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2024.01/05 データサイエンスのスキル

知識労働者に今や必須の知識となったデータサイエンスは、とりわけ技術者の日々の活動に直接影響する。これは、データサイエンスを50年研究開発してきた経験からの結論である。


データサイエンスのスキルが身についておれば、義務教育から学んできた科学の視点とは異なる視点で現象を眺めることができる。その結果トランスサイエンスの現象に否定証明をするような愚を犯さない。


当方が高純度SiCの半導体治工具事業をゴム会社で立ち上げながらも転職しなければいけなくなったのは、電気粘性流体の耐久性問題に否定証明をしたグループがいたことが原因である。


これについては過去の活動報告に書いているので省略するが、当方はデータサイエンスのスキルにより一晩でこの否定証明をひっくり返している。データサイエンスのスキルはそのくらい強力である、というよりも、現象を異なる視点で見ることがいかに重要であるかを示している。


すなわち、科学の視点で見ると否定証明以外の方法は見えないが、データサイエンスの視点では、まず機能させるための視点を固定する。ゆえに否定証明など出てこないのである。


データサイエンスの視点では、機能のロバストをどのように上げるのか、その次には機能をどのように向上するのか、と考えてゆく。あくまで機能を動作させる視点で現象を眺める。


そのような視点を持つことができるのが、データサイエンスのスキルである。今やデータサイエンスはあらゆる分野の常識となったが、技術者の場合にはこのスキルが無ければ廃業となる時代である。

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2024.01/04 飛行機の難燃性

今年の始まりは、地震と航空機事故で1年どうなるのか不安になるが、社会全体で幸福になる努力を続ければ、何とかなるのが個人の人生である。しかし、支持率の低い政府ではどうなるのかーー。


さて、航空機事故については乗客全員の命が助かった点について、世界中が驚いている。海上保安庁の飛行機については衝突時に爆発が認められるので、機長1名でも助かったのが奇跡である。


ジャンボ機から300名以上の乗客が避難を終えるのに18分だったのは日ごろの訓練の賜物だろう。また、事故でコクピットと最後尾のCAとの連絡が取れなくなっている状態で、最後尾からも避難できたのは適切な判断が働いている。


飛行機を利用されている方ならご存知だと思うが、満員の飛行機から降りるのにたいてい30分以上かかる。ひどい時には1時間以上かかった経験もある。それが3カ所の避難口から18分である。乗務員の統率が適切だったことが伺われる。


今回の事故で驚いたのは、機体の燃えやすさである。機内については、避難の始まりから終わりまでの18分間外傷としてやけどを負っている人(煙でのどをやけどした人は17人)がいないことから、それほど燃え広がっていなかったように思われる。


しかし、着陸からすぐの消火活動からの映像を見てみると、燃料タンク付近の客室内に火の手が回っていることを認めることができる。それでも乗客にやけどが無かったのは、シートや内装材の難燃性が効果を発揮したと思われる。


後部の窓に内部の火の手が見えたときには、乗客はすべて避難を終えていたのだろう。疑問に感じたのは、消防活動が行われていてもどんどん火が広がり、機体から火が吹き出したところ全部燃えてしまったことだ。


着陸機なので燃料が少なく爆発しなかったのに、機体が全部燃えてしまったことが不思議である。もう少し燃えにくい飛行機の設計ができないのだろうか。


今回の火災状況から、当初機体のほとんどが助かるのではないかと期待した。しかし、機体に火が広がり始めたとたんに燃え広がったのには驚いた。飛行場の消防車も増やす必要があるようだ。

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2024.01/02 利益は付加価値で

バブル崩壊後の日本経済は、GDPの停滞どころか昨今の円安に見られるように下降を止められないでいる。2000年前後に始まった製造業の中国移転は、10年ほど前からチャイナリスクが言われ始め、今は脱中国である。


また、中国の人件費も高騰し、中国生産のメリットも無くなってきた。利益を出すためには、より人件費の安い国へ移転と最近はインドが注目を集めている。


利益を出すために人件費に注目する、何か違和感を感じないか。間違ってはいないが、まず考えなければいけないのは、付加価値をどのように上げて利益を向上するのか、ではないか。


