入社時の初任給は10万円程度だった。それなのに会社の業務を行うために上司から命令されて80万円のローンを組んで独身寮にMZ80Kのシステムを揃えた。工人舎のフロッピーディスクは本体よりも高かった。
それに第二精工舎のユニハンマー方式のプリンターも高かった。インターフェースはパラレルカードを購入し自分で作る必要があった。純正品はプリンターに近い価格だった。プロッターやデジタイザーまで揃えている。
ただし、周辺機器はフロッピーディスクドライブとプリンター以外九十九電機の中古サービス品である。当時の秋葉原には、新品同様の訳あり品が店頭に並んでいた。当時のデジタル製品はパラレル接続が中心だったので、コネクターの技術資料さえあればパソコンとうまく接続できた。
しかし、会社のOA用のプログラム開発を行うために部下にローンを組ませパソコンを買わせた上司は、今ならば問題になると思っていたら、ビッグモーターでは新入社員に車一台購入させていた、という記事が目についた。ちなみに80万円でオプションがついていないカローラ1台購入できた時代に社会人になっている。
ただ、この投資は当方にデータサイエンスを教養ではなく強要する力となった。問題解決をローン期間中だけでも必死にパソコン中心に考える習慣となった。
さらにローン返却のために休日自由にできるお金など無かったので、勉強する以外に時間をつぶす方法がなかった。ビールも夜食もあり食べ放題の独身寮だったので食費を気にすることなく過ごせた。
8ビットのパソコンではあったが、多変量解析のプログラムを動かすことができた。奥野忠一の「多変量解析」を参考書として、重回帰分析と主成分分析のプログラムを開発し、さらに実験計画法も簡単にできるように直交表をいくつか打ち込んだ。
電気粘性流体の耐久性問題は、この時の8ビットコンピューターシステムが活躍した。すでに16ビットのPC9801の時代になっていたが、PC9801とはパラレルインターフェースを介し、MZ80Kがつながっていた。
LOTUS123を使い界面活性剤のデータを一覧表にして、MZ80KへCSV形式でデータ転送し、MZ80Kで主成分分析を行い、その結果をLOTUS123に送り、グラフ化した。そのグラフの結果と、一晩徹夜して実験を行った結果とが一致した。そして1か月後には某自動車会社にテスト納入可能な電気粘性流体が完成していた。
MZ80KとPC9801をつなぎ、MZ80Kで多変量解析を行っていた理由は、PC9801で動作する統計システムが未完成だったからである。LOTUS123があれば、8割ほどの業務はプログラムレスで可能だった。
2割の業務は、MZ80KかあるいはPC9801でCによるプログラムで解決していた。材料設計にコンピューターが必要なのか、と問う同僚がいたが、逆にデータ処理をどうしているか尋ねて失望していた。
2次元グラフ書いておしまい、の仕事では、アイデアの種を半分捨てているようなものだ。当方は捨てられた種を拾い集め考察することが趣味になっていた。ゆえに当時の研究所のテーマにはすべてに精通していた。
各個人が秘密主義の研究所(注)ではあったが、毎月の研究発表会の資料はシュレッダーにかけられず捨ててあった。それをもらい受け多変量解析にかけていた。
科学に固執した担当者のデータは、ある意味ご都合主義でまとめられていた。しかし、科学の視点では気がつかない相関がその中に隠れていた。データサイエンスでは、そのような相関を気づかせてくれる。
(注)高純度SiCの研究開発を続けながら、研究所内の様々なテーマを担当させられた。しかし、毎度決まったセリフは言われたことだけやればよい、で、テーマ周辺の説明は何も無しである。課内会議にも呼ばれないことがあった。会社の業務においてプロジェクト内のコミュニケーションは重要である。転職してゴム会社の研究所内の秘密主義が異常であったことを知るのだが、それでもうまくコミュニケーションできていないケースがあり、製品化直前にドタバタ劇が繰り返されていた。そもそも研究開発者にはコミュニケーションベタが多いので、マネージメントでは他の組織に比較し過剰なぐらいのコミュニケーション促進を行わなければ、技術の伝承さえもできない。写真会社では公となっている典型的な技術の伝承の失敗ケースがあり、機会があればそれをどのように回復したのか紹介したい。日本化学会で講演した内容である。MOTにおけるコミュニケーションの重要性はゴム会社で十分に学ぶことができた。組織内のコミュニケーションは現場でコミュニケーションの必要が生じない限りうまく進まない。ホンダのわいがやが話題になった時にゴム会社の研究所でも管理職が率先してその場を設けてやってはいたが、葬儀場のワイガヤ運動と揶揄した人がいた。表現が当たっていたが、そもそもテーマの奪い合いが問題とされその解決もないまま研究成果を他のグループに秘密にするマネージメントを行いながら、一方で他グループから有識者を集めてワイガヤをやっても活性化するはずがないのだ。
