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2023.08/21 混練技術のセミナー

弊社ではセミナーについて一新しました。受講者のご希望に沿ったテーマで、さらに受講者のご希望の開講日に行えるようにしましたので、セミナー一覧の情報をご覧ください。


本日は混練技術のセミナーに関して簡単に宣伝をさせていただきます。ゴム会社に入社時、最初の指導社員はレオロジーの専門家でやや昇進が遅れた方だった。当方が初めての部下であり、大変熱心にゴムの混練技術についてご指導くださった。


そして、毎朝午前中は座学でテーマに関連した形式知と経験知を講義してくださった。応用化学科を修了した当方には初めての内容だった。また、現在混練技術は分配混合と分散混合で解説されたりしているが、この講義では混練におけるレオロジーが中心だった。


それだけではない。当時混合則が主流の考え方だった時代にパーコレーションについて教えてくださった。さらにカオス混合についても独自の見解を話され、連続式混練技術における実現方法については当方の宿題とされた。


それから25年過ぎて、豊川へ単身赴任した2005年に半年後までに押出成形歩留まりを10%前後から100%へ上げなければいけないとんでもないテーマを担当した。


カオス混合によるコンパウンド加工しかない、と判断した当方は、コンパウンド工場を立ち上げ、無事歩留まり100%を実現できるコンパウンドをカオス混合プロセスで生産供給することに成功した。この体験談についてもセミナーで解説する。


高価なエンプラのコンパウンドは、成形メーカーが原材料を調達し、内製化しても経済性が成立する場合が多い。原材料をグローバルで調達すれば、成形体のコストダウンが可能となります。

カテゴリー : 一般 学会講習会情報

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2023.08/03 5000円セミナー

「重回帰分析プログラムを作成しながら学ぶPython入門」と題して2時間5000円のセミナーを企画しています。8月14日から16日の10時から12時及び午後2時から午後4時、合計6枠で盆休み特別企画として募集します。


盆休みはスキルを磨くチャンスであり、プログラミング経験のない技術者は是非この機会に受講していただきたい。義務教育でもプログラミング教育が必須となっているので、Pythonぐらい使いこなせなければ子供の教育にも苦労する。


無料のPython入門セミナーもあるのに受講料をとるからけしからん、と言われても困りますが、受講料を格安と感じていただけるよう、予習復習教材もしっかり準備しています。


Pythonについてこの欄でもその急速な普及と背景を説明しているので、ここでは重回帰分析について少し説明する。


今データサイエンスが注目され、ディープラーニングによる回帰などが注目されていますが、身近な100個前後のデータの回帰であれば、重回帰分析を用いた方が簡単に解析可能です。


重回帰分析については50年ほど前から統計手法として大型のメインフレームコンピューターの統計パッケージとして主に人文科学系でよく使われていた。技術系でなぜ普及しなかったのか不思議だが、重回帰分析の使い方を誤解していたのかもしれないと思っています。


技術の問題解決法として回帰が有効な場合に重回帰分析を用いると、現象の見通しが良くなるので当方は主成分分析とともに用いてきた。それで弊社のサイトに主成分分析と重回帰分析の無料プログラムコーナーを設けている。


今回は、そもそも多変量解析とは、からはじめて、統計手法と言うよりも問題解決手法としての重回帰分析について解説するので、受講後実務に役立てることが可能である。


弊社のサイトのプログラムでは不安だ、と思われている方も是非ご参加ください。Pythonで書かれたプログラムをセミナー参加者には配布しています。


こちらのセミナー募集は終了しました。

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2023.08/01 夏休み特別企画

8月は1週間以上の夏休み休暇を取り入れている企業は多いと思います。この夏休みに弊社のWEBセミナーでPythonのスキルを身につけませんか。


休み中に個人で参加される方に、通常2万円のところ特別価格でサービスします。お問い合わせください。職場の仲間を誘い、複数で受講される方には、さらに思い切った価格で提供いたします。


