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2020.04/13 PPS/6ナイロンの相溶

退職前中間転写ベルトと呼ばれる複写機用機能部品の生産技術を担当した。製品化まであと半年という状況で歩留まりがとんでもなく低い状態だった。

 

コンパウンドは外部の一流メーカーから購入しているのであとは押出成形技術の完成だけ、というのが前任者から当初説明されていた内容だった。

 

(簡単な仕事であれば前任者は最後まで担当していただろう。頭のいい前任者は失敗が見えてきたので窓際にいた当方に依頼してきたことは十分にわかっていた。しかし、どのような優秀な技術者でも成功するには時間が少なく、成功できるとしたら写真会社には当方しかいないことを前任者は知っていた。)。

 

しかし、PPS/6ナイロン/カーボンという配合において6ナイロンをPPSに相溶させて単相としなければ解決できない問題、と現場を観察していて気がついた。

 

これは直感ではなく、日本化学工業協会から技術特別賞を頂いたパーコレーションのシミュレーションの経験知のおかげである。

 

しかし、PPSと6ナイロンを相溶させる、という現象はフローリー・ハギンズ理論から否定される。すなわち科学で否定される現象を技術で成功させない限り、事業の成功はない状況と理解した。

 

ただし、科学で否定されるので、国内一流メーカーの技術者からは馬鹿にされて当方のコンパウンド改良提案など却下されただけでなく、部下の課長からも事務所で仕事をしていてください、と優しく言われる始末だった。

 

すぐに上司のセンター長にこのままでは必ず開発に失敗します、と申し出た。すると、センター長は失敗しないためにはどうすればよい、と聞かれたので、コンパウンドを当方が作る以外にない、と応えている。

 

横で聞いていた、気楽な前任者は、生産まじかなのでQMS上それはできないよ、と余計なことを言ってきたので、それでは子会社でラインを立ち上げ、外部からコンパウンドを購入するシナリオで開発しましょう,と提案している。

 

センター長はすぐに、いくら必要か、と聞かれたので2億円の見積書を出したら、8000万円でできないか、と言われた。

 

できる見通しは立っていなかったが、すぐに中古機を集めればできると思います、と応えて、その日に行動をはじめ、3か月後、センター長から決済がおりるや否や1か月後には子会社の敷地の隅にラインが出来あがっていた。

 

その混練ラインから、PPSと6ナイロンが相溶したコンパウンドが生産されたのだが、この成功までに周囲の誰も業務の実態を知らなかった。また当方も進捗の詳細よりも社内のQMSに反しないように根回しを行っていた。

 

科学で説明できない現象の仕事であり、その進め方も試行錯誤となり到底周囲から賛同される内容ではなかった。

 

ただ、部下の課長が、外部から供給されるコンパウンドとして、一流メーカーのコンパウンドと同等に厳しい評価をしてくれたおかげで、歩留まり100%の技術が出来上がった。

 

科学で説明できない内容について周囲に理解を求めるのは極めて難しい。しかし、ラインが立ち上がれば皆信じてくれるのである。この技術の成功要因は、当方が走り始めたときに周囲から批判がでなかったことである。

 

高純度SiCの事業開発で経験(注)しているが、このような場合にとかく周囲は小姑の如くどうでもよいことまで上げ足とりをするような発言をするものである。それが分かっていたので、ラインが立ち上がるまで黙々と仕事を3か月行った。

 

ところが、この仕事では、量産まじかで基盤技術も何もない新技術を導入するという禁じ手を使っていた。これは承知のことであったが、そうしなければ成功しなかった仕事である。

 

ゆえにQMS上問題が起きないように外部からコンパウンドを購入するという開発シナリオに沿って子会社でラインを立ち上げている。

 

(注)半導体治工具のJV(ゴム会社と住友金属工業との契約による事業)を立ち上げるまでの5年間研究所内では批判の声が多かった。JV立ち上げ後は静かになったと思ったら信じられない事件が起き、そして当方は転職している。企業内で新しいことをする、という時にはいつでも「覚悟」が必要であり、その覚悟に対して組織はどこまで共感してくれるのか、が重要である(当方はJVを開発スタート時のシナリオ通りに別会社として起業する予定でいた。)。

