種燃焼試験に通過できるよう変性する方法には、1.燃焼面を炭化促進する方法と、2.燃焼熱で材料を溶融させ火を消す方法が知られている。
2の方針で設計された材料は、LOIが21以下でも、空気中で火が消える。しかし、1の方針の場合には、難燃剤を添加してLOIが21を超えるように材料設計する必要がある。
いずれの方針にしても形式知では扱いにくい。例えば、リン原子の含有率とLOIとは、注意深い実験を行うと良好な線形性が観察されるが、実験者によりその傾きが変化したり、ひどいときには線形性が観察されないこともある。
これらのばらつきや再現性の問題は、経験知としてプロセシングの問題が大きいと考えている技術者は多い。プロセシングを十分に管理し、データをとると、リンの含有率とLOIとは、LOIが21以下の領域で極めて高い相関を示す。
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コンビニの店内で販売されていた昨日の大衆紙の一面は、小室哲哉氏の引退記事が多かった。確かに一時代を築いた作曲家かつ歌手、プロデューサーである。人生100年時代では、60歳の引退はこのような扱いになるのだろう、と思った。
ところが手にした大衆紙の記事には、不倫の禊ぎとして引退する、という内容ばかりだった。小室哲哉氏の不倫を報じることで、どれだけの社会的影響があるのか知らない。
彼は、独身時代に今の配偶者と交際しながら、同時並行に他の女性と浮き名を流してきた人物である。女性衆院議員の不倫疑惑ほどのニュースとして世間の興味をひかないのではないか。
また、彼の現在置かれた状況から不倫という問題でマスコミが取り上げるのは、彼に対する同情からの批判が出るかもしれない。女性議員の不倫疑惑とは問題が異なる。
多くの新聞各社は60歳引退で読者を惹きつけたかったに違いない。だから、タイトルの多くは引退の文字が大きかったが、一部不倫を大きく報じた新聞があり、これは的を外している。
創造的な仕事をしている人が、時代の急流についていけず、その才能に限界を感じて早々と引退、というのはいつの時代でも世間の話題となる。また、自分で才能に限界を感じ、それを打破できる気力が無ければ引退した方が本人も幸福であるが、華やかな世界では第三者から見たときに惨めさは増幅される。
技術者も創造的な職業の一つだが、昨日の羽生名人の姿勢のように、想定外の出来事に遭遇したときに、初めてその局面を前にしたらどうするか、と考える心の余裕や考え抜く気力さえあれば、いくつになっても楽しく仕事ができる。
また、技術者は新たな経験知を未知の自然に対抗するための新たな武器とすることができるので、経験知獲得の意欲さえあれば良い、ある意味長寿の時代に適した創造的職業かもしれない。
小室哲哉氏が売れていた時代に、グローブや華原朋美、安室奈美恵の曲を聴いたが、どれも同じに聞こえた。まるで演歌のような曲作りという印象だった。同じような旋律を歌手の変更により新鮮に聴かせているだけ、というのが当方の評価である。
セラミックスから高分子までまったく畑の異なる材料を扱ってきた経験からどうしても評価が辛くなるのかもしれない。しかし当方の仕事も扱った材料の範囲は広いが、混ぜる技術しか考えていなかった、と言われると辛いが、最近は、新しいチャレンジとして牛や羊を相手に格闘している。
混ぜる、というプロセシングは奥が深いのだ。混練プロセスでは、混ぜるだけでは不十分で如何に練り上げるかが求められる。セラミックスでは混ぜるプロセスと粉砕が同時に生じることもある。同じようなコード進行で曲をつくる場合と比較し難易度が大きく異なる。
また、その対象は味も素っ気も無い単なる材料だ。純粋に知的欲求を楽しめなければ、面白くも何ともない将棋の棋士ような仕事だ。ただ、期待以上の成果が出たときの喜びは大きい。「期待以上」の成果が得られるところが、形式知100%の科学の研究と異なる。
(注)科学的研究では、仮説にあった結果が出ることが求められる。結果が仮説から外れたのに仮説どおりのように修正することは捏造と言われている。技術では、機能が実現さることが重要で、期待した以上の機能が得られたときに、それを技術の成果にしても捏造とは言わない。ただし繰り返し再現性が求められる。
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昨晩の報道ステーションで先日の大雪で立ち往生した電車事故の反省を報じていた。そこで司会者がゲストの羽生棋士に、相手が想定外の手を打ってきたらどうされますか、と質問した。
想定外の出来事に対する判断について名人なら良い答えをすると期待して質問したわけだ。
しかし、質問された名人は司会者の質問に「想定外の手が打たれたときには、自分が初めてその局面に遭遇したときにどうするかと考える」とまともに答えてしまったので、頓珍漢な会話になった。