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弊社ではセミナーについて一新しました。受講者のご希望に沿ったテーマで、さらに受講者のご希望の開講日に行えるようにしましたので、セミナー一覧の情報をご覧ください。
本日は混練技術のセミナーに関して簡単に宣伝をさせていただきます。ゴム会社に入社時、最初の指導社員はレオロジーの専門家でやや昇進が遅れた方だった。当方が初めての部下であり、大変熱心にゴムの混練技術についてご指導くださった。
そして、毎朝午前中は座学でテーマに関連した形式知と経験知を講義してくださった。応用化学科を修了した当方には初めての内容だった。また、現在混練技術は分配混合と分散混合で解説されたりしているが、この講義では混練におけるレオロジーが中心だった。
それだけではない。当時混合則が主流の考え方だった時代にパーコレーションについて教えてくださった。さらにカオス混合についても独自の見解を話され、連続式混練技術における実現方法については当方の宿題とされた。
それから25年過ぎて、豊川へ単身赴任した2005年に半年後までに押出成形歩留まりを10%前後から100%へ上げなければいけないとんでもないテーマを担当した。
カオス混合によるコンパウンド加工しかない、と判断した当方は、コンパウンド工場を立ち上げ、無事歩留まり100%を実現できるコンパウンドをカオス混合プロセスで生産供給することに成功した。この体験談についてもセミナーで解説する。
高価なエンプラのコンパウンドは、成形メーカーが原材料を調達し、内製化しても経済性が成立する場合が多い。原材料をグローバルで調達すれば、成形体のコストダウンが可能となります。
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故ドラッカーは、「優秀な人ほど成果をあげられない。その原因は、間違った問題を正しく解くからだ。間違った問題の正しい答え程有害無益なものはない。」、と語っていた。電気粘性流体の耐久性問題に対して完璧な否定証明を行った優秀な人たちを見て、故ドラッカーのこの名言を思い出した。
ゆえに、優秀な人たちの完璧な否定証明は、間違った問題が解かれた結果、と捉え、正しい問題を考えた。正しい問題は、電気粘性流体の耐久性問題を解決できる界面活性剤を見つけること、である。
界面活性剤が使えるかどうか、として問題を解くと否定証明をした方が簡単である。優秀な人たちは、同じ給与ならば楽して成果を出そうと考えて、そのような問題を研究したのかもしれない。
イムレラカトシュも方法の擁護の中で完璧な否定証明についてなぜそれが生まれるのか述べている。科学で何でも解決できる、と考えていると否定証明に陥る可能性が出てくる。
トランスサイエンスと言う言葉がサイエンスに掲載されたのは日本でセラミックスフィーバーが起きていた1980年代であり、日本の研究者でこの言葉の重要性に気がついた人はほぼいない。
当時の日本では、いけいけドンドンの科学評論ばかりだった。トランスサイエンスという言葉を生み出したのはアメリカであるが、そのアメリカ人が書いた「Japan as No.1」は、日本でベストセラーになったりしていた時代であり、トランスサイエンスなんて関係ない、と思った研究者もいるかもしれない。
しかし、科学で問うことができても科学で答えられない問題をどのように解くのか、技術者は真剣に考える必要があった。科学で答えられなくても、現象をつんつんとつつくような実験を行えばぴくぴくとデータが得られる。
仮説に基づく実験だけでなく、つんつんぴくぴく実験が必要で、それにより集められたデータから知を取り出す作業がトランスサイエンスの時代に重要になってくる。
ゴム会社で30年続き、今でも愛知県のセラミックスの会社で事業が行われている高純度SiCの半導体治工具事業のエンジンとなっている高純度SiCの新合成法はツンツンピクピク実験で誕生している。
しかも直交表を用いた実験であり、フローリー・ハギンズ理論に反する条件も検討されて、そこから技術が誕生している。すなわち集められたデータについてデータサイエンスで考察し技術を作り上げた事例である。
この成功体験があったので、電気粘性流体の耐久性問題では、あらゆる界面活性剤を用いても問題解決できない、と結論づけられた問題でも、界面活性剤の検討をおこなうツンツンピクピク実験とデータサイエンスの解析をコンカレントで行い、一晩で解決している。
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40年近く前の話。半導体微粒子をシリコーンオイルに分散し、電場をかけるとそれが固体に近い物性になる。そして電場を開放すると流体に戻る電気粘性流体という物質が研究されていた。