非正規の問題でも不思議に思ってきたが、十分な付加価値のついた活動で利益を上げてゆくのが経済活動として王道ではないか。


50年以上前に研究所ブームがあり、各企業でアカデミア並みの基礎研究所が設置された。バブル崩壊後技術マネージメント(MOT)に注目が集まったが、これが大成功を収めた話をあまり聞かない。


大成功を収めていたならば、現在のような円安にはなっていないからだ。2015年は環境問題の大きな転換点だった。そして2022年に高分子再生材に関する法律が施行され、今や高分子廃材がバージン材よりも高くなるような現象が起きている。


当方が高分子再生材に着目し、PETボトル再生樹脂を複写機に搭載したのは2011年で、この仕事のために最終出社日を2011年3月11日に設定し、ひどい目に遭った。


ゴミが付加価値を持ち始めた新しい時代が始まった。昔中古カメラの店主が、「中古カメラにはもう生産されていない、という付加価値があります」と言っていた。


目のつけ所が違う、と感心したが、今技術は環境問題(GX)とIT(DX)の大きなイノベーションの真っただ中で、アジャイル開発による付加価値創出が一つの必勝法である。

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2024.01/01 非科学領域で新技術を!

明けましておめでとうございます。本年も(株)ケンシューの活動支援、よろしくお願いいたします。


弊社は科学だけでなく非科学領域の技術も含め、知を提供しています。また、科学や技術分野だけでなく、芸術領域まで視野に入れ、創業時より活動をしております。


さて、マッハ力学史によれば論理学の誕生とともに科学が誕生したと言われ、あのニュートンさえも非科学時代の研究者と言われております。


20世紀は科学こそ人類を幸せにできる哲学として極端な科学信仰の研究所ばかりでしたが、20世紀末にトランスサイエンスについて雑誌「サイエンス」で論じられてから、非科学領域に関心が高まってきました。


E.Sファーガソンの「技術屋の心眼」では、科学の成果ではない技術がイノベーションを支えてきたことが紹介され、iPS細胞のノーベル賞では山中博士からあみだくじによる研究が語られております。


真理の証明には科学が必須となりますが、新しい機能の発明には技術が重要であり、その技術は、非科学領域の技術でも経済性と再現性が保証されておれば人類の幸福のために役立ちます。


非科学的な技術であっても人類が活用して原理の科学的理解が得られるようになるケースはこれまでに多い。ゆえに生産活動において不正やごまかしが許されないのです。


昨年はダイハツ不正問題というとんでもない事件が起きました。数値を捏造しても大丈夫、と思えても、捏造が許されないのは、技術のすべてが科学の成果ではないからです。


非科学的あるいは科学で解明されていない技術も自動車の生産で活用されています。例えばホンダのリコールでは燃料ポンプの故障が明らかになっていますが、ガソリンに直接接触している部品に有機高分子が使用されています。


高分子の自由体積について科学的に未解明の部分がまだ存在し、それでも品質管理が十分であれば実用化できると技術者が確信して使用されてきた部品です。そこにミスがありリコールとなったわけですが、もし品質管理において不正があったならば、すぐに原因解明ができないことになります。


今回は、部品の密度が低い時に問題が発生するということが、すぐに発表されています。このような失敗の経験を積み上げて完成している技術も存在し、すべて科学で証明された技術ばかりでないことは先のファーガソンが指摘するところであります。


今年も弊社はトランスサイエンスの問題をどのように解決し、新技術を開発したらよいのか、活動いたしますのでよろしくお願いいたします。

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2023.12/29 高島屋潔し

崩れたクリスマスケーキが大きな話題となっていた高島屋は、先日全責任を販売者である高島屋が負う、と発表した。2879個販売して、807個クレームが届いていたという。


特に原因の公開をしないようだが、賢明である。おそらく高島屋として原因究明と対策について今後も検討すると思われるが、その結果は重要なノウハウとなる。


車のクレーム問題は、原因も含めすべて公開される仕組みである。事故でも起きたならば、裁判所の記録は重要な技術資料となる。


例えば、今回ホンダの燃料ポンプのクレームではデンソー製品のPPS(?)で製造されたインペラーが、燃料で膨潤して変形し、作動不能となってエンストした、と公開されている。