カオス混合ラインの立ち上げでは、半信半疑の部下の課長も含め、豊川にいるメンバー皆の成功を祈っている気持ちが業務中に伝わってきた。ゆえに業務に集中でき短期間で成功させることができた。アイデアとか仕事のスキルは個人に依存するが、事業の成否は組織のパワーなり風土なりがどのようなものであるかが影響する。これを理解していない経営者なり管理者は弊社にご相談ください。また、財務省の問題では自殺者が出たり、過去にも組織風土の問題で自殺が後を絶たないが、死ぬ勇気があるならば、転職すべきである。これは、問題から逃げるのではなく、問題解決のためである。自殺による解決はさらに別の問題を引き起こす。また、生きておればおもしろい光景を見ることができる。ゴム会社から写真会社へ転職した時には送別会の雰囲気など無かったが、数日後某カントリークラブで1泊2日のゴルフ送別会が開かれ記念品としてゴルフバックを頂いた。これは意外だった。写真会社の退職送別会は2011年3月11日だったので吹き飛んだが、退職後元の職場のメンバーによる焼き肉屋パーティーが開かれている。組織で働く、とは、そこに人の交流があり、人間らしい無形の財産が必ず蓄積される。死んでしまったら永遠に無形のまま(遺族が裁判で有形にするという方法もあるが、これは不幸の連鎖である)だが、生きておれば何らかの形でその財産を見ることができる。

カテゴリー : 一般 高分子

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2020.04/12 やりがい搾取

東京大学本田教授により表題の言葉が提唱されてから10年以上になる。当方は提唱者の発言などを聞き、労働の対価に対し彼女は偏った見方をしていると感じている。

 

彼女は、労働の対価について金銭ですべて計測できるような価値観を持たれているようだ。確かに労働者は、労働を提供しその対価として賃金を支払われる立場ではあるが。

 

しかし、組織で働く現代のサラリーマンには、賃金以外の価値を組織から、あるいは社会から支払われている。あるいは、賃金以上の価値を組織なり社会から獲得できるように働かなければならない。

 

知識労働者には、見えない労働対価と言うものが存在する。このあたりについてドラッカーは明確に述べていないが、ドラッカーの著書を読みそれを実践した立場から、行間にはそれが書かれていた、と思っている。

 

当方の体験でいえば、セラミックスから高分子までの実践的知識の大半はゴム会社における業務遂行で獲得した。

 

また、開発をやってから研究するスタイルや、アジャイル開発、マテリアルインフォマティクスなど研究開発に関わるマネジメントスキルまでもゴム会社で学んだ。

 

写真会社ではゴム会社で学んだ知識を実践しただけだが、酸化スズゾルの帯電防止層では、日本化学工業協会から技術特別賞を、ゾルをミセルに用いたラテックス重合技術では写真学会から賞を頂いている。

 

その他にPETの表面処理技術や、接着技術、中間転写ベルトのコンパウンド技術などはゴム会社における技術者経験が無ければ成果を出せなかった、と思っている。

 

ゴム会社では、当方の労働時間から見たときに十分な対価を頂いていないだけでなく、高純度SiCの事業化に際し出願された特許の対価はじめ成果に対する評価さえも十分に頂いていない。

 

しかし、写真会社に転職したときにゴム会社で獲得した知識の数々を強みとして写真会社で成果を出し、利益に大きく貢献している。

 

ゴム会社の人事部長や役員の方々は、当方のモラールを上げるように接していた、と捉えれば、本田教授の言われるところのやりがい詐欺氏となるのだが、さらにFD事件を思う時それ以上のひどい悪人となってしまう。

 

しかし、当方の知識獲得に対して学位取得も含め全面的に支援をしてくれた恩人もいた。

 

このような感覚を本田教授はどのように説明されるだろうか?また、成果に対する十分な対価を支払っていない点に関しては、ゴム会社だけでなく写真会社も同様である。

 

この状態を本田教授の考え方では納得できる説明ができず、経営者がただ悪い、ということになる。

カテゴリー : 一般

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2020.04/11 何のために働くか

ある老夫婦で起きた新型コロナウィルス感染による配偶者との別れをNHK-TVで放映していた。当方はその老夫婦と年齢は離れていても思わず涙が出てきた。

 

今、人生を改めて考えるのによい機会かもしれない。特に人生において労働期間は重要である。しかし、必ずしもその期間に皆が幸福であるとは限らないのはニュースで自殺者を報じている現実が示している。