司会者がどのような回答を期待したのか知らないが、羽生名人の回答は司会者の質問に対しては名答である。ただし、先日の大雪による電車事故のコメントとしては司会者にとって困る回答だったようだ。
さて、羽生名人の回答だが、想定外だから、そこまで打ってきた自分の手を考えて反省しているよりも、まったく初めてその局面に対面したと捉えたほうが良いアイデアが出る可能性が高い、と考えてのこと。
当方も技術開発において想定外の実験結果になったなら、実験手順の反省以外に初めてその結果が得られた場合にどのように現象を捉えるのか、そしてその現象をどうやって処理したら良いのか、と考えて対応してきた。
それまで積み上げてきた仮説や形式知にとらわれることなく、新しい現象が得られた、あるいは新発見をした、と現象を捉え、形式知のみならず経験知や暗黙知を総動員して考える対応をしてきた。
司会者は羽生名人の回答に右往左往していたが、彼は決して頓珍漢な回答をしたのではなく、自分の経験から正直に回答したのである。
一方、立ち往生したJRは、従来通りの考え方に則りすべて自分たちで何とかしようと誤った判断をした結果、先日の事故となったのである。もし初めての大雪として対応していたなら、最悪の事態を想定した対応をしていたに違いない。
もし、司会者が羽生名人の回答の真意を理解していたなら、このように応えれば昨日の質問シーンでは何とかなった様な気がする。
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プログラミング言語を全く知らない実務経験者がオブジェクト指向のパラダイムだけを学ぶと、比較的理解しやすいかもしれない。すなわち、実務で問題解決にあたるとき、熟練実務経験者の思考方法はオブジェクト指向に近いからだ。
ちなみにドラッカーも問題解決の熟練者で、問題とは現状とあるべき姿の差異だと述べている。すなわち問題というオブジェクトが見えにくいときには、あるべき姿というオブジェクトと現状というオブジェクトを具体化せよ、と言っているのだ。
彼の問題の定義によれば、問題解決とは現状をあるべき姿に導く道筋を見つけることであり、その方法は、常にあるべき姿から考えることだという。
すなわち、あるべき姿というオブジェクトを忘れずに、現状というオブジェクトに幾つかのオブジェクトを組み合わせてイノベーションを進めゴールのオブジェクトに到達する作業といえる。
この時、現状というオブジェクトの実体(C#ではインスタンスと呼ぶ)は存在するが、あるべき姿は具体的に見えていたとしても実体は無い。しかし、イノベーションを行うときに使用するオブジェクトでは、イノベーションするときに実体を生成しなければあるべき姿に近づけない。
以前、女子スケーターにはグレーシーゴールドのようなオブジェクトもあれば、演技が始まると突如輝き、その実体が現れる女子スケーターもいると書いたが、オブジェクト指向では、ゴールのオブジェクトへたどり着くまでに、すべてのオブジェクトが実体(インスタンス)として存在している必要はない。必要なときにそのインスタンスが作られれば良いのだ。
(注)実際の問題解決では、オブジェクトとその内容(C#では、プロパティとメソッドなど)が明らかになっておればよいが、プログラムではそのコードがメモリー上に存在しなければ動作できない。オブジェクトをあるメモリー領域にロードする操作を「オブジェクトからインスタンスを生成する」と言っている。C#では、newというコマンドを使い、オブジェクトの名前には、オブジェクトがロードされたメモリー領域の先頭の番地が割り当てられる。このため、オブジェクトのメソッドを活用したいときには、オブジェクトの名前に割り当てられた番地を頼りにメソッドへたどり着いてそれを実行することになる。このように直接目的とする値やオブジェクトなどにアクセスせず、メモリーの番地を頼りに間接的にアクセスすることを参照という。プログラミングの教科書には、日常生活で使わない言葉が説明もなくポンポンと出てくるものがあり、それが日本語で書かれていても理解を難しくしている。
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三酸化アンチモン微粉と塩ビ粉の難燃剤システムには、軟質ポリウレタン発泡体に使用したときに難燃剤が沈殿する問題があった。これ以外に、分散不良であると難燃性能が著しく低下するという扱いにくいシステムだった。
当時セラミックスフィーバー直前であり、セラミックス粉体の微粉化技術が進歩していた。三酸化アンチモン超微粉や表面処理した微粉などの売り込みがあり、当方はそれらを評価する担当だった。
この時面白い現象を発見した。三酸化アンチモンの粒径に難燃性能が依存し、さらに粒径が小さくなりすぎると難燃性が低下するという現象である。