PPSかどうかまでは公開されていないが、これは特許を調査すれば推測できる。さらにクレームが出始めた頃から特許年金の支払いが終わっている、その特許はどうも成形時に密度を上げるために必要な技術だが、他の方法で****(注)となると—など技術情報がほとんど丸裸状態となる。


しかし、高島屋は全責任を負うとしてこれら情報を公開することを辞めたのである。また、被害者の方はどのように感じておられるかどうか存じ上げないが、自動車と異なり大きな問題とはならないだろう。賢明である。


(注)PPSは、溶融温度が高く、フィラーが添加されていると流動性が悪く射出成形しにくい樹脂である。弊社ではPH01という添加剤を開発し、フィラーが入っていても良好な流動性となるPPSコンパウンドの開発に成功している。東レ特許に書かれているようなわざわざ低分子の架橋型PPSを一部置き換えなくても良い技術である。このような新しい技術が登場するといつまでも古い技術に年金を支払う意味が無くなる。

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2023.12/28 浅田真央の偉大さ

先日全日本フィギュアスケート選手権が終了したが、女子フィギュアスケート世界一は、坂本花織である。彼女の流儀は、かつての女王キム・ヨナ同様に、徹底したジャンプの正確性で勝つことである。そのため難易度の高いトリプルアクセル(3A)以上の大技を取り入れていない。


この彼女の姿を見ていると、キム・ヨナを思い出し、そのキム・ヨナに果敢に挑戦していた浅田真央に思いがゆく。彼女はオリンピック以外のタイトルではキム・ヨナに勝っていた。


浅田真央の武器は、彼女のトレードマークとなった3Aである。その武器で互角以上の勝負を繰り返したが、オリンピックでは負けてしまう。その直後の世界選手権では彼女が3Aの高得点でキムヨナを圧倒したのだが、3Aによる肉体への負担で選手生命を縮めている。


坂本選手の世代で3A以上のジャンプをする日本選手も増えてきたが、浅田選手がキムヨナを越えたように、坂本選手を越える高難易度ジャンパーの選手がいない。


現在の状態から、「大事なところで転ぶ」と言われた浅田選手の偉大さが見えてくる。彼女はリスクをとっても3Aに挑戦していたことを改めて思い知らされる。


あの若い紀平選手でさえ3Aの負担からケガで長期休養を余儀なくされ、坂本選手との戦いを見ることができない。ロシアが戦争のために出場が認められず、フィギュアーのレベルが下がった、とのコメントが一時出ていたが、坂本選手の高得点を見るとそうではない。


3A以上の大技で坂本選手あるいはキムヨナのようなスタイルの選手へ挑戦することの難しさだろう。宇野選手はジャンプだけがフィギュアスケートではないと表現のレベルアップを目指しているが、フィギュアスケートがスポーツであることを考慮すると、やはり大技へ挑戦する選手が出てくることを期待したい。


それが大変難しい挑戦であることを坂本選手やキムヨナのスケーティングスタイルが示している。キムヨナは引退まで3A以上の大技に挑戦することは無かったが、坂本選手は次のステップとして3A以上の大技にチャレンジしてほしい。そのとき初めて浅田選手を越えることができるのだろう。まだ、彼女はキム・ヨナレベルである。

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2023.12/27 混練セミナーのお知らせ

ゴムタイムズ社主催で下記WEBセミナーが開催されます。12月無料セミナーを開催しましたが、ゴムタイムズ社セミナーでは、混練プロセスが射出成形体に及ぼす影響についても説明いたします。


デンソー燃料ポンプのインペラーの射出成型密度が原因となり、ホンダ社のリコール問題が起きておりますが、特許情報から、本件の気づきと学びを急遽取り入れるため準備しております。


詳細はこちら


または弊社へお問い合わせください。


info@kensyu323.com



セミナータイトル:ゴム・プラスチック混練技術の基礎から応用まで

主催:ゴムタイムズ社

開催日:2024年12510:3016:30

受講料:45,000円/1人(税別)