すなわち、電場のON-OFFで流体と固体の異なる状態を瞬時に制御できる魔法のような物質である。これをゴムケースに封入すると防振ゴムやアクティブサスなど様々な製品へ応用できることが期待された。
しかし、シリコーンオイルは高分子への浸透性が高いのでゴムの配合剤を取り込んで増粘する問題があった。ゴムケースに封入して1時間程度の耐久試験を行うとヘドロ状態になり機能が失活した。
この電気粘性流体の耐久性に関わる問題について、旧7帝大の博士2名と修士1名、その他の優秀なスタッフ総勢6人で1年間対策を研究している。
そして、電気粘性流体の耐久性問題は、あらゆるHLB値の界面活性剤を用いても解決できない、という科学的に完璧な否定証明の報告書をまとめている。
そこでこのスタッフたちは、全く添加剤の入っていない加硫ゴムが唯一の解決策と言う企画を提出し、当時の研究所で最もゴムについて詳しいという理由で、高純度SiCの事業化を住友金属工業と進めていた当方に仕事が回ってきた。
耐久性を考慮したら実用化が難しいゴムケースを開発するよりも、耐久性の高い公知のゴムケースを用いて電気粘性流体の耐久性を改善したほうが開発の成功率が高い、と判断した当方は、データサイエンスでこの問題を解決している。
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お盆休みも終わり、夏休みも残り2週間。夏休みの宿題に困っている人は名古屋へ旅行するとよい。日帰りでも宿泊でもよい。宿泊ならば少し高いが近くに長島温泉がある。
名古屋の1泊を安くあげたいならば、ビジネスホテルの利用がある。最も安いところを探すと5500円で宿泊可能だ。1泊しなくても夜行バスを使ったりして日帰りで安く仕上げることも可能だ。この時朝飯は立食きしめんが安くておいしい。
さて、名古屋のどこを観光するのか。名古屋駅周辺だけでも1日過ごせる場所がある。ノリタケの森だ。近くにはトヨタ産業技術記念館がある。栄生駅から3分だが、曇っておれば名古屋駅から歩いてゆく方法もある。
当方は、5年前名古屋駅からノリタケの森と産業技術記念館を歩いて回り名古屋駅に戻り東京に帰ってきた。60を過ぎていても大丈夫な距離だ。
いずれも入場無料であり、夏休みの宿題のネタがいっぱい溢れている。有料の体験コーナーもあるのでそこで夏休みの宿題を済ませれば、頭を使う必要はない。ただしお金と手を使うことになる。
もう少し足をのばすとコニカミノルタ満天がある。名古屋には、栄にある科学館にもプラネタリウムがあり、そこのチケットがあれば満天に2割引きで入館可能だ。
ただし、満天のほうが星がきれいで楽しめるので星を見たいだけならば科学館まで行く必要はないが。名古屋の都市伝説として、東山動物園の池と科学館のプラネタリウムをデートスポットとした話が有名だ。満天にはそれが無いのでデートにお勧めである。
岡崎まで出かければ、カクキュウとマルヤが無料で味噌製造工場を案内してくれて、記念に赤だし味噌をサービスしてくれるので両者の比較をするとよい。甲乙つけがたしである。
以前カクキュウでははちみつ入りの赤だし味噌を販売していたが辞めてしまった。理由は不明であるが、当方の好物だった。面白いのは味噌汁を作る時にはちみつを入れても同じ味とはならない点である。プロセシングが味に影響していた。そこがよかった。
NHKの大河ドラマで旬な場所なので混雑しているかもしれないが、赤だし味噌について学ぶのによい場所である。味噌カツのタレをお土産で買うのを忘れないでほしい。東京では手に入らない秘伝のタレが販売されている。
この他にも多数無料スポットがあり交通費以外に食費を用意しておけば十分に楽しめる。意外と知られていないのが、名古屋のスイートである。気が向いたら、この欄で後日紹介する。
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昨日フロントローディングと言う言葉が研究開発企画で使われるようになったことを書いたが、フロントローディングを実施するためには、研究開発ターゲットのモデリングができなくてはいけない。
ゴム材料ならば粘弾性モデルとしてダッシュポットとバネのモデルが50年近く前に使われた。今はOCTAを使うことになるが、当方は科学で否定されているにも関わらずダッシュポットとバネのモデルが便利だと思っている。
技術の企画段階におけるモデリングでは、科学に縛られる必要はない。そもそも研究開発において科学で未知の問題を扱うリスクは常に付きまとうので、事前に非科学的であっても問題を考える(これをフロントローディング)作業は研究開発の成功率を高めるために重要である。