 

コロナ禍はおそらく地球上の人類史に残る事件だろうけれども、今労働者として最も脂ののった年齢の方々にとっては、大変不幸な出来事だろう。

 

あるいは、老後を楽しもうとしていたところコロナウィルスで命が奪われるといった不幸を思う時、せめて働いていた時には最も幸せであった、と思える様な人生は一つの理想に思えてくる。

 

人生の幸福に対する考え方は人様々であるが、労働期間を幸福に過ごすことができる方法があったら知りたい、と内心思われている方は多いのではないか。

 

当方はゴム会社に入社し、新入社員研修を経て研究所に配属され、社長方針に則り高純度SiCの事業化を推進した。

 

しかし、住友金属工業とのJVが立ち上がったところで、FDを壊される妨害を受けた。その事件を隠蔽化する研究所の方針に納得がゆかず転職している。

 

この転職については、高校時代から読み続けてきたドラッカーの哲学に従ったわけであるが、FD事件はトラウマとして今でも残っている。

 

それにもかかわらず、高純度SiCの事業を基盤技術0のゴム会社で立ち上げた経験や、当時の役員の方々との交流の思い出は幸せな思い出として残っている。

 

高純度SiCの事業は30年ゴム会社で続き、今は愛知県の企業に事業譲渡されたが、自己の強みで新事業を生み出した満足感は、たとえそれが報われていなくてもドラッカーが述べるところの貢献による人生の幸福につながっている。

 

FD事件を起こした犯人やそれを隠蔽化しようとしたI本部長はどのように考えておられるのかヒアリングをしたい気持ちも少しはあるが、退職後彼らの悪い評判を聞くと今更会いたいと思う気持ちも失せる。

 

人の数だけ人生模様はあるが、他人を不幸にしてまでも手に入れた幸福は本当の幸福かどうか。

 

霞を食べて生きてゆけないけれど、日本ではセーフティーネットがそれなりに存在するので、強みを磨きそれで社会に貢献して生きた人生は一つの幸福の姿かもしれない。ゆえにスーパーボランティアが話題になったりするのだろう。

 

死は誰にでも訪れるが、死ぬ時の幸不幸は神のみぞ知る。せめて生きているときの幸福、とくに働いている時の幸福感は最大にしたい。

 

 

 

カテゴリー : 一般

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2020.04/09 科学的でないことを軽視する人

京都大学と慶応大学の研修医は、科学的ではない現在の取り組みに対して批判的な行動をとった。それが、慶応大学では18人の感染者数を公開し、京都大学では全員を隔離するという粋な計らいをしている。

 

検査をしないでいきなり隔離するという非科学的な行為が現代にふさわしくないかどうかは問題ではなく、現在の行為として京都大学の対応は評価される。

 

ただ、隔離ではなく、コロナ禍で医師不足となっている医療の最前線で勤務させればさらに国民の理解が得られたかもしれない。

 

要するに科学的でないことを軽視する人に、技術なるものを理解してもらうには、非科学的ではあるがそれが「日々の生活の中で適切である行為」というものをまず理解してもらわなくてはいけない。

 

科学的ではないことを軽蔑している人は、この行為すら非科学的とバカにする。例えば高純度SiC粉末の合成に成功した時に、ゴム会社の主任研究員が「僕もエチルシリケートとフェノール樹脂の組み合わせに気がついていた」と言ってきた。

 

そして、「ただ、フローリー・ハギンズ理論を知っていたので実験をやろうという気になれなかった。君はセラミックスの専門家だからよかったね」とあたかも当方がフローリー・ハギンズ理論を知らないから成功できたような口ぶりである。

 

それに対して当方は「知らないから成功できたというよりも知りすぎていたので、非平衡下のリアクティブブレンドの可能性にかけてみた」と応えている。

 

以前この欄でカミングアウトしているが、学生時代教科書の欄外に書かれていたフローリー・ハギンズ理論を本当に知らなくて追試を受けていた。ゆえにこの理論についてはこの主任研究員より深い理解をしている自信があった。

 

この主任研究員は、試行錯誤でリアクティブブレンド技術を開発したことをバカにしていたのかもしれないけれど、リアクティブブレンド技術というものは、最初の手掛かりとなる配合条件を見つけるためにはどうしても試行錯誤的となる。