DXの進展で技術者誰もがプログラミング技術の習得を求められています。弊社ではリスキリングをめざす技術者を応援いたします。


今日、勉強しない技術者はすぐに時代についてゆけなくなります。セラミックスから高分子へリスキリングした経験を活用し、幾つか教材を取り揃えましたのでセミナーのページを覗いてみてください。


今や技術者の常識となったタグチメソッドも分かり易いコースを準備いたしました。Pythonのプログラムを配布しますので面倒な計算式を記憶する必要はありません。ぜひご利用ください。

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2023.07/26 セミナー運営方法の変更

受講されたい方のニーズ合わせるため、弊社のセミナー運営を見直しました。リスキリングの動向を踏まえ、個人受講者の価格と開講日に便宜を図っておりますので、セミナー一覧をご覧ください。


現在まだ2セミナーだけ開講していますが、順次テキストができ次第開講案内を出してゆきます。予定として以下を考えています。


1.データサイエンスに関するセミナー

データサイエンスの全体像、そのスキル獲得を目的としたセミナーで、コンピューターを用いた問題解決法となります。


2.Pythonのスキルを身に着けるセミナー

データサイエンスで主流のプログラミング言語はPythonであり、コンピューターの環境構築からプログラミングスキル獲得を目指したセミナー。これまでエクセルを用いてきた技術者はエクセルのように活用できるところまで目指します。


3.高分子のプロセシングに関するセミナー

混練から射出成形、押出成形、コーティングプロセスまで、高分子材料プロセシングに関するセミナー。


4.高分子の機能化に関するセミナー

高分子の難燃化技術、半導体高分子製造技術、帯電防止技術、高分子の熱伝導率制御技術、高分子の熱膨張制御技術、ブリードアウト制御技術、滑り性など表面改質技術などこれまでの経験知を盛り込んだセミナーを準備しています。


5.高分子の破壊と劣化、耐久性、寿命に関するセミナー

6.高分子の物性評価に関するセミナー

7.セラミックスに関するセミナー


その他材料技術に関するセミナーを順次公開予定ですが、詳細はお問い合わせください。すべて21世紀の学会と社会情勢のトレンドを盛り込んだ内容で構成しております。

詳細はこちら

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2023.05/19 Python入門セミナー

今やPythonは技術者のスキルとして常識になりつつある。そこでとびきり入門のセミナーを技術情報協会主催で開催するのでPythonを御存じない方はご活用ください。


https://www.gijutu.co.jp/doc/s_305208.htm


弊社でもPython入門セミナーを開催していますが、プログラム作成に重点を置き、インストールや環境設定は簡単な説明となっています。コンピューターに詳しい人はこちらのセミナーが良いかもしれません。ホームページでご確認ください。


技術情報協会のセミナ-につきまして弊社へお問い合わせいただければ割引がございます。

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2022.09/14 データサイエンスの事例

データサイエンスに関して無料セミナーを予定している。事例の大半は30年以上前のゴム会社時代の事例であるが、今でも色あせていない。


例えば、アクティブサスのケースとして用いるゴムからのブリードアウト物で電気粘性流体の増粘が起きた耐久性問題では、界面活性剤でこの問題を解決できない、という科学的に完璧な否定証明の報告書が1年かけた研究の末、発行された。


そして研究所で加硫ゴムについて最も詳しいという理由で、高純度SiCのJVを立ち上げたばかりの小生に、加硫剤などの添加剤が入っていないゴムを開発するよう命じられた。ゴムに詳しい方ならば、ゴム会社でこのようなテーマが立案されたことに驚くかもしれないが、実話である。


小生は、すぐに界面活性剤のカタログを集め、MZ80Kで主成分分析を行い、主成分得点まで求め、それらのデジタルデータをパラレルインターフェースを介してPC9801に転送した。


PC9801ではロータス123が稼働しており、それでグラフを作成して、界面活性剤の性質をHLBは、70%未満しか説明していないことを確認できた。


それだけではない。第一主成分と第二主成分の軸でプロットすると、界面活性剤がいくつかの群に分かれた。60数%の界面活性剤は第一主成分の軸の周りに集まったが、残りの30%以上の界面活性剤には、第一主成分の軸から離れた群に属する化合物が存在した。