ダッシュポットとバネのモデルは高分子学会や日本化学会では使われなくなったが、技術開発の現場では重宝する。クリープの問題を扱えない不便さはあるが、それを承知で用いれば物性シミュレーションを容易にできる。
それならばOCTAを使えば同じことができる、と言う人がいるかもしれない。しかし、OCTAでは科学で予測される当たり前の結果しか出せない。50年近く前の指導社員は、科学で予想がつかないモデルを組み立て防振ゴム用樹脂補強ゴムを設計し、当方により3か月で製品に使用できる独創配合が見出された。
非科学的なモデルでも製品を生み出す作業で使用可能である。さらに非科学的なので科学では設計できない製品も実現可能である。例えばニッサンのe-Powerは50年近く前に科学的に否定された技術である。
エンジンで発電し、モーターで走るのはエネルギー効率が悪いのでトヨタからハイブリッドエンジンが提案され、20Cに間に合いました、というキャッチフレーズで科学的に当たり前の高燃費の自動車がヒットしている。
しかし、技術のニッサンは黙っていない。科学的には否定された効率の悪いe-Powerでハイブリッド車の実燃費と同様の燃費を実現した車を21Cに誕生させた。さすが技術のニッサンである。
同様に科学的ではないが、企画段階のモデリングに多変量解析は万能に近い手法だ。当方は50年近く前から研究開発企画で多変量解析を用いてきた。そして、このようなモデリング目的では統計手法としてこだわる必要のないことに気が付いた。このような気づきはアイデアを出すために大切である。
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製造工程の前倒しをフロントローディングと言ったりしていたが、最近は研究開発の企画段階で諸問題を検討する過程にも使われるようになった。
50年近く前のゴム会社の研究開発に比較すると、かなり企画に重点が置かれるようになった。30年前あたりからMOTが注目された成果であり、良い傾向である。
ゴム会社の最初の指導社員とは3か月間という短い期間のご指導だったが、その次の指導社員とは男女の性差以外にその指導内容に雲泥の差がありびっくりした。
しかし、その大きな差があってもその女性指導社員が研究開発本部の標準社員と聞いてさらに驚いた。3か月間の指導社員よりも5歳若い美人の指導社員だった。
最初の指導社員から、教えたことを研究開発本部内では言わない方が良い、とアドバイスしてくれたが、その時奇妙な納得が得られている。最初の指導社員のフロントローディングを取り入れた企画スキルは、当時あまりにも前衛的過ぎた。
すなわち、企画段階ですでにモノがほぼ出来上がっていたのである。もちろん商品として仕上げるには耐久性データはじめ多くのデータを揃える必要があったが、完成品とほぼ近い物性のモデルサンプルが出来上がっていた。
このモデルサンプルだけでなく、ダッシュポットとバネのモデルによる材料物性のシミュレーションがなされ、代表的な配合設計因子を変えたときにおきる物性変化の予測グラフまでできていた。
それでは新入社員の当方は何を行えばよいのかと質問したところ、モデルサンプル以外により良い配合が無いか探すことだという。すなわち、ポリマーを組み合わせたときの相分離については予測が不可能なので、と説明されていた。
フローリー・ハギンズ理論のχで予測がつきそうなものだが、実際に生じる相分離ではプロセスにより同一配合でも異なる結果となるとのこと。要するにやってみなければわからないという意味か、と質問したら、その通り、と言われた。
フロントローディングで物性予測までできていたが、最良の配合を見つける作業はやってみなければわからない状態だった。そこで研修で習ったばかりの実験計画法を持ち出すのだが、続きは後日。
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先日重回帰分析のPythonプログラムを紹介したが、Pythonで重回帰分析プログラムを作成する方法としてscikit-learn以外にstatsmodelsを使用する方法もある。
ネットにもいろいろと情報が出ており、この両者の比較もなされている。統計データなので小数点の桁数の違い等出力結果に一部差異があるが、統計計算を知っておれば大きな問題ではない、と気がつく。
しいて両者の差異を書き出せば、statsmodelsでは結果がレポート形式で出力されるなど便利な点と自由度調整済み決定係数が産出される点である。
便利なのはstatsmodelsであるが、セミナーでは両方について特徴を説明し、その他について注意点を述べる。
Pythonでは、便利なライブラリーが無料で提供されているが、このように重複した機能のライブラリーが公開されているので、初心者は悩むことになる。
初心者でなくても当方は悩んだ。本の選択に悩んだ時には両方買え、というのは亡父の読書哲学だが、プログラミングでは、どちらかを使うことになる。複数のお見合い写真を前に決めきれない人はこのような場合、効率よく仕事ができない。
