アイバニーズというギターブランドは、名古屋に本社がある星野楽器のブランドである。昔星野楽器はドラムセットTAMAが有名で、1970年代のフォークグループの多くはTAMAのドラムセットを使っていた。
アイバニーズはギターブームの時に星野楽器がスペインのギター工房から購入したブランドである。海外で知名度を増し、今ではエレキギターのブランドの一つとしてアリアプロ2よりも上になった。
アリアプロ2は、1980年代にレスポールモデルを基に演奏性を高めたオリジナルギターを発売し、made in Japan の力を世界に知らしめたブランドだ。
アリアギターも星野楽器もファブレス企業として知られた名古屋の老舗である。かつては、日本のギター工房だけに製造を委託してきたが、今は韓国や中国、最近はインドネシアの工房に製造を依頼している。
日本製は20万円以上の価格がつけられているが、外国製は高くても15万円程度である。しかし驚くのはその品質だ。
以前ギブソンES335のひどい品質の話をこの欄で紹介している。店じまい直前の楽器店で新品19万円で購入した商品なので、値段相応と言ってしまえばそれまでだが、そのひどい品質のギターが16万円で買い取りされたのには驚いた。腐ってもタイである。
今回アイバニーズの外国製で最高ランクの型落ち品新品をネットで見つけ、交渉の末8万円で購入できたのだが、ES335よりも品質が月とすっぽんと表現しても良いくらいに優れていた。
サウンドの美しさについては昨日少し書いたが、ノイズも個性となるエレキギターの世界では、その品質を比較しにくい。しかし、外観については組み立て品質の比較が可能である。
fホールから内部を覗くと、美しい材木の造形が観察され、接着剤の滲みなど見られない。fホールの木口はセルでバインディングされ、触ってもES335のように木くずが指に刺さることはない。
ナットの加工も弦の太さに合わせて丁寧に削られている。驚くのはメープルの杢目の美しさだ。これはES335も美しいと思ったが、それを凌ぎ、人工的にデザインされたかのようである。
心配になってデジカメにマクロレンズをつけて撮影し、100倍程度に拡大してみたが、ドットは現れず、正真正銘、天然杢目だった。
中国製だったが、その組み立て品質は日本製と変わらない。おそらく星野楽器が品質管理を厳しくしているのだろう。
修理中の1974年に購入した松岡良治工房のアコースティックギターの胴の中を調べてみたが、ES335同様のはみ出した接着剤や、小口の汚い力木を見つけた。
手工ギターと謳われた当時の高級品でさえ、見えない細部の品質は良くないのに、今回購入したアイバニーズのギターは、内部のセンターに用いられた材木まで美しかった。
それでもES335の売却価格の半額である。腐ったタイとヘシコとの比較になりそうな話だが、ブランドよりも品質の時代だろう。
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昔購入したギターを修理しているが、その間エレキギターを弾いている。20年ほど前に購入したES335を手放したのでアイバニーズのメイプルのトラ目が美しい同タイプのギターを1週間ほど前に購入した。
ギターアンプ等は倉庫に保管していたので、それを使用している。LINE6のプリアンプPODも壊れていなかったのでプリアンプとして使用している。
20年ほど前には思いつかなかったが、なぜギターをオーディオアンプにつながないのか不思議に思った。
もちろんギターのピックアップの出力は小さいのでそのままではオーディオアンプにつなげない。20年前には深く考えなかったPODの出力切り替えスイッチが気になり、それを切り替えてオーディオアンプにつないでみた。
驚くべきことに大変美しい音がスピーカーから流れてきた。今回購入したギターはギターアンプにつないでもES335よりも美しい音がして感動したのだが、さらに美しくなったのだ。
ギターアンプには独特のノイズが乗った音に特徴があるが、オーディオアンプには、そのノイズ感が皆無である。これは当たり前のことなのかもしれない。
PODをジャズ・コーラスの設定にしてエフェクターを変量させてもギターアンプのような大きな変化は現れず、あくまでもその変化は穏やかだ。
おなじ増幅器でも、オーディオ用とエレキギター用ではアンプの設計が異なることを理解できたが、PODにはモデリングアンプの機能があるので、それで少し遊んでみようと思う。
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初めてギターを購入してから50年ほど経過した。最初のギターは、友人が欲しいといったので譲渡し、当方は現在修理中のギターを6万円で購入した。
当時6万円と言えば、大卒の初任給に近い。二度のオイルショック後当方が入社したゴム会社の大学院卒初任給が10万円ほどといえば、その4年ほど前の大卒の初任給をご理解いただけるか。
とにかく当方にとって高額な買い物だったわけだが、そのギターの下腹部が中年太りのように膨らんだ状態になっていた。先日書いたように木材のクリープという現象の結果であり、このまま使用を続けたら、恐らく表板にひび割れが入ったのかもしれない。
この膨らみを修理して50年という時間をリセットしてみようと考えた。人生100年である。残り約40年の人生を生きるにあたり、過去をリセットするのは断捨離よりも重要だと思った。
さて、ギターの下腹部は順調にへこみ、クリープ速度から恐らくあと2週間もすれば使えるようになると思われる。
ギターの修理と同時にレコードの整理も始めた。断捨離目的ではなくもう一度聞きなおすためである。
ボブディランの風に吹かれてS&Gの曲がアメリカから渡ってきて、日本では同時期に流行している。当方はディランよりもポールサイモンの楽曲が好きだった。サウンド・オブ・サイレンスを映画「卒業」(注)で聴き、すぐにファンになった。
この映画「卒業」の音楽監督はクロスオーバーの旗手デイブ・グルーシンである。フォークソングと、ブルース、ジャズ混然と一体になったブームが当時始まり、フュージョンとかクロスオーバーとかのカタカナで音楽シーンが語られるようになった。
音楽がカオス状態で、ゴム会社に入社してカオス混合である。高純度SiCの事業を立ち上げて、それでサラリーマン生活を送るつもりでいたら、写真会社で高分子技術の責任者となった。
その傍ら学位をまとめたが、その内容は、高純度SiCを軸に無機高分子変性軟質ポリウレタン発泡体の研究やLiイオン電解質の研究と研究対象はカオス状態である。
うまくまとめることができたのは中部大学渡辺先生のご指導の賜物であるが、学位取得後すぐに福井大学客員教授となっている。
客員教授時代に負の誘電率がキワモノであることを知り、研究内容をZの絶対値でごまかしていたら、今はセミナーで負の誘電率を講義している。そして、またギターを弾きたくなった。
(注)初体験が恋人の母親、というショッキングな映画が当方の高校時代に流行している。この映画、数回映画館で鑑賞したが、主人公の親戚が「プラスチック事業を始めよ」と語る内容がベッドシーンよりも印象的だった。1960年代のアメリカはプラスチック産業で成功をおさめる人が輩出した時代である。映画音楽はS&Gの曲がふんだんに使われジャズがその隙間を埋めていた。
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アコースティックギターの取り扱いにおいて、演奏後はギター弦を緩めておくことがギター本体のために良い。
確かにギター弦を緩める行為は、ギター弦の寿命を短くする。特に1-3弦が切れやすい。しかし、ギター本体を傷めないためには緩めて保管する習慣をつけたい。
ちなみに、ギター弦を張りっぱなしにしておくとブリッヂが常に引っ張られる状態となり、表板に応力がかかってクリープが発生する。そしてブリッヂ下部部分が膨れてくる。
5年ほど張りっぱなしの状態で放置したら膨らんだギターの下腹部がそのままになった。それでも12フレットにおける弦高は3mm以下だったので、まだ弾くことはできたが、その後演奏後は緩めておいて10年近く放置したら、12フレットの弦高が3mmを超えていた。
この高さになってくると、5フレット以下を押さえるときに指が痛くなるので修理が必要となる。そこで先週から膨れたギターの下腹部を6本の棒で傷がつかないように抑え込み、少しずつネジを締めて行った。
昨日6本の棒を外し、状態を確認したら、12フレットの弦高は3mm以下となっていたが、10分後にはギター下腹部が少し膨らみぎりぎり3mmとなった。
半日放置しても弦高は3mmと変わらなかったので、再度棒でギターの下腹部を締めあげ、放置して2週間後にもう一度確認してみようと思う。
ギターのブリッヂ下の膨らみは、表板やその裏に貼られた力木のクリープ変形であり、それは修理可能である。また修理しないで放っておくと、おそらく最後はひび割れを起こすと思われる。
さて、ギター弦を緩めておいたのに、なぜクリープが進んだのか。これは緩める量が少なかったからだ。WEB情報では、チューニングペグを二回しほど緩める、とあるが、これでもまだブリッヂに応力がかかった状態である。
面倒でもほとんど応力がかかっていない状態まで緩める必要がある。特に長期保存するときには、弦を外しておいた方がよい。
WEB情報には、ネックのためには弦を張っておいた方が良いとも書かれているが、トラスロッドでネックのそりを治せるが、ブリッヂ下方のクリープ変形は、結構修理が面倒である。
中年のぜい肉を落とす苦労と同じくらいに考えた方が良い。ギターを壊さないようにクリープ変形を修理するというのは難しい作業である。生まれて初めての作業ではあるが、クリープという現象を理解しているので、何とか作業が進んでいる。