この現象は、粒径が小さくなりすぎると凝集しやすくなり、その凝集体が一度できると工程で採用されているような分散システムで再分散できないからと説明可能だが、超微粉を塩ビ粉と前処理したりして凝集粒を小さくする努力をしてみても、データに影響は無かった。
このシステムについては、ハロゲン系化合物についても検討を加えた。フッ化ビニリデンとの組み合わせには難燃効果が現れなかったが、低分子臭化物との組み合わせ効果は塩ビ並み以上の効果が観察された。
1990年代に臭素系難燃剤が数多く登場しているが、三酸化アンチモン粉と組み合わせることで高い難燃効果が得られる。また、塩ビ粉のように沈降の問題も無い。
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科学と技術は車の両輪である、というのは学生時代にある実務家の講演で聞いた言葉である。ところが新入社員研修で、科学的な技術開発を全否定されていわゆるカルチャーショックを受けた。
その半年後、アカデミア以上に充実した設備を持ち、業務の進め方もアカデミアと変わらない職場に配属され頭が混乱した。
タイヤという商品がどのような技術で出来上がっているのか説いた役員は、同期の父親であり、その人柄は技術者の鏡だった。この技術哲学の講演を聞き、科学とは異なる哲学が世の中に存在し、それは人間の営みそのものであると感じた。
人間の自然な営みであるはずの技術だが、18年間の科学教育で忘れてしまっていた。ただ、その教育の中身について今から思い出すと、技術の方法も見え隠れしていた様に思う。例えばコーリー博士の逆合成という考え方だ。
また、先端であるはずのコンピューターの授業は、科学と技術が混在した内容だった。情報科学は生まれたばかりだから、というのが先生方の見解だったが、情報科学は科学を道具として使い技術の方法で発展しているように見える。
「技術者の心眼」を読むと、科学偏重の教育に対して警鐘を鳴らす著者の思いに感動する。また、「マッハ力学史」では、科学誕生以前における人間の技術開発の営みの様子を述べている。「方法の擁護」では、科学で行われる否定証明を科学で完璧にできる唯一の論法と紹介している。これら3冊の本は科学と技術に携わる人が読んでおきたい良書である。
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はれの日の倒産で影響を受けた新成人のために成人式をやり直す、との話が出ている。民間の有志だけなら問題にはならなかったが、お役所もそれに賛同して動き出したので税金の無駄使いだ、と言い出す人が出てきた。
成人式が人生に一回きりという理由だけで救済する必要があるのかどうか、よく検討する必要がある。人生に1回きりという機会は、最後から順番に葬式、定年退職の送別会、結婚式などがある。
最近は何度も結婚する人やしない人、何度も転職を繰り返す人も多くなったから、だれの人生にも確実に1回しかない、というのは成人式と葬式になる。
このように考えると成人式は定年退職の送別会より重い価値となるのかもしれない。一方で、定年退職の送別会や結婚式披露宴では、文句なしにヨイショしてもらえるので、回数に関係なく人生で気持ちよくなれる貴重な機会だ。
退職の日が東日本大震災と重なり、最終講演会と送別会が吹っ飛んだうえに帰宅難民となって、誰もいない会社の事務所で一夜を過ごした。この貢献した会社に地震を起こされて引き留められたような体験をしてみると、気持ちよくなれるはずの送別会がつぶれたのも一つの思い出として、あきらめることができる。
ゆえに人生に数少ない機会がつぶれたからというだけの理由で、やり直しをするかどうかは、人生さいおうが馬で、どちらでも良いような気がしている。
例えば、子供から大人になる儀式の日に厳しい社会の試練を味わうことができた、という視点に立てば、成人式のやり直しは不要という考え方もできる。
一方で、ひどい大人と関わったためにかわいそうな目にあったが、成人式のやり直しを実行してくれるような親切な大人に巡り会えたという健全な思い出を重視するならば、やり直しをした方が良い。しかし、やり直しで何人集まるのか。
サラリーマン最後の日が天災でつぶれた時に最初に考えたことは、この日定年退職を迎えた人は何人いたのだろう、という同じ境遇の人への思いである。
さらに、当方は交通機関がすべて止まったために自宅へ帰宅できなくなる不幸が重なった。そこで不幸な仲間の次に考えたことは、定年退職の思い出として長年勤務した会社に泊まりたいと考える人は何人いるのだろう、と物好きな人の数を想像した。
その夜、写真会社は災害時のために準備していた夕食と朝食を帰宅難民として宿泊する社員に配布してくれた。それを食べながら机の上に置かれた花束を見て、不思議な気持ちになった。