セミナーでは、そのような場合の選択方法まで解説する。まず、人生では選択に悩んだ時に逃げては駄目である。しかし、本のように両方買うことができればよいが、どちらか一方を選択するというのは意思決定であり、訓練しなければ迅速な選択ができない。
お見合いでそれを訓練するという考え方もあるかもしれないが、弊社のセミナーに参加し、問題解決法の一つとして学ぶのが好ましい考え方である。
Pythonのライブラリーは無償提供されているので、両者をインストールしておく、という意思決定は誰でもできるだろう。経済的にはメモリーの消費をどのように考えるのか、となるが大した容量を消費しない。
次にプログラミングの時にどちらを実装するのか、それはセミナーで解説する。これは少し悩ましい問題を含んでいる。ChatGPTでは「どちらのライブラリも線形回帰の重回帰分析は可能ですが、目的やニーズに応じて使い分けることができます。」という無難な回答である。
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回帰式を求めるだけならば数行でできるPythonのプログラミングだが、重回帰分析の使いこなしまで教えてくれない。また、それをChatGPTに尋ねると怪しい答えが出る。
質問の仕方で答えが変わるのを当方は楽しんでおり、その内容はAIいじめである。しかし、ネットを検索してみても、あるいは最近の「エクセルを使った多変量解析入門」という書籍を見ても、その解説内容に不満が残ったりする。
AIをいくらイジメてもその答えをお笑いで済ませることができるが、不十分な解説の教科書は、今時古本屋も買ってくれないのでゴミである。
1971年に奥野忠一らにより執筆された「多変量解析法」に勝る教科書に未だ出会ったことが無い。このような状況から、50年以上使われてきた多変量解析法は、科学と技術の境界に位置する学問だと理解させられる。
すなわち、多変量解析法を形式知としてとらえるには少し危ない学問である。奥野先生らの教科書はそのあたりを意識した書き方がされている。例えばあるパラメーターについて、「**ぐらいが適当である」と適当に書かれていたりする。
ゆえに教科書としていかがなものか、と思われる方もいるかもしれないが、形式知とならないところはそのように表現してくれれば読者はそのように適切に理解する。
それをすべて統計学による形式知のような表現をしている教科書が多いのが問題(昔、「統計でウソをつく」という本があったが)である。さらにエクセルのソルバーに至っては問題だと思う。ここは有料情報となるので書かないが、エクセルで多変量解析をやっている人はソルバーが吐き出す結果を見るときに注意を要する。
さて、重回帰分析のプログラムだが、Pythonでは良いあんばいにオブジェクトが設計されている。エクセルのソルバーのように「これこそ重回帰分析の結果である」と十分な答えを出さない。
先日この欄でPythonによる重回帰分析のプログラムを紹介しているが、重回帰分析結果は、すべてプログラマーの責任にゆだねられ、オブジェクトのふるまいはプログラマーが制御しなければいけない。
すなわち回帰式以外のユーザーが欲しい解析結果は、ユーザーがライブラリーに用意されたメソッドを一つ一つ実体として生成しない限り答えを出してくれない。ここが優れている。
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昨日Pythonで記述した重回帰分析プログラムを示したが、オブジェクト指向で簡易言語的色彩の強いPythonは、従来のプログラム言語と一線を画す。
これが20年前のPythonならばいまのようにライブラリーが充実していなかったので、他のオブジェクト指向よりも不完全なオブジェクト指向言語という位置づけだった。
それがDXの進展で、多数のライブラリーが無償提供され、生成系AIを使えばコードをすぐに吐き出してくれる。すなわち、プログラマーでなくても難しいデータサイエンスのプログラムを書けてしまう時代になった。
しかもエディターも高性能エディターが無償提供され、開発環境全てがタダ。とんでもない状況がビジネス環境に出現した。Chat-GPTを何に使うか議論する必要は無く、チョメチョメのPythonプログラムが欲しい、と尋ねれば、昨日のようなコードを書けるヒントが現れる。
開発環境から便利なライブラリーやツール類も無償提供されているので、0円でコンピューターによる問題解決ができてしまう。弊社にご依頼いただければ最適な教育プログラムを提供させていただきます。ただしこれは有料です。
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