同じ悩みを持たれている方はご相談ください。アコースティックギターのブリッヂ下部の膨らみは、進行するとひび割れ(クリープ破壊)を起こす可能性がある。早めの対処がギターを壊さないためには重要となってくる。
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プラスチックごみを資源ごみとして分別回収しようという方針が決まったようだ。名古屋河村市長のご意見を拝見したい。
理由は、10年以上前、名古屋では廃プラについて細かく分類し、資源ごみとして回収していた実績があるからだ。
ところが当時政府の専門家委員会とやらがサーマルリサイクルが最も経済的、という方針を出したので、それに河村市長はかみついた。
河村市長の希望に近い形になるかどうかは知らないが、10年以上前に決まった政府方針とは異なる方針であることは確かで、名古屋市長がどのような対応を取られるのか興味深い。
プラごみのリサイクルで問題となるのはコンタミである。仮にきれいに洗浄でき、樹脂だけうまくとりだせたとしても、バージン材同様の純度まで上げるにはコストがかかる。
多種類の樹脂のブレンドでも性能が出る様な手法があればよいが、非相溶系のポリマーブレンドでは、海島構造となり、島相の性質によっては強度の出ない樹脂となる。
多成分のポリマーブレンドについて過去に実験した結果では、一般の二軸混練機で混練しても良い物性が得られなかったコンパウンドが、カオス混合すると実用に耐える物性になった。
ある添加剤を添加したところ、さらに性能が向上した。樹脂の電顕写真を観察したら、二軸混練機だけで混練したコンパウンドは大きなドメインを形成した相分離構造だった。
しかし、ある添加剤が添加されてカオス混合されたコンパウンドでは、サラミソーセージのような複雑な構造をしていた。
ブレンド系高分子の設計は、セラミックや金属などのブレンド技術よりも難しい。理由は、セラミックスや金属では、結晶を目標に設計してやれば、そこそこの材料が得られるが、高分子ではそのような設計方針を取ることができない。
しかし、難しいように見えるが、ある形式知に着目すると簡単に面白いアイデアが出てくる。ご興味のあるかたは問い合わせていただきたい。
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日産自動車が社運をかけて開発したアリアが先日発表された。昨年のモーターショーで公開された姿そのままである。
この車、あまりWEBで騒がれていないが、テスラのライバルの位置づけである。日産はそのようにPRしていないが、当方はテスラの顧客まで奪う勢いを持ってほしいと願っている。
このアリアの価格は、トヨタ高級車ブランドレクサスのRX同等であり、レクサスRXを買うぐらいだったら、先進性の高いアリアを買った方が良い。
おそらく世界で最も先進的な車ではなかろうか。スペックのこまごまをここで述べるつもりは無いが、CASEの目標を最も満たした車であることに間違いない。
電気自動車が話題になってから、すでに20年経過している。リーフが登場したのは2010年だが、中国ではすでに電気自動車が日常の足として走っていた。車だけでなく、オートバイも電気モーターで走っていた。
エンジンよりもモーターは構造が簡単であり、誰でも製造できる。ゆえに中国で電気自動車や電機オートバイが2010年に庶民の足として普及していたのだ。
ただし、その性能は2010年発売されたリーフに及ばない。足回りに至っては、車軸式でサスペンションはついていないものもあったぐらいである。
リーフは世界で最も売れた電気自動車として世界中で知られている。アリアはリーフ同様にエポックメーキングな車としてもう少し注目されても良い。
ガソリン車から電気自動車へ転換してゆくのは歴史の流れでだれも止めることはできない。しかし、電気スタンドの普及が国内で遅れているのは政府の怠慢だろう。
中国では、会社へ電動オートバイで乗り着け、会社のコンセントから充電している風景を見たが、交通費を会社が支払っていると思えば、驚くようなことではない。
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情報化時代となり、ビッグデータを活用した成果が連日ニュースになっている。
世界一のスピードを誇るコンピューター「富岳」によるコロナ感染シミュレーションは、おなじみになった。
材料開発にもAIを導入してこの手法を使っていこうという動きがマテリアルインフォマティクスだが、高分子の世界では1970年代にゴム会社で行われている。
二度のオイルショックで燃費改善をタイヤの材料開発で実現しようとしたテーマが企画された。このテーマでは、転がり抵抗の低減とグリップ性能とは二律背反となり、科学的に解を得ることが難しく、多変量解析による最適化が行われた。