 

それが効率的に開発できる唯一の方法だからだ。論理的に進めた場合には、できない理由を積み重ねてしまうような過ちを犯すことがある。

 

例えば、電気粘性流体の耐久性問題は界面活性剤で解決できない、という結論を1年かけて完璧な科学的データ(注)を集めてまとめた優秀な研究者集団がゴム会社にかつていた。

 

当方が一晩でこの問題を界面活性剤を用いて解決した(補足)時に、この報告書の存在を知らなかったが、転職時にはじめてそれを見せていただき、完璧な科学論文であったことにあきれた。完璧な科学の論理で技術ができない場合もあるのだ。

 

科学的でないことを理由に技術を軽蔑する人には当方の転職体験を聞かせたい。禁煙パイポの「私はこれで会社を辞めました」、というセリフを小指ではなく「腕」を突き立て話をしめるかもしれない。

 

慶応大学については文春砲が炸裂し、大学が隠蔽化しようとした努力が無駄になった、というニュース記事を見つけたが、今の時代隠蔽化は良い結果を生まないことは明らかである。機会があれば、組織が隠蔽化に動くメカニズムを実体験から解説したい。

 

(注)典型的な否定証明が展開されていた。科学の方法で気をつけなければいけないのは、科学的に完璧に論理を展開できるのは否定証明だけ、というイムレラカトシュの言葉がある。ところが、否定証明された現象でも技術で実現できる可能性があることを科学で硬くなった頭脳の持ち主は、理解できない。理解できないだけならよいが、科学的ではない技術の解を前にしてヒステリーを起こす人もいた。3密を軽視した慶応大や京大の研修医はヒステリーとは異なるかもしれないが、週刊誌報道には凡人に理解できないヒステリーよりも奇妙な行動が報告されている。

<補足>300種類の界面活性剤を1種類ずつ、増粘してどろどろとなり機能しなくなった電気粘性流体に添加し、一晩静置しただけである。翌朝には300個の試験管を軽く振るだけで解決方法を見つけることができた。2種類ほど見出した。この時、1000種類の界面活性剤について主成分分析を行い、そこから300種類を選んで実験を行っている。すなわち当方の頭がAIならばマテリアルインフォマティクスによる電気粘性流体の設計となる。これは30年近く前の実験なのでAIがなかった。主成分分析はLATTICE_Cで作成したプログラムをPC9801で走らせて行っている。当時LATTICE社の処理系には豊富な数学ライブラリーがあった。高価だったが自前で購入し日曜日はそれでプログラムを作成していた。電気粘性流体の仕事では、高純度SiCのJVと同時に一人で遂行していたので、自宅業務が多かった。ゆえにFDを壊されるいたずらは業務妨害そのものだった。

 

カテゴリー : 一般

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2020.04/08 技術と科学

昨日緊急事態宣言が出された。今世界主要国で台湾と日本だけが感染爆発をしていない。また、日本の取り組みは世界と少し異なることがニュースで報じられている。

 

ところで、日本のウィルス感染対策は、実務における問題解決の参考になる。なぜなら、最初から「ウィルス感染による死亡者数を少なくする」ことをゴールに設定し活動しているからだ。

 

科学では、まず仮説を設定するが、技術では製品の仕様を決めるところがスタートである。すなわち、これは開発目標でありゴールだ。

 

さらに技術が科学と異なるところは、仕様を実現するための機能に着目する。コロナウィルス対策では3密回避という機能が重視されている。

 

機能を明確にするために解析する必要があれば、現代ならば科学を活用できる。また、機能の実現のためにすでに明らかとなった科学の形式知を利用できるかもしれない。

 

ここで「かもしれない」と書いたのは、科学の形式知をいつでも利用できるとは限らないからだ。

 

例えば、科学の形式知を組み合わせていては二律背反となる場合である。今回のウィルス対策では経済活動と二律背反の事象を生み出す。

 

このような場合に、技術では試行錯誤で機能を実現しようとする。3蜜を繰り返し提案したり、若者の行動制限や夜の街起因説など試行錯誤の結果だろう。

 

もちろん科学同様に論理を活用してもよいが、論理的に二律背反となっている状態を論理で解決できる、というのは矛盾である。

 

ゆえに、どうしても試行錯誤なり経験知なり非科学的手段を採用しなければいけない場合に技術開発では遭遇する。

 

