研究開発の管理業務は、企業によりその中身はさまざまであるが、ステージゲート法は、多くの企業で採用されているようだ。
ステージゲート法を採用していない企業でも、研究開発テーマを節目に見直すことを行っているはずだ。今どき、研究開発テーマを何も管理をせずに進められるような体力のある企業は少ない。
ここで面白いのは研究開発管理を厳しくすればするほど、企画に対して研究開発の成功確率が悪くなるというパラドックスが存在する。このパラドックスゆえに研究開発管理は成功体験のある研究者に任せるとうまくゆくのではないか、と誤解している人もいる。
1970年代の研究所ブームでは、経済成長が著しい時だったので売り上げの2%程度はドブに捨てるつもりで研究所へ投資しているような企業も存在し、79年に入社した会社も結構気前の良い企業だった。
また、研究所長は成功体験のある研究者で研究管理部門も研究開発畑出身者だった。研究開発出身のU本部長が研究管理部長になられたときに研究管理部門のメンバーが見直され、経理出身者も補強され営業出身者も採用された。
1980年代にはU本部長が研究部門全体を見られたが、バランス感覚に優れた経営手腕を発揮された。高純度SiCの事業もU本部長時代に住友金属工業とのJVがスタートしている。
しかし、基礎研究を担当している管理職にはすこぶる評判が悪かった。理由は、「まずモノを持ってこい」というのが口癖だったからである。
当方は、6年間このU本部長の指導で研究開発の死の谷歩いていたが高純度SiCのテーマを無事事業化できその後30年事業が継続され、2018年セラミックスを専門としている企業に事業売却された。
6年間死の谷を歩きながら幾つか基礎研究テーマを提案し、研究開発を一定期間続けているが、結局高純度SiC半導体治工具事業だけしか成功させることができなかった。
「まずモノを持ってこい」と言われて、仮の「モノ」を作って企画を成立させて研究をスタートさせても、その次の関門を通過できず、研究段階で白旗を挙げざるを得なかった。
このようにU本部長指導の研究開発管理は基礎研究部門にとって厳しすぎる管理ではあったが、経営と基礎研究のバランス感覚は優れていたと記憶している。
幾つか企画した基礎研究テーマを中断しているが、つぶされた、という感覚ではなく経営について学ぶ機会を得たと感謝している。
当方は感謝しているが、基礎研究部門の管理職の中には、「まずモノを持ってこい」というのは研究を理解していないアホとまで言っている人がいた。
しかし、基礎研究部門の管理職に歓迎された本部長が優れていたわけではない。「加硫促進剤も老防も入っていないゴム」などという現実無視のゴム開発テーマを承認したり、「電気粘性流体の耐久性問題を界面活性剤で解決できない」と科学的に完璧な証明を行った報告書(注)を高く評価するようなミスをしている。
(注)企業の研究報告書における結論では、たとえ基礎研究であっても常に事業を前向きに進める内容が高く評価されるべきである。この報告書の出された直後、当方は界面活性剤を用いて一晩でこの報告書の結論をひっくり返す技術を開発し、界面活性剤の検討テーマを復活している。この技術は特許出願され、電気粘性流体開発のプロジェクトを事業化へ大きく進めることに貢献している。その結果、実用的な電気粘性流体用粉体を開発するように指示を受け、傾斜機能粉体や微粒子分散型粉体、コンデンサー分散型粉体などを電気粘性効果の機能を実現できる粉体を短期間に開発し、この中で傾斜機能粉体が実用化に使われた。FDを壊されて当方が転職後電気粘性流体の事業がしばらく続いたようだが、本来コストを無視していた企画ゆえに事業は長続きしなかった。電気粘性流体のメンバーの多くは高純度SiCの事業を当方の転職後しばらくしてから担当している。
ところで当方が粉体開発を急いだ背景には、コスト問題解決の狙いがあり、難燃性オイルの開発にも着手したがその道半ばで転職の決断を出している。その結果電気粘性流体におけるこれらの成果では特許出願を行っているが研究報告書を一切書かせてもらえなかった。粉体の開発テーマにしてもいい加減な指示からスタートしている。それは、耐久性問題を一晩で解決できたなら粉体も簡単に開発できるだろう、というやや当方を小ばかにしたような指示であり、当方はそのような指示でも誠実に応えて最初の傾斜機能粉体を3日で合成している。この粉体は分析グループにより解析され、見事な傾斜構造だったことが証明された。
調査研究に必要な十分な時間をもらえず、住友金属工業との高純度SiCの事業化テーマを一人で推進している多忙な状態ながらこれらの無理難題のテーマを当時こなしていたのである。
不十分な管理状態では担当者は疲弊する。そのうえ会議前にFDを壊されたのでは仕事の継続は難しい。事業に直接影響しない研究部門と考えていたとしても、管理職も含め研究管理は経営であり誠実真摯に行うべきである。当方は高純度SiC事業について誠実真摯に考えて転職を決意している。その結果転職後20年以上事業として続いた。
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ホームズとコロンボは事件解決にあたり、異なる手法をとる。ホームズはまずベーカー街にある事務所で犯人について仮説を立案してから事件解決にあたる。
小説ではワトソンとの軽妙な対話からホームズの鋭い頭の回転を描き出す。
難事件の場合に仮説が間違っていたと気がつくと、ベーカー街の事務所に戻り、最初の仮説に基づき集めた証拠情報をもとにワトソンと再度仮説を練り直す。
まさに、現代論理学が完成し科学が誕生した時代に書かれた優れた小説と今でも称えられる、納得できる展開である。
しかし、この小説を読んでどれだけの人が科学の方法が抱える問題に気がついているだろうか。
ホームズは、最後に犯人逮捕に成功するのでむしろ科学の優位性に感心し、科学的問題解決法こそ人類の獲得した唯一の問題解決法と妄信的に信奉している人が多いかもしれない。
ゆえに、ホームズの文庫本の最初のページに犯人を落書きをすることはタブーとされたりした。犯人は誰かを考えることがこの小説の面白さだからである。
小説を楽しむ場合にはこれでよい。しかし、部下が実務をこなすときにこのように行っていたなら、管理職はいらいらしなければいけないのに、管理職までもホームズになってしまうことに満足していないか。
実務ではその問題解決の前に誰かが犯人をホワイトボードに書いて議論を始めなければいけない。
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人間の免疫だけが頼りのウィルス騒動では、睡眠とストレスをためないことが重要である。これは長い人生経験からのアドバイスだ。
学生時代も含め若いころには免疫を下げる様な生活習慣だった。だからよく風邪をひいた。ところが結婚してからめったに風邪をひかなくなった。
ある日かかりつけの医者から免疫の重要性を説かれた。そしてストレスをためず良く寝ることが大切だと教えられた。馬鹿は風邪をひかないのは、バカはストレスが溜まらず良く寝ることができるからだ、と冗談も教えてもらった。
退職前に5年ほど豊川へ単身赴任したが、夏に赴任したのによく風邪をひくようになった。かかりつけの医者に言われたことを思い出したが、寝る暇が無かった。
コンパウンドラインが完成し、その立ち上げをしていたころ、思い切って仮眠室で昼寝をすることにした。これが良かった。
単身赴任直後は夏場でも風邪にかかったりしていたが、昼寝をするようになり、何となく免疫力が上がったような充実感が体から湧き出てくるのを感じた。
以前この欄で新入社員時代に指導社員による混練の座学で睡眠学習をしていた話を書いているが、あの頃の過重労働は、ストレスを溜めるほどではなかったようだ。良い思い出として残っている。そして睡眠学習の成果は本になった。
本の内容の一部に、コンパウンドの基盤技術が皆無の会社で、ゴム会社における新入社員時代の睡眠学習成果を頼りにカオス混合ラインを立ち上げた経験知をまとめており、ゴム会社の社員にも参考になる。
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当方の経験知では、引張強度は弾性率と靭性値の関数になる。形式知によれば弾性率は密度と相関する。線形破壊力学によれば、狭い領域において靭性値は密度との相関が低い。
横軸に密度を、縦軸に引張強度や弾性率、衝撃強度の軸をとり、20個以上の試験片の測定結果をプロットしてやると、経験知をサポートするような結果が得られる。
力学物性が高分子の高次構造に相関することに着目すると、この結果をうまく活用して新規なポリマーアロイを開発することができる。
3月31日のセミナーでは、実際にこのデータ駆動の手法で難燃性環境対応ポリマーブレンドを開発した事例を発表する。
コロナウィルス騒動が気になる時期のセミナー開催で人が集まるかどうか不明だが、弊社へお申込みいただければ、当日開催できない場合には他の日に必ず開催できるようにいたします。
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2011年3月11日は当方の退職記念日である。この日が近づくと、TVでは毎年特集が組まれる。すでにニュースでは、ウィルス騒動の最中で3.11の話題が取り上げられ始めた。
サラリーマンの退職者ならばご記憶があるかもしれないが、送別会なり壮行会が必ず開かれる。当方についてはあの日の15時から最終講演が予定されており、会場で準備中にグラッと来た。
その後、すべて予定されていた行事が中止となり帰宅難民となった当方は、会社の事務所で宿泊することになった。
人生、生まれた瞬間と結婚式、サラリーマンなら入社式と退職では、誰もが褒められるそうだが、その称賛の約束された日が一つ無くなった不幸は、いつまでも忘れない。
3.11についてはそれ以外に忘れられないことが多いが、福島原発の爆発は、その一つである。
この爆発については、当時その原因について、防波堤の高さについて十分な検討がされてなかった、とか、補助電源が床に設置されていて水没した、外部電源車から電源を供給しようとしたらコネクターが合わなかった、緊急時に稼働する原子炉のモニター温度計の電源が外されていた、すぐに海水で冷却しようとしたら海水使用にストップ指令が出されたといった明らかに爆発に影響した人間のエラーがいくつか報道されたが、その検証結果について読んだことが無い。
細かいことかもしれないが、明らかにこれらは爆発を引き起こした原因の一つである。津波防波堤が高かったならば浸水を避けることができた。
補助電源が高いところに設置されていたならば、原子炉の停止作業を行うことができた。また、原子炉建屋に付けられたコネクターがユニバーサル規格であったなら同様の作業ができた。
緊急時のモニター温度計が稼働しなかったために原子炉の状況を確認することができなかったとも報じられており、ヒューマンエラーが爆発の原因の一つであったことは明確である。
極めつけは海水を注入して冷却しようとしたら、本社からストップがかかったという。それでも爆発に対して誰も責任を負わないというのは、かなりおかしい。福島原発の問題は人災であったことを忘れてはいけない。
責任者を処罰しても仕方がない、とかこれだけの大事故になったら誰も責任を負えない、とか言われるが、これはおかしいのだ。
もし真剣に再発を防止する意識があるならば、責任を明確にすべきで、それができないのは自然災害による原発の事故を容認することになる。原発の再稼働は地震大国では不可能と言う結論しか出せない。
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今回のコロナウィルスの騒動では、飛沫感染はしないがエアロゾル感染はする、との発表があった。一方そもそもエアロゾル感染という疫学的用語は無いなどと混乱している。
このような用語の混乱は、高分子の世界でも他の分野でも存在する。例えば高分子の分類は、と質問されて正確に答えられる人はいないと思う。
また、結晶とは、と聞かれても同様な状況だろう。にもかかわらずナノクリスタルという用語が学会で登場したりしている。
エアロゾル感染もおそらくコロイドに関する十分な知識のない学者が言い出した言葉かもしれない。
空気感染するかしないか、という議論を聞いたときにコロイドに詳しい人ならば、すぐにエアロゾル状態を想像する。
ゆえに空気感染が言われているところへわざわざエアロゾル感染などという用語を持ち出さず、逆に空気感染のメカニズムを質問するはずだ。
学者の中には、知ったかぶりで新しい用語を言ったりするのが好きな人がいる。そのような人に学問体系について質問するととんでもないことを語りだす。学者にはそのような方がいることを知っておくと無駄な時間を節約できる。