目次

  1. 高分子材料のツボ
     1.1.高分子とは
     1.2.高分子のプロセシング概説
      1.2.1.高分子のプロセシング技術
      1.2.2.混練技術の歴史
      1.2.3.分配混合と分散混合
     1.3. ポリマーアロイ、ブレンド
     1.4.パーコレーション転移
     1.5. 高分子材料の評価技術
  2. 混練とレオロジー
     2.1.高分子鎖の運動とレオロジー
     2.2. 分子量とレオロジー
     2.3. ゴム弾性
     2.4. 分散系とレオロジー
     2.5. 剪断流動と伸⾧流動
  3. バッチプロセス
     3.1. 混練時間と分散状態
     3.2.ロール混練
     3.3.事例:防振ゴム用樹脂補強ゴム
  4. 二軸混練機
     4.1.連続式混練機
     4.2.二軸混練機の仕組み
     4.3.スクリューパーツの種類
     4.4.二軸混練機における高分子の流動
     4.5.二軸混練機の運転とトラブル対策
  5. カオス混合
     5.1.カオス混合とは
     5.2.カオス混合装置の効果
      5.2.1.難燃性PC/ABS の事例
      5.2.2.半導体無端ベルトの事例
  6. 配合設計技術
     6.1.タグチメソッド
     6.2.データサイエンスの活用
     事例:コンパウンドの品質問題解決

7.まとめ

カテゴリー : 一般 学会講習会情報

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2023.12/26 1月のセミナーについて

1979年にタイヤ会社へ入社しグループ研修で「タイヤの軽量化」というテーマを1か月半担当した。この時、某国立大学情報工学科出身者が多変量解析でテーマをまとめよう、と言い出した。


当時はパソコンが登場したばかりで気の利いたソフトウェアーなど手元に無かった。大型コンピューターIBM3033の統計パッケージが唯一のソフトウェアーだった。マニュアルは分厚い英文マニュアル。


これを5人で手分けして読み込んで、重回帰分析と主成分分析が今回のテーマのまとめに使えそうだということで、指導社員の許可を得てテーマをまとめ上げた。この時以来データサイエンスを実務に導入することが趣味となった。


そしてポリウレタンの難燃化研究を担当しているときに、上司が保証人となって80万円のローンを組み独身寮に実用に耐えうるパソコン環境を構築している。会社の大型コンピュータの使用料が高かったからである。


10万円の初任給の当方にとってはローンの支払いと奨学金の支払いで生活苦の毎日だったが、独身寮におれば、住居と食事には困らなかった。毎日サービス残業の今ならば真っ黒けのブラック企業研究所勤めだったが、勉強はたくさんできた。


金が無いから会社の図書室で本を借りて休日をつぶす以外無かったが、おかげでコンピューターの最先端について学ぶことができ、当時の情報工学科の大学院生よりもコンピューター知識は豊富だった。


今はどのような教育がなされているのか知らないが、当時の情報工学科の卒業生のプログラミングスキルは低かった。Cが登場したことも知らない学生がいた。逆に当方のコンピューターの知識(注)にびっくりする学生が多かった。


当時コンピューター関係は国内なら雑誌アスキーが先端情報を掲載していたが、洋書のほうが数カ月早かった。タイヤ会社にはコンピュータ部門があり、多数の洋雑誌が揃っていた。


こうして40年以上独学でデータサイエンスを学んできたが、周囲からは趣味と誤解されていた。上司が保証人となってローンを組んだ時にも会社ではコンピュータ作業をするな、と釘を刺されている。


タイヤ会社の転職原因となったのは、当方のデータサイエンスのスキルが災いしている。高偏差値高学歴の研究員によるプロジェクトが1年かかって否定証明した電気粘性流体の耐久性問題を一晩で否定証明をひっくり返し解決したのだ。


1月のセミナーでも30年以上前のこの体験をお話しする。科学的な否定証明をひっくり返し、電気粘性流体の増粘問題をデータサイエンスにより解決して、実用化の道を開いたのである。