IBMのビジネス用大型コンピューターの統計パッケージが使われたのだが、当方は新入社員実習テーマ「タイヤの軽量化」でこれを使用し、データ入力から結果を得るのに一日かかった記憶がある。
今となっては文明の遺物、パンチカードでデータ入力するのだが、このパンチカード作成も大変だった。さらにデータカードができてもすぐに答えが出てくるわけではなかった。
OSはマルチタスクで処理されていただけでなく、ジョブの優先度も決められていた。POSシステムのデータや経理処理の後に解析が行われたので、結果が翌朝でてくるということもあった。
当時3033という型式で呼ばれたコンピューターを使っていたのだが、今のマイコンに比較すると赤ん坊のような頭脳なのに20帖ほどの快適な部屋で大きな顔をして2台鎮座していた。
また、セラミックスでは無機材質研究所でこのような手法で研究を行っていた人もいた。JANAFの熱力学データやASTMカードのデータを打ち込んでデータベースを作成し、研究をされていた。
当時はデータベースを作るところにも一山超えなければいけない手間がかかった。それだけでなく、AIの代わりに、職人並みの経験知を有した研究者の頭が頼りであった。
高分子学会誌6月号でもビッグデータの話題が載っていたが、温故知新と言ったら叱られるか?無料セミナーでも実例を使って少し説明いたします。
無料セミナーでは、多変量解析による難燃化因子の解析結果から、なんちゃってデータ駆動による難燃性環境対応樹脂の開発事例などを説明します。
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下記予定で、試験的にWEBで無料セミナーを開催します。受講希望者はお申し込みください。なお各講座6名と人数制限を設けていますので、先着順とさせていただきます。また、テキストは有料(5000円)で、7月16日までにお振込みください。但しテキストの購入は必須ではありません。
1.7月17日(金)9時30分から11時30分
「高分子の混練技術概論」
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2.7月17日(金)13時30分から15時30分
「高分子の難燃化を事例にマテリアルインフォマティクス概論」
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3.7月18日(土)13時30分から15時30分
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年金問題に関係して、70歳定年制のアイデアが政府から出ているが、この検討をやめた方が良い、と最近つくづく思う。
昔亡父(10年ほど前に100歳で他界した明治生まれ)の時代には55歳が定年だった。警察官だった亡父は、まだ健康だったので民間会社に3年ほど勤務して、郵便局でボランティアとして働き始めた。
交通費程度しか手当は無かったが、働きたいときまで働けるというメリットから働き始めた。亡父もドラッカーを読んでいたので、人生における働く意味を知っていたからである。
自己実現を行うには、働く以外に趣味でも目的を達成できるが、貢献の達成感は、働く手段が最高である。寄付行為も貢献の一つの形であるが、労働による貢献の達成感は、それを無意識にしても十分に得られる。
新入社員の時に上司から「趣味で仕事をやるな」と叱られたが、当方は十分に労働を味わっていた。上司は、パワハラ気味の小心者だったが、支配された労働を部下に望んでいた前時代的な人だった。
若い時には、過重労働をしていてもこのような上司のもとでも楽しかったが、最近、過重労働でなくても疲労感が貢献意欲をそぐような場面が多くなった。スーパーボランティア尾畠さんのすごさに頭が下がる。
昨年まで現役時代と同じようなペースで働くことができたが、どうもコロナ禍でペースを乱され、リズムを立て直せなくなったようだ。
再度気持ちの立て直しのために、ギターを買ってしまったが、肉体がうまく追従してくれるのか、不安が出てきた。まだ70歳になっていないのに、である。
肉体の劣化は個人差が大きいので、一律70歳定年というのはやめた方が良いように思う。むしろ、組織からの解放制度として60歳定年制に戻した方が良い。
当方は早期退職制度を活用して57歳で退職させていただき、現在に至るが、まったく新しいことにチャレンジする意欲があるうちに起業している。
亡父は郵便局で80歳近くまで働いていたようだが、足腰が痛くなったので仕事を辞めて、結局読書三昧で一生を終えている。亡くなる直前まで、読書感想文を書いていた痕跡に人生の意味を教えられた。
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