(注)退職してしばらくしてから送別会をやるから都合の良い日を教えて欲しい、と元部下から電話があった。転職したときには、ゴム会社で人事決済が下りず、どたばたした退職だったので、やはり転職まで送別会をしてもらえず、この時と同様に退職後に連絡が来た。その時は冗談で、住友金属工業とのJVを立ち上げたVIPの退職祝いだからどこかのゴルフ場で1泊二日の送別会ぐらい開いてくれるなら参加する、と回答したら、平社員の身分なのに豪華な送別会を企画してくれて、記念品はゴルフバッグだった。転職理由が後味の悪いものだったので、本当は送別会など期待していなかった。嬉しい気持ち半分と無理なお願いを聞き入れてくださった元同僚達の懐を心配し、少し複雑な気持ちになった。この時の経験もあり、定年退職後の元部下からの問い合わせには、「ささやかに焼き肉屋で」と謙虚に応えたらほんとうに部門だけのささやかな楽しい送別会を開いてくれた。その1年後、最後の仕事で社長賞を取ったから、と彼はその時の記念品をわざわざ送ってきてくれた。成人式をやり直した方が良いのかどうかは、皆が賛成し支持する形式ならば参加する人に良い記念になるだろう。人生の節目の思い出は、いつまでも忘れないものなので、全員が納得するような結論が良い。
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オブジェクト指向でプログラミングするときに、プログラミング設計が大切である。その設計のコツはコンピュータをまず忘れて、解きたい問題あるいはプログラム化することで便利にしたい課題に注力することだ、と先日書いた。
すなわち、FORTRANやBASICのようなコンピューターに命令を送るプログラムを作ろうとせず、コンピューターに解答を出してもらう感覚の設計手法である。
しかし残念ながらこの設計手法の感覚を100%満たしてくれるオブジェクト指向のプログラミング言語は無いようだ。C#が現在の所この考え方に近いが、それでもプログラム設計においてコンピューターへ命令を送ることを忖度しなければいけない場面が出てくる。
C#の設計ではC++の仕様を踏襲したらしいが、ジェネリックプログラミングについてテンプレートを用いるC++より数倍洗練されている。
C++はCをベースにオブジェクト指向化した言語で、プログラミングをする時にも、ましてや学ぶときの学習者に対する制約、覚えなければいけない項目がすこぶる多い。
それでもC++のコンパイルでは中間コードとしてCに落とすことができたので、Cでプログラミングに慣れた人には学習しやすい言語だった。すなわち、オブジェクト指向を十分理解していなくてもベターC的な使い方もできた。
逆にこれはC++を使わずにCでオブジェクト指向のプログラミングが可能なことを示しているが、これは柔軟性や拡張性を考慮して設計されたCという言語の成果である。この事実は構造化プログラミングの進歩があってのオブジェクト指向という実感を持つことができる。
おそらくオブジェクト指向プログラミングのパラダイムを最初に思いついた人は、構造化プログラミングのさらなる上位の構造化としてオブジェクト指向を閃いたのかもしれない。C++を使ってみると、そのようにも感じられる言語だ。
しかしジェネリックプログラミングなどを導入し本格的にオブジェクト指向でプログラミングしようとすると、ところどころ「コンピュータープログラミング臭さ」が出てくる。
C#ではそれが少し薄まっているのだ。Cを名乗っているが、オブジェクト指向による拡張をスマートにできるようマイクロソフトが1から設計しなおした優れたプログラミング言語である。
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アンチモンとハロゲンの組み合わせ難燃剤システムが最強と武田先生はその研究から結論を出されている。しかし、軟質ポリウレタン発泡体では1980年代に、アンチモンとハロゲンの組み合わせシステムが新技術に置き換わっている。
1970年代のゴム会社で販売されていた難燃性軟質ポリウレタン発泡体には、三酸化アンチモン粉と塩ビ粉が難燃剤システムとして使用されていた。この技術はGT社から導入された技術で、ポリオールにそのシステムを分散した材料をGT社から購入していた。
このシステムは、当時販売されていた難燃性軟質ポリウレタンの分野で最も優れた技術と評価されていた。ただし、塩ビ粉や三酸化アンチモン微粉を用いていたので、製造プロセスでこれらが沈降する問題を抱えていた。
プロセス適性に問題はあったが、商品物性のバランスが良かったので1980年代に新技術が開発されても一部の商品で使われていた。後日説明するが、1980年代に開発された新技術とは、燃焼時にガラスを生成して難燃化する当方の発明した技術である。
この技術は、以前この欄で紹介しているが、新技術でありながら、特許出願してすぐに学会発表されている。今から考えると少しもったいない発表のタイミングであったが、このおかげで、当方は高分子の難燃化セミナーにたびたび招待されるようになった。
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