おそらく第一主成分の軸はその寄与率が80%以上を示したHLB値だろうとみなし、この軸から離れた界面活性剤を中心に、300種類の界面活性剤を増粘し使い物にならない電気粘性流体に添加して一晩観察したところ、幾つかのサンプルで、粘度低下が起きていることを発見した。


すなわち、データサイエンスにより、1年かけた否定証明の結果を一晩でひっくり返す成果を出したのだ。無料セミナーでは特許に発表されたデータも交えもう少し詳しく説明する。


なお、データマイニングはかつて上司に命じられ自腹で購入したコンピューターシステムで行われた。大衆車1台分の給与をつぎ込んだシステムのため、独身時代は、必死でBASICだけでなくPascal、C, FORTH、アセンブラーなどを勉強している。


余談だがPC9801は、自主的に購入しているが、MZ80Kほど高くはなく、FDまでついて30万円ほどだった。ただ、プリンターとかプロッターはMZ80Kにつながれていたので、PC9801とMZ80Kはパラレルインターフェースで接続され、PC9801のデータをプリントする時にもMZ80Kを立ち上げねばならない不便があった。しかし、恐ろしいほどコンピュータの性能向上速度が速くMZ80Kのハードウェアーとしての資産価値は下がっていったが、ソフトウェアー資産が豊富にあったので、Windows95が発売されるまでMZ80Kは現役として活躍していた。計算時間はかかったが、8ビットコンピューターでもデータサイエンスができたのだ。ただし、小生のMZ80Kには8MHz駆動のZ80が搭載されていた改造品である。当時はハードウェアーの改造などが書籍として発売され、秋葉原には怪しげなプリント基板が多数発売されていた。プリント基板とチップをバラで購入し組み立てる面倒な作業が必要だったが、ハードウェアーの勉強ができた時代である。当方の時代は、モータリゼーション隆盛で車を走らせる若者がいた一方でコンピューターでソフトをいかに早く走らせるかに夢中になっていた若者がいたのである。「花王のパソコン革命」というベストセラーのおかげで両方の文化を享受することになった。


データサイエンスの入門として無料セミナーも準備しました。当方の実績を基にした事例セミナーなので専門外でも理解できます。40年以上前の実績だけでなく最近の事例も紹介します。

詳しくはこちら

カテゴリー : 一般 学会講習会情報 宣伝 電気/電子材料 高分子

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2022.09/11 高分子の再生材、ケミカルリサイクル

今年の4月に施行された法律により、高分子の再生材に関する動向が大きく変化してきた。写真会社で2010年頃に環境対応樹脂としてリサイクル材の採用方針を決め、当時50%以上のPETボトル回収材が輸出されている点に着眼し、PETボトルを基に新樹脂を開発した。


写真会社は、いまや複写機分野で再生材使用率50%以上を達成し、業界のトップランナーとなった。退職日を2011年3月11日に延期し業務を推進してみて良かったと思っている。また、当方が退職後この仕事は社長賞を受賞しており、元部下がその記念品をわざわざ当方に送ってくださった。


ゴム会社を転職した時に辞表を受け取ってくれた上司の依頼で写真会社の業務終了後、高純度SiCの技術伝承のため半年以上無償でゴム会社へ通ったが、もう来なくてよい、という1通の手紙で終わったことと比較すると感動的出来事である。この時の手紙も部下から送られた記念品も大切に保管している。


さて、高分子材料の再生化には二通りの方法があり、一つはケミカルリサイクルであり、他の一つは回収された樹脂を再ペレット化しリサイクルする方法である。LCAの観点では後者が望ましいが、用途が限られる。


なぜなら、バージン材同等の無色の材料を回収できる量が少ないからである。PETボトルやミルクボトル、あるいは天然水サーバー用のガロンボトルなどは無色透明の材料としてリサイクル可能だが多くは着色している。


ゆえに有色のリサイクル材の用途は黒系色分野に限定される。クローズドリサイクルあるいは水平リサイクルを行えば近い色の材料をリサイクル可能となるが、それでもリサイクルできない着色材料の方が多い。