日本のウィルスバスターは、日々報告される感染者数を数値解析し対策を練っているのだが、この2ケ月の間に対策について試行錯誤の結果と思われるニュースが報じられている。

 

試行錯誤を非科学的だという理由で間違っている、と決めつけるのは、人類が紀元前からその営みの中で技術開発してきたことを理解していない人達だ。

 

例えば、今日のニュースで京都大学医学部の研修医40名近くが会食をしていたので隔離された、というそのまま聞いていると信じられない事件が報じられた。

 

京都大学医学部ならば科学至上主義の集団がいてもおかしくなく、恐らく彼らはわけがわからず会食していたのではなく、現在日本で行われている取り組みについて軽蔑していた可能性がある。

 

また、慶応大学医学部では、同様に科学を体得した研修医が会食を行い、名前こそ公開していないが18人の感染者を計上している。

 

これだけ世間で壇蜜ならぬ3蜜を防ごうと努力しているのに、彼らが、それを理解できないアホの集団に思えないのだ。

 

かつてゴム会社の研究所には技術を軽蔑する科学第一主義の実務家も稀にいた。また、技術を重視する風土のゴム会社にいや気がさし、信州の会社へ転職した同期もいた。

 

もし、これらの事件が、ゴム会社で見かけた科学第一主義者による技術に対する挑戦行為ではないとしたら、彼らは正真正銘のアホだろう。

 

彼らが本当のアホならば、日本の医学の未来を考えたときに背筋が寒くなる。いずれも日本を代表する医学部だからだ。やはり技術に対する科学の挑戦と捉えたい。その結果の18人の英雄である。名前を公開しても良いではないか。

 

今、最前線の医療従事者がウィルスとの戦争状態であることが連日ニュースで報じられているのだ。先輩諸氏の苦労に報いるために、18人は身をもって3蜜の危険性を国民に知らせたかったのだろう。

 

カテゴリー : 一般

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2020.04/04 検査

コロナウィルスの感染をテストするPCR検査の信頼度について統計学的に明らかにされていないようだ。

 

これは専門家により信頼度が70%という人もおれば、50%という人もいる実態から推定している。ひどいのは、そもそも当てにならない、とTVで発言する専門家と称する人もいた。

 

この当てにならないと言っている学者の名前は本人の名誉のために伏せるが、あてにならないような検査を世界中の学者が必死になって採用している状況は不思議である。

 

少なくとも50%以上は信頼度があるから世界中でこの方法が採用されているのだろう。信頼度が50%以下であれば世界中でこれほどまでにPCR検査を行っている状況を説明できない。今世界中で一生懸命PCR検査を行っている人たちは、無駄なことをしていることになる。

 

やはり、経験的にある程度の信頼度を認めているので使用していると思われる。そのため検査数が少ないことに対する批判も出てくる。昨日の国会でも某野党議員が検査をどんどんやって陽性患者を早く隔離せよ、と、PCR検査の信頼性の問題を知らないと思われる発言をしていた。

 

さて、このPCR検査だが、陽性の判定はかなり確度が高くできるらしい。すなわちこの検査法で陽性ならばウィルス感染者としてみなしても良い、と言われている。

 

ところが、検体が陰性の時に陽性と判定される場合があるそうだ。逆に、陽性なのに陰性と言う判定が出る場合もある、とのこと。

 

そのため陽性の結果が得られた場合には検査を1回で済ませるが、陰性の場合には2回行っているという説明がTVでなされていた。

 

このあたりの説明について、この3ケ月TVでいろいろな専門家の話を聞いて、PCR検査についてその信頼性検定を行なわず検査に使用しているのではないか、と疑っている。

 

今仮に陽性なのに陰性が出る確率を30%とすると、2回陰性が出る確率は、0.3x0.3=0.09となる。

 

ゆえに信頼度が不明であるならば、2回の測定でも陽性患者のすり抜けを防止できない。

 

陰性だったのに陽性になった、という人がかなりいるのは、陽性なのに陰性と判定される確率が高いことを示している。

カテゴリー : 一般

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2020.04/02 統計

品質検査において統計の知識は大切である。高校程度の形式知を皆知っているはずだが、意外にも忘れている人は多い。

 

写真会社に勤務していて驚いたのは、実務を担当している人でも正確な知識を持っていなかった。ゴム会社では、技術系は全員日科技連の研修を新入社員の時に受講させられた。

 

このゴム会社の現場ではQC活動が活発でそこでは統計用語が飛び交う。写真会社とは全く異なる光景だった記憶がある。そのような現場から生産される製品なので品質は高い。

 

品質の高さは現場力で決まる、と言われるが、これは正しい。現場で異常が生じれば抜き取り検査がおこなわれる。その時統計の知識が無ければ正しい計測が行われたかどうか不明となる。

 

まず、実験を行ったときに複数のサンプルを計測するのは、母集団の推定を行う時に誤差がどの程度あるのか知るためである。

 

ここで、サンプルの計測値がばらつけば、当然誤差もばらつく。また、平均値も常に同じ値が得られるとは限らない。換言すれば、母集団の平均値とサンプリングされた標本の平均値とは一致しない。

 

ゆえに母集団の平均値を推定するためには検定が必要になる。このことは高校の教科書にも書いてあるが、たいていの人は忘れている。

 

新型コロナウィルスについて毎日報道され感染者数はじめ多くの情報が開示されているが、TVのコメンテーターだけでなく国会議員も統計の知識が全くないような発言をしており驚いている。

カテゴリー : 一般

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2020.04/01 高分子について学ぶ

本屋に行っても実務で必要な高分子の知識について最初に学ぶ良い本が無い。プロセシングについてはなおさらだ。高分子について少し知識があれば、この本はプロセシングについて初歩から応用技術まで学ぶことができる。応用技術については、高度な知識まで獲得できることを目次から確認していただきたい。Wパーコレーションについて触れている本はまだ無い。この技術はカーボンを添加して半導体高分子を製造しようというときには重要である。

カテゴリー : 一般 高分子

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2020.03/31 新型コロナウィルスで学ぶ(7)

密閉+密集+密接を避けることが今国民が心掛けることだとことあるごとに安倍総理から国民に語られはじめた。

 

これは、日本のウィルスバスターが立てた戦略に基づき、諸外国のような強硬措置を行わず、可能な限り日常生活の制限を最小限にした戦術の一環である。

 

これまで報告されてきた情報から新型コロナウィルスの感染力は予想以上に強い。空気感染はしないがエアロゾル感染はするようだ。

 

但しここでいうところの空気感染は、ウィルス1個が空気に運ばれて感染するイメージであり、エアロゾル感染はエアロゾルを形成しうるぐらいのウィルスの凝集体をイメージしている。

 

ここでイメージしている、と書いたのは当方の勝手な想像だからである。NHKTVで責任者が空気感染はしないようだ、と語っているのを聞いたのでそれを当方なりに解釈して記述している。

 

このような表現に配慮しているのは、どうもウィルス感染機構について科学的に十分研究されていないからである。

 

またTVに出てくる自称感染症の学者の中には、コロイド科学を理解されていない人もいる。これは発言を聞いておればよく分かる。

 

当方はコーティング技術や、発泡体の研究開発の経験が長く、そのためコロイド科学に関しては、その辺の学者よりも詳しい。だからエアロゾル感染という言葉を聞いたときに敏感に反応した。

 

ウィルスの専門家たちにより語られている感染者から非感染者へのコロナウィルスの拡散は、接触感染(これは直接の場合とモノを介して感染する間接の場合がある)と非接触感染で行われる。

 

非接触感染について、くしゃみをしたときに唾液とウィルスの混合された大きな飛沫(Agglomelates)による場合と、ウィルスの凝集体(一部唾液もはいっているかもしれないAggregates)のエアロゾル、そしてウィルス1個1個単独の拡散による場合の3通り考えられる(これは当方の個人的な想像)。

 

今回のコロナウィルスについて感染状況からウィルス1個1個が空気中に拡散し伝染するような感染の仕方は起きていないようだ。もしこれが起きていたら、すでに東京では感染爆発が起きているはずだ。

カテゴリー : 一般

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2020.03/30 新型コロナウィルスで学ぶ(6)

阪神藤波選手は臭覚の異変により球団に相談した。その後かかりつけの耳鼻咽喉科を変更しPCR検査を受信している。いわゆるセカンドオピニオンでコロナ感染が見つかっている。

 

臭覚と味覚以外は異常が無いという。日本では発熱しない限りPCