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2015.06/23 微粒子分散系高分子

機能性微粒子を高分子に分散して機能性高分子とする手法は、昔から高分子の機能性をあげるためによく使われてきた手法である。例えば絶縁体である高分子に導電性の高いカーボン微粒子を分散した半導体高分子や、熱伝導性が無機材料の1/100以下という高分子にAlNやSiCなどの熱伝導性の高い粒子を分散し熱伝導性高分子を開発したりする。

 

この時の数値シミュレーションの手法として混合則が1990年前後まで使用されてきた。社会人をスタートした1979年に購入した複合材料の教科書に書かれていた材料物性の予測式もすべてこの混合則から導かれた式だった。当時の複合材料系の科学論文で考察に使用されていた式も混合則だった。

 

一方数学者の間では、パーコレーションの理論が古くから議論され、1980年頃にはスタウファーによる学生向けの著書も出版されている。当方もこの教科書に触発され、1980年中頃にはパーコレーションと混合則の両方を使用し、LATTICE Cを用いてプログラム開発を試み、転職してしばらく暇なときにそれを完成した。

 

パーコレーションの理論も混合則も科学の世界で生まれた高分子の微粒子分散系を議論するための考え方である。しかし、科学では真理は一つなので、今高分子の微粒子分散系を議論するときに混合則を持ち出す人はいなくなった。

 

ただ実務で材料物性を見積もるためにちょいと計算したりするときには混合則は重宝する。パーコレーションをシミュレートするソフトウェアを持っていても、電卓をたたいて答えを出せる混合則は、今となっては非科学的ではあるが微粒子分散系高分子材料の技術開発における便利なツールである。

 

 
 
 

カテゴリー : 一般 高分子

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2015.06/15 コンパチビライザー

二種類以上の高分子を混練するときにはコンパチビライザーが使用される。また微粒子を高分子に分散するときには、微粒子表面をカップリング剤などで処理して高分子に添加する。これは、現在のコンパウンド技術の常識の一つである。
 

これらの技術は、高分子の混練で組成物を製造するときに分散不良を解決したり、高次構造の緻密化を行う技術手段として知られているが、プロセシングだけでこれらを実現しようという試みはあまりされていない。
 

χパラメーターやSP値の考え方が普及しているからと思われるが、この考え方が新しいプロセシング技術の開発を阻害しているように思われるのは当方の偏見だろうか。コンパチビライザーやカップリング剤の技術に反対しているのではない。これらの手法をさらに効果的に発揮するためにも新しいプロセシング技術の開発は重要である。
 

例えば、AとB二種類の高分子を混練するときにABというコポリマーを数%添加して混練すると高次構造は細かくなり、コンパチビライザーの効果を確かめることができる。しかし、カオス混合をこの系に用いるとさらに高次構造は細かくなる。混練後急冷すれば相容状態で維持することも可能である。
 

高分子の組み合わせにより、コンパチビライザーを用いなくてもAとB二種類の高分子を相容させることがこのプロセスでは可能で、それを実現した透明なストランドを見ると、コンパチビライザーの働きよりもプロセシングの効果が大きいことを理解できる。添加剤や表面処理剤の開発と同じようにプロセシングの開発も高分子材料分野では重要である。

 

カテゴリー : 高分子

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2015.06/08 セラミックスの高純度化

セラミックスとは、熱で焼き固めたもの、という意味の言葉が由来であり、材料を高温度で加工する技術に特徴がある。ゴムや樹脂の温度レベルではない。金属やセラミックス、ゴム、樹脂など材料開発をすべて経験してみると、温度の重要性を身にしみて理解できる。

 

セラミックスを高純度化したいときにどうするのか。高純度の原料を使用すればよい、という解答になる。原料がセラミックスの場合にはどうする?というように、実はセラミックスの高純度化技術というのは難易度の高い技術なのである。また必要とされる純度により、技術手段も変化する。一般的な話をするのも難しくなる。

 

例えばSiCという地球上に存在しないセラミックスを例に高純度化技術を説明すると、昇華法か、原材料の高純度化法という二つに大別される。昇華法はSiCウェハーにも利用されているが、2000℃以上の高温度で行われるプロセスでエネルギーコストがかかる方法である。

 

原材料の高純度化では、ケイ素源と炭素源の材料を高純度化することになるが、この時ケイ素源は比較的安価に高純度材料が手に入る。炭素源で高純度原料というと有機物を使うことになる。有機物から炭素がどれだけ得られるのかその割合によりコストは大きく左右される。

 

SiCの高純度粉体(例えば99.9999%程度の純度)を得ようとしたときに、安価なSiCインゴットから高純度化を行った方が良いのか、原料に有機物を使用した方が良いのかは難しい問題で、使用量が少量ですでに工程が存在するならば、前者が経済的であるが、新たに量産工程を作るのであれば、後者が容易で経済的に有利である。このプロセスで30年近く事業が続いており、実績のある方法だ。

カテゴリー : 電気/電子材料 高分子

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2015.06/07 成形技術の難しさ(射出成形の場合)

樹脂を射出成形して目標とする成形体を製造する技術は、混練技術と一体に考えるべきである。射出成形技術だけを取り出して研究できる因子には制限がある。射出成形体には少なからず混練プロセスの影響が残っている。例えば混練プロセスでエラーが発生すると射出成形体にもその影響が出る。

 

光学用レンズを射出成形で製造する場合にこれが大きな問題となるにもかかわらず、軽く扱われているように思っている。アカデミアで研究しても面白いテーマが存在するが、多くは工程の品質問題として観察されるので、アカデミアまで情報が届かない。

 

光学用ポリオレフィン樹脂のTgが混練で変化する話を以前この活動報告で書いた。射出成形工程で材料が平衡状態になるようなことなどあり得ないので、混練工程で観察される現象のいくつかは射出成形工程でも起きる。ただその影響が大きく出るかどうかは確率の問題である。

 

ただ一種類の光学用ポリオレフィン樹脂を用いたつもりでも射出成形体の内部構造としてTgの異なる成分が少なからずできる。それが多くなると射出成形体でエラーとなって現れる。だから確率に依存する問題、と推定している。

 

射出成形体により複屈折が変化したり、耐熱性が変化したり、光学的歪みが変わったり、様々なエラーは、以前書いた混練プロセスで観察された現象と発生機構は同じであるが、射出成形を担当している人は機械屋が多いのでそれに気がつかない。ご相談頂ければ対応方法をご教示いたします。

カテゴリー : 高分子

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2015.06/04 成形技術の難しさ(押出成形)

パーコレーション転移という現象が顕著に品質へ影響するケースでは、混練工程でパーコレーション転移が安定になるまで混練されていないと、成形工程で痛い目に遭うだけでなく、成形工程だけで品質問題の解決を行うことは難しい。コンパウンド段階でパーコレーション転移の問題を解決しておくのが技術的に正しい方法と思っている。そのためのプロセシング技術を心がけてきた。

 

特に押出成形は、ゴム押出工程の現場で「行ってこいの世界」と表現されているように、混練された材料の性質がそのまま成形体に現れる。押出成形で材料の性質を変える、あるいは成形体に発生した材料起因の問題を解決することは不可能である。

 

樹脂に導電性のカーボンを分散し、半導体ベルトを製造するときに熱可塑性樹脂を用いたい場合には、押出成形が使用されるが、ベルトの周方向における抵抗の安定化という問題が必ず起きる。金型で解決できる場合もあるがその対策にも限度がある。キャスト成膜で製造されるベルト以上に精度を上げることができない。キャスト成膜でも乾燥工程で均一に保つことが難しく、どうしても周方向の抵抗偏差が現れる。

 

実はコンパウンドさえうまく製造できれば、押出成形のほうがキャスト成膜よりも精度の高いベルトを容易に製造可能である。コンパウンドに配合された導電性微粒子の分散状態が成形温度まで安定になっているように、すなわちパーコレーション転移が完結した状態になっているように混練を進めておけばそれを達成できる。

 

導電性微粒子の分散が樹脂の溶融温度を過ぎても変化しないコンパウンドを製造するためには、混練で材料が平衡状態に達するまで時間を掛ける必要があるが、経済的な制約のため不可能である。混練効率を上げる以外に方法はない。ご興味のあるかたは問い合わせていただきたい。

カテゴリー : 電気/電子材料 高分子

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2015.06/02 混練技術の難しさ

混練技術は科学的解明が難しい現象が多く、またナノレベルで複雑な現象が同時に絡み合いながら起きているので解析が難しい技術である。一種類の高分子だけを混練してもシミュレーション通りにならない場合がある。なぜなら混練プロセスでは、ただ高分子を混ぜているだけではない。同時に物理的な変性もおきている。

 

光学用ポリオレフィン樹脂だけを混練すると面白い現象を観察することができる。現象の変化の様子は、ポリオレフィン樹脂の種類で少し異なっているが、これらの樹脂は、側鎖を嵩高くし見かけのTgを高くする分子設計が採用されている。

 

すなわち側鎖を嵩高くすることにより、オレフィン樹脂の一次構造の運動性を抑え、耐熱性を改善している。これは嵩高い側鎖の立体障害を活用し分子運動をしにくくする分子設計である。ゆえにコンフォメーションが変化して立体障害の効果が少し変わると、分子運動性に影響が出て耐熱性が変化すると言うことが起きる。