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新型コロナウィルスの姿が少し明確になってきた。感染者の数やその後の回復状況、運悪くお亡くなりになられた方の数など毎日のように報告されている。
この数字を見ていて気がついたことがある。おそらく専門家の方はすでに気がつかれているかもしれないが、このウィルスに対して免疫を持っている人類がいる可能性がある。
エイズが登場した時にもエイズウィルスに強い人類の存在が指摘されたが、今回のウィルスに対しても抵抗力のあるかたがいるようだ。
2009年新型インフルエンザの世界的流行の時に中国出張し、帰国したところ、その日に発熱し体温を測り始めてびっくりした。37.3℃まですぐに上がったのだ。
慌てて夜9時に豊川の町医者へ駆け込もうとしたら、張り紙があり、発熱者はインターホンで会話するように書かれていた。
すなわち発熱者は別の入り口から入れ、という配慮だと思い、ピンポーンと気持ちよく押した。
すると最初に女性がでられて、症状を尋ねられたので、中国から帰国して発熱し37℃越したので慌てて来ました、と回答したところ、奥から男の大きな声で、市民病院に行け、と言われた。
いや、大した熱は無いので見てください、とお願いしたら、ブチっとスイッチを切られた。
仕方が無いので市民病院に行ったところ、救急の入り口に張り紙がされており、インフルエンザの方は、入ってすぐの椅子におかけください、と書かれていた。
椅子に座って待っていると5分ほどで看護婦さんが体温計と問診票を持ってきて、すぐに体温を測ってくださいと言われた。
驚いたことに、頭痛と悪寒で異常を感じて測った時の37℃を越えた体温がいつの間にか35.6℃に下がっていた。
町医者のインターホンのところで体を冷やしたのかもしれない、と思い、問診票に門前払いの話も含めその旨を書いた。
インフルエンザのウィルス検査の結果は、陰性だった。結局市民病院でも医者に面会することもなく帰宅したが、すでに夜中の一時になっていた。不健康な一日だった。
この時丈夫な体に育ててくれた両親に感謝したが、両親は長寿の家系である。人生には運というものがあるが、免疫力の高い健康な体は運以外に日々の鍛錬が必要だ。
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昨晩高分子同友会月例会で物質材料研究機構名誉研究員原田幸明氏の講演があった。タイトルは「ISO化されるサーキュラー・エコノミーの動向と資源効率・物質循環」である。
要点は以下である。
1.世界は資源効率を考慮した循環型社会へ向かっている。
2.1の流れの中でサーキュラーエコノミー(CE)の動きが欧州から
提案され国際標準化として進められようとしている。
3.CEは欧州で始まり、資源効率を高めることが可能とわかってきたので
Paas(Product as a Service)やシェアリングなどの「モノ」から「コト」
への転換とそれを支えるプラットフォームの形成の方向が見えてくるに
つれ、新しいビジネス形態としてグローバル展開され始めた。
4.日本では、「モノ」つくりの国であり、CEをどのようにとりこんでい
くのかが課題。
すなわち、リサイクルや天然資源の活用は過去の概念となり、欧州ではサーキュラーエコノミーという新たなパラダイムが動き始めている、そしてすでにISO化の動きまでも出始めた、ということだ。
講演者は金属材料関係の専門家で高分子材料の問題についてはそのような視点から考察されていたが、CEを考慮するとこれまでの材料技術についてその設計方針にも影響を受ける。
例えば混練プロセスに対する考え方である。カオス混合技術について高分子学会技術賞の推薦を受けたときに分子量低下とか材料の焼けなどと知ったかぶりの質問が飛び、結局技術賞を逃がしたが、このようなプロセシングにおける高分子材料の変化に対する研究テーマがアカデミアの重要テーマになるのではないか。
高分子の劣化に関して、アカデミアの出した結論は一次構造の変化だけである。実際のプロセスの中で劣化が起きない条件や、あるいは耐久試験において試験片の内部の高分子の酸化度合いなどに議論が至っていない。
力のある企業ではそのような実験をしているが、データは公開されず、結果として適当な知ったかぶり意見が技術賞の審査で通ったりする。迷惑なことだ。
高分子材料の成形体については金属材料と異なり、ダイレクトリユースやリマニュファクチュアリングは難しい。練り直し程度の作業がどうしても必要になる。その時に機能維持をしたまま混練ができるかどうかは重要である。
さらには、射出成型機を改良し、そこに簡単な混練機能を付加することも考えられる。例えばカオス混合装置と射出成型機との組み合わせだ。このようなアイデアを練り上げるためにもポリマーの混練り活用ハンドブックはためになるので弊社へ問い合わせていただきたい。
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界面活性剤について教科書を読むとHLB値という値でその機能及び効果が決定されると書いてある。
HLB値とは、親水基と疎水基の比率を数値化したものであり、界面活性剤の界面効果を科学的に考察するときによく用いられる。
これは間違いではないが、等しいHLB値であっても界面活性効果の異なっている場合があることについて教科書には書いてない。
例えばポリウレタン発泡体の製造に界面活性剤が使用されるが、HLB値が等しくても代替できないケースが多い。すなわち、発泡反応における界面活性剤の機能がHLB値だけで決まらないことを示している。
今界面活性剤のカタログが手元にあるならば、カタログに書かれた界面活性剤の物性値を見ていただきたい。HLB値以外に曇点とか様々な物性値が書かれている。
このカタログデータについて主成分分析を行ってやると、第3主成分までで80%以上説明できるような結果が得られ、第一主成分の寄与率は60%を超える。
この時第一主成分はHLB値と大きく相関しており、第二主成分は曇点などと相関している。
この第一主成分と第二主成分の象限に主成分得点をプロットしてやると、第一主成分近くに分布するサンプル群以外にいくつか第一主成分の軸から外れた群が観察される。
これは界面活性剤の等しいHLB値の対であっても、同じ界面活性効果を示すとは限らないことを表している。詳しくは3月31日のセミナーで解説する。
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産業革命以降の技術開発を支えたのは科学であることを否定する人はいない。ただし、科学の方法が登場する以前から技術開発は行われており、それゆえ論理学をベースにしたパラダイムでその開発スピードが加速された、と科学の役割を捉えることができる。
このパラダイムについては、名探偵ホームズが愛読された時代が示すようにすぐに一般にも受け入れられ現代は科学全盛の時代である。
一方40年前に登場した刑事コロンボでは事件解決にホームズとは異なるパラダイムが存在することを示しただけでなく、物語の最初に犯人と事件の情報を視聴者にすべて示すという手法で、ホームズとは異なる事件解決のプロセスを楽しませてくれた。
実は、マテリアルズインフォマティクスは、この刑事コロンボの登場と同様に捉えると理解しやすい。
すなわちホームズはベーカー街221Bで仮説を設定して事件に臨むスタイルを特徴としたが、コロンボは泥臭く情報を集めて事件を解決した。
マテリアルズインフォマティクスによる材料設計では材料データベース(情報)が問題解決の最初に位置し、その後のデータ処理に雀の巣のような頭(コロンボは癖毛)ではなくコンピュータを用いるのだ。
その用い方も従来の仮説を検証するといったパラダイムと異なり、シミュレーションで機能を確認するというパラダイムとなっている。
3月31日開催のセミナーでは、マテリアルインフォマティクスを実務に導入するにあたり、簡便に利用できる多変量解析やタグチメソッドの概略を「わかりやすく」説明するとともに、それらを用いて材料設計を行ってきた演者の事例を中心にマテリアルズインフォマティクスにより開発効率が加速される実感を伝授する。
無機材料から有機材料まで実用化した経験から幾つかの事例を選び、材料技術者以外の方にも参考になるセミナーを目指す。詳しくはお問い合わせください。
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