また、高分子材料にはフィラーはじめ各種添加剤が配合されたりしているのでどうしてもケミカルリサイクルが不可欠となる。ゴミからの熱回収技術は日本でかなり進歩したが、欧米標準ではサーマルリサイクルをリサイクルの手段として認めていない。


この問題ゆえにケミカルリサイクルとなるのだが、ケミカルリサイクルについても従来の考え方ではサーマルリサイクルと大差の無いLCA結果になる可能性がある。


新しいアイデアなりコンセプトのケミカルリサイクルが求められているのだが、特許を調査していてもこれといった目新しい技術提案が見つからない。従来の石油コンビナートと異なる考え方として水を使いコロイドプロセスで処理するアイデアがある。

カテゴリー : 一般 学会講習会情報 高分子

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2022.08/29 無料セミナー

以前本欄で告知していたシミュレーションを用いた問題解決の無料セミナーを9月3日(土)13時30分から開催します。このセミナーは3時間の予定ですが、4日以降予定している有料セミナーのPR版としての位置づけであり、有料セミナーの一部と内容が重複します。


アカデミアではシミュレーションのための研究もおこなわれたりしていますが、無料セミナーではパーコレーションという現象について、実験で機能を確認しにくい場合に、コンピューターでシミュレーションを行い、開発効率を上げた事例を公開します。


笑い話として、実験室で実際に実験を行えば1カ月で結論を出せるような現象について、その現象のシミュレーションプログラムを開発するのに2年かかりました、というのがある。


あるいは、シミュレーションプログラムの操作方法を習得するのに2カ月かかっても笑える話である。今回の無料セミナーではパーコレーションのモデル化も含めてシミュレーション実験が完結するまで1カ月も費やしていない。


また、Wパーコレーションの事例では、MS-DOS時代に開発されたシミュレーションプログラムを使っているので2日ほどでWパーコレーション制御のシミュレーション結果を導いている。


技術開発で行うシミュレーションでは、実際の実験時間とバランスの取れた作業時間でなければ意味がない。またそのためにどのようなプログラミングの工夫をしたのかについて説明する。


有料セミナーでは、Pythonで書き直したソースプログラムをテキスト購入者に配布します。ゆえに、そのプログラムを読むだけでも、開発環境が整っておればスクリプト言語であるPythonを使うことができる工夫をしています。


Pythonはスクリプト言語であり、BASICよりも使いやすいし、技能習得も容易である。プログラミング環境を整えるのが少し大変だが、情報が公開されているので技術者ならば環境構築は容易である。


エクセルを使いこなせる人は、Pythonとエクセルが手放せなくなると思う。エクセルでビジュアルBASICを使っていた人はPytonのライブラリーが豊富に無料公開されていることに驚くかもしれない。


技術者ならばPython を使いこなせることが常識の時代になった。弊社への問い合わせもあったので今回のセミナーを企画しております。今話題のAI,機械学習もPythonにはライブラリーが無料公開されているのでプログラミング可能になります。


GAFAでも使われている言語です。そして50年近いプログラミング経験のあるプログラミング講師によるセミナーとしても関心を持っていただきたい。大学に情報工学科など無かった時代からプログラミングを独学してきた。

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2022.08/26 パーコレーション(1)

高分子材料に他の成分を分散して現れる現象を30年以上前まで経験則である混合則で議論されてきた。当方が帯電防止層で観察された現象をパーコレーションで説明した時にも、他のセッションで混合則による考察がなされていたのでパーコレーションが日本で一般化しはじめたのは1990年ごろのことと思っている。


ポリジメチルシランを用いて世界で初めてSiCを合成されたのは矢島先生だが、ポリマーアロイを前駆体にしてSiCを世界で初めて合成したのは当方であることは、無機材質研究所の先生方がご存知で特許もそこから出願されている。


高分子材料の難燃化技術でイントメッセント系の耐熱層が話題となったのは1990年前後だが、当方は燃焼時の熱でガラスを生成し難燃化する技術を1981年に工場試作している。


汎用二軸混練機に伸長流動装置を取り付けたのはウトラッキーであるが、それを改良しカオス混合による効率的な混練でポリマーアロイの製造に世界で初めて成功したのは当方である。


電気粘性流体について、傾斜組成粉体や微粒子分散型粒子などの特殊構造の半導体粒子が高い電気粘性効果を示すことを世界で初めて実証したのは当方で、その耐久問題も解決している。ただ、パーコレーションについては、世界初であるかどうか自信がない。


何故なら、1950年代に数学者が議論をはじめ、それから40年近く経っていたからだ。そして、シミュレーションプログラムについて論文を書こうと調査したところ、調査の2か月前に学会誌「炭素」に類似のシミュレーションについて論文が投稿されていた。


すなわち、日本化学会で混合則でまだその現象を議論していた時代に、炭素学会でパーコレーションが議論されていた可能性が高い。スタウファーによる浸透理論の教科書が登場したのは1980年代で、当方が初めて指導社員から説明を受けたのは1979年である。


指導社員は、混合則を説明しながら本当はパーコレーションで説明するのが好ましいが、材料屋は信じていない、とぼやいていた。おそらくアカデミックな研究所でパーコレーションが議論された可能性があり指導社員はその議論で周囲から叩かれた可能性が高い。


その後無機材研へ留学する直前にゴムへカーボンを分散し半導体ロールを開発企画していた主任研究員が当方に物性バラツキについて相談してきた。その時にパーコレーションの説明をしたら鼻で笑われた。


ちょうどCの勉強を始めた頃で、Cを用いてシミュレーションプログラムを作ってみようと考えていた頃である。1990年前後まで材料屋には混合則が一般的であったことは確かである。パーコレーションの概念が材料屋にどのように浸透していったのか定かではない。


パーコレーション転移シミュレーションプログラムを作りながら学ぶPython入門PRセミナーの受講者を募集中です。

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2022.08/25 Pythonセミナー

9月に予定しているPythonのセミナーでは、実際に遭遇した問題についてシミュレーションプログラムを動作させ考察を展開し短時間で解決した体験を話す。


例えばPPS製半導体無端ベルトでは、Wパーコレーションと言うコンセプトを実現可能かどうか、パーコレーションシミュレーターでデータを出してグラフを描き、その現象が起きる条件を探っている。


すなわち、データマイニングに必要なデータをシミュレーションプログラムを用いて計算し、その結果から機能の確認をしている。そして、Wパーコレーション制御により問題解決できる確信を得た。


そして、この確信からプロセシング技術を開発して、配合組成を変えることなく、外部の一流メーカーと全く異なる機能を有するコンパウンド(注)を3か月で仕上げている。


これはシミュレーションで得られた多数のデータのおかげであり、マテリアルインフォマティクスにより短期間で問題解決できた事例でもある。Wパーコレーション転移制御と言っても、パーコレーション転移のシミュレーション計算を二回繰り返しただけなので、過去のプログラム資産をそのまま使っている。


ただし、このプログラムは業務上の成果ではない。休日に独身寮で開発していたプログラムである。クラスター理論の数学表現が難しかったのでそれを理解したいという願望から作った。


セミナーではこのプログラムのエンジン部分を説明しながら、Pythonの技法を説明するので、パーコレーションの理解とプログラムスキルを同時に習得できる。材料技術者にとって、この点が類似のプログラミング教室のセミナーとは一線を画す。


9月度のセミナー結果を見て、他のセミナー会社へコンテンツを販売予定であり、低価格で受講できるのは9月度だけである。


(注)同一配合でもコンパウンドの高次構造が異なれば、機能が異なる。セラミックスでは常識の現象でも機能と構造相関を理解していないために残念な開発しかできない高分子技術者は多いように思う。強相関物質という言葉は無機材料科学の世界から生まれている。セラミックスでは焼成温度で異なる結晶構造をとる物質が知られている。例えばSiCは1500℃前後で2H型のウィスカーを生成し、2000℃までは3C、2000℃を超えると6Hはじめ様々な結晶系が生じる。この構造の力学物性への影響はわずかだが、6Hには熱膨張率の異方性があり、3Cの結晶系で製造された焼結体よりも強度は低い。

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