 

混練では混練条件をうまく選ぶことで、このコンフォメーションの変化を優先して起こすことが可能である。これは教科書に書かれていない「技」だが、経験でこのような技が存在することを発見した。この技を使い、光学用ポリオレフィン樹脂だけを混練すると、ポリオレフィン樹脂のTgを変化させることができる。

 

例えばポリスチレンを水添して製造されたポリオレフィン樹脂の場合には、ポリスチレンのTgと同じTgを持った材料に変性することが可能である。しかしこれは困った現象である。なぜならわざわざTgをあげるために水添したわけで、それが混練でTgが低下した材料に変性されてしまうからである。

 

このTgが低く変性されたポリオレフィンを再度混練すると、またTgが高い状態のポリオレフィンに戻すことが可能である。ただTgを変化させて遊んでいるだけなら面白い現象で済むが、これが困った問題を引き起こす。詳細に興味のある方は問い合わせていただきたい。

カテゴリー : 高分子

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2015.05/22 スクリューセグメント

二軸混練機のスクリューセグメントの設計には少し混練の経験が必要である。シミュレーターも存在するが、温度以外のシミュレーション結果には実用性が無い場合が多い。温度については経験のある人ならばシミュレーションを行わなくても予測が可能である。

 

それでは二軸混練機の世界でコンピューターシミュレーションが無意味か、というとそうではない。経験の浅い人には是非シミュレーターを使っていただきたい。シミュレーターでうまく予測はできないかもしれないが、その結果でスクリューセグメントの設計のコツを学ぶことが可能である。

 

幸いにも温度のシミュレーションはそこそこ当たるので、シミュレーションの結果を見ながら、現場で混練条件を設定してみると、スクリューセグメントの機能が見えるような気がしてくる。シミュレーションは当てにならないかもしれないが、シミュレーション結果と現場のデータとの突き合わせを行うことでスクリューの効果を学ぶことが可能である。

 

それでは新たに二軸混練機を導入したいときにどうするか。すでに混練経験があるならば問題ないが、まったく新たに購入するときには、混練機メーカーにすべて任せた方が良い。可能ならば混練機メーカーにシミュレーションのサービスもお願いする。

 

なぜメーカー任せにするのか。それは混練物のモーターへの負荷を予測できないからである。実績があれば大丈夫だが、実績の無い組成物を全く初めての装置で混練するのは無謀である。トルクオーバーでモーターを傷めることがある。

 

たいていはクラッチがついているので大丈夫、と言う人がいるが、一度モーターを壊した経験をすると、最初は混練機のメーカー責任でスクリューセグメントも混練条件も決めてもらいなさい、とアドバイスしたくなる。

 

混練物と混練条件の組み合わせによっては、二軸混練機のモーターに過大な負荷がかかるときがある。たいていはトルクオーバーとして検出されクラッチが切れてモーターが保護される仕組みになっている。トルクオーバーのエラーからの復帰は経験が無いと大変になる。このときモーターを傷めてしまう場合がある。

 

トルクオーバーからの復帰には「手で」行うのが良い。手で動かせる程度にしてから、モータをスクリューとつなぐのである。装置により多少手順が異なるのでこれ以上書かないが、トルクオーバーしやすいスクリューセグメントも存在するので、混練効率との関係をシミュレーションで勉強されることをお勧めします。

 

 

カテゴリー : 高分子

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2015.05/21 二軸混練機

混練機は押出機と構造が似ている。しかしうまく設計された二軸混練機は、押出機として使用できるが、押出機として設計された装置を混練機として使うことは難しい。素人に、これを説明してもなかなか理解されない。また、中国では装置メーカーでさえも同じものと考えているメーカーが存在する。

 

押出機として設計された設備のスクリューだけを変更しても、混練できない高分子組成物が存在する。しかし押し出された高分子組成物を見ただけではそれがわからない。電子顕微鏡写真やレオロジー測定を行って、二軸混練機として設計された設備との違いがわかる。

 

二軸混練機と押出機とが異なる、という説明を理解できた人でも、同一メーカーの同一シリーズで二軸混練機の最大吐出量が異なる装置の違いで、高分子組成物の混練結果が異なる、と説明すると理解できなくなる人がいる。

 

さらに、同一メーカー同一機種で同一条件で混練しても同一高分子組成物を作り出すことができない、というと「うそでしょう」となる。しかし嘘ではない。同じ機械で生じるばらつきよりも大きなばらつきが観察される時がある。ただ実際にはそれ以上の問題が後工程に存在するのであまり問題になっていないだけだ。

 

この二軸混練機のばらつきを小さくする技術が開発された。二軸混練機の吐出口に取り付けて使用するカオス混合装置である。この装置で混練された高分子組成物のバラつきは小さい。本装置についてご興味のある方は、弊社へ問い合わせていただきたい。

 

 

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2015.03/25 コンパウンドと射出成型(2)

射出成型技術を科学的に解明し、どのようなコンパウンドでも高品質の成形体が得られるようにする技術の確立が難しいのは、PETを射出成型してみると理解できる。PETの射出成型は困難である、と教科書には書かれている。さらに、PETは、射出成型が不可能なのでフィルムやブロー成形用の樹脂として発展した、と表現している論文もある。

 

但し、PETの射出成型が不可能という結論は間違っている。生産性を無視し金型温度を徐冷しながら行えば、表面性の良い成形体が得られる。但し弾性率の低いPEのような成形体であり、用途を探すのは難しい。PCやABS、PSのような成形体をPETで得るためには、射出成型技術だけの改良では問題解決できず、どうしてもコンパウンドを改質しなければならない。

 

PETが登場した時に射出成型技術についても研究され、PET樹脂の変性も研究されたが良好な射出成形体が得られなかったので、PETの射出成型は不可能と言う研究者まで現れるに至った。こうしたPETの技術開発の背景とポリマーアロイの技術の進歩や二軸混練機の革新、そしてPETボトルのリサイクルニーズを見て、イノベーションの好機ととらえPETの射出成型に取り組んでみた。

 

取り組んで一か月でPET100%の技術に見切りをつけ、ポリマーアロイの可能性を追求し、UL94-V0以上の高い難燃性を得るならばPC/ABSと同様のアプローチが、UL94ーV2レベルならばPET80wt%程度で実現できると結論を出した。

 

二ケ月目で靱性がやや低いが、UL94-V2に通過できる射出成形体が得られ、三か月目に電子写真の内装材に実用化できる材料の目途が立った。強相関ソフトマテリアルというコンセプトとカオス混合、動的加硫の技術を用いて成功したのだが、イノベーションに成功してみて実行した当方も驚く結果だった。

 

PETの射出成型を可能にしたコンパウンドは、PCはじめ5種類のポリマーが添加された複雑な組成である。また、このようなポリマーアロイなので、カオス混合を行わなければ、良好な表面性が得られる成形体を製造可能なコンパウンドにならない。この事例にみられるように、射出成型技術に与えるコンパウンドプロセスの影響は少なからずあり、高分子の種類により大きく現れることもあるので、コンパウンド技術を無視して射出成型技術の開発だけを目標に研究を進めるのはかなりの困難を伴う。

 

 

 

 

カテゴリー : 高分子

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2015.03/24 コンパウンドと射出成型(1)

射出成型技術を研究されている大学の先生と議論した時の話。この先生に研究のゴールを尋ねたら、どのようなコンパウンドを用いても高品質の射出成形体を製造できる技術の確立と答えられた。当方は、先生の御研究は永遠に続きますね、とお答えした。

 

もしこれが企業の研究者の回答だったなら、笑ったかもしれない。しかし、もしこの先生のゴールが実現されたなら、それはものすごいイノベーションになるので、大学の研究者だからそのくらいの目標を持っていただいた方が良いと感動した。ところが、この先生の回答の内容は、企業の立場の研究者の答ならば、いつ実現できるのかわからないゴールという理由で評価が変わる。

 

射出成型とコンパウンドの関係については、不明点が多い。教科書に書かれている話にも疑わしいケースが存在する。それでも押出成形とコンパウンドの関係よりも易しい問題である。そもそも成形技術とコンパウンドとの関係を科学的に論じようとするならば、分子量はじめ多くのパラメーターを管理して製造したコンパウンドを用いなければならない。

 

また、実用化されているコンパウンドには、酸化防止剤はじめ多くの添加剤が添加されている。少量と言えども成形体の表面の品質に影響を与えている場合もある。さらに多くのコンパウンドはペレットの形で供給されるが、このペレット一粒ずつの組成や物性等がばらついている。そのばらつきが無視できない場合には、成形体の力学物物性に影響が出る。

 

このような事情から、コンパウンドと射出成型の関係を科学的研究で明らかにしようとするのは、大変なことなのだ。先生も大変なテーマを選ばれましたね、と申し上げたところ、大変だから面白い、と言われていた。

 

射出成型だけでなく、その他の成形技術において、コンパウンドの品質が、製造される成形体の品質を左右することはよく知られているが、そのプロセシングで起きている現象については未だブラックボックスの状態に近い。現在でも科学的研究には取り上げにくい分野である。

カテゴリー : 高分子

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