(注)当方の卒論はシクラメンの香りの全合成であり、1978年のアメリカ化学会誌に掲載されている。あの野依先生に褒めていただいた。大学院はSiCウィスカーの研究室でホスフォリルトリアミドの研究を有機合成の視点で研究し6報研究論文を書いている。タイヤ会社では、樹脂補強ゴムの開発で混練技術をマスターし、5年前に混練の著書をゴムタイムズ社から出版している。ポリウレタンの難燃化ではホスファゼン変性ポリウレタンやガラスを生成して高分子を難燃化する技術を開発している。この技術をベースに、高分子前駆体を用いて高純度SiC合成の新規ルートを実用化し、タイヤ会社で半導体治工具事業を起業している。これら技術開発においてデータサイエンスが効果的に活用されている。なお、データサイエンスの仕事は独身寮で大半がなされ転職前の5年間は板橋の自宅で行われた。

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2023.12/24 A=A+1とA==1

たまたま某大学教授が行っているプログラミングの講座をYOUTUBEで見てびっくりした。表題の意味を大学生が理解するために苦労するというのだ。


その語学講座のようなYOUTUBEの番組内容にも首を傾げた。相手は教え方のプロなので間違っているとは言いにくいが、プログラミング言語は、言語と名がついているが、コンピューターに作業を命令するための記号である。


数学でもない。プログラミング言語を学ぶとは、コンピューターへの命令をどのように記述するのか、を理屈抜きで覚えることが中心になる。確かに言語のように意味を与えて記憶したほうが覚えやすいが、それでもそれは手続きを表す記号を覚えているに過ぎない。


AIが登場したので、人間の言語のようなプログラミング言語が出てきてもよさそうであるが、それはまだ先である。とにかく今手軽に利用できるプログラミング言語は、コンピューターへ指令を送るための二進数を人間の理解しやすい表示にしただけである。


まず、それを正しく学生に指導しなければいけない。表題を正しく理解できない学生が多い、という説明を理解しがたいのだが、コンピューターを動作させるときに、メモリーへ値を入れる表現が「=」である、という説明ではいけないのだろうか。

ちなみに、右辺に書かれた内容を左辺のメモリーへ格納するという意味が、「A=A+1」であって、これは方程式ではない。


メモリーに値を入力する記号として「=」を使ったので、左辺と右辺が等しい時にTrueと出力する記号では「==」を使うのである。


すなわち、「A=A+1」とは、あるメモリー領域に入っていた数値に1を加えて、またそのメモリー領域に入力する命令を表しており、数学の「=」とは全く異なる用法である。というよりも、プログラミング言語と数学とは切り離して頭の中を整理していただきたい。


当方のPythonを説明する時には、まず、どのようにコンピューターは動作しているのか、という説明から行っている。あくまでもコンピューターへの命令の記号としてプログラミング言語がある、という説明をしている。

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2023.12/21 仕事のやり方

ドラッカーは、「日々の仕事は、問題解決である」、と述べている。これを初めて聞くと、日々そんなにたくさん問題が発生しているのか、と驚く人と問題が発生しない仕事を担当出来て幸せ、と感じる人に分かれる。


その通りと、納得された人は、以下を読む必要はない。堺屋太一が「知価の時代」とか言い出す前に、またソリューションビジネスという言葉が流行するずっと前にそのような時代になったとドラッカーは50年以上昔から述べていたのだ。


ここで仕事とは知識労働者の仕事であり、産業革命以降すべての労働は知識労働となった、と述べている。すなわち、「知」が資本財の世の中になった、というのである。


産業革命以前に資本は、人、モノ、カネで語られたが、産業革命以降はこれに「知」が加わったのである。その結果、知識労働者は、日々「正しい問題」を見出せるように働かなければいけなくなった。


面白いのは、20世紀末から起きた、仕事の「見える化」である。すなわち、組織が複雑になり、仕事も複雑になり、問題が見えにくくなったので「見える化」しようというのである。


その結果、仕事のマニュアル化も進んだ。これはQMSの影響もあるだろう。ここで、新たな問題が発生している。それは何か。これにすぐ気がつかれた人は、知識労働者として優秀な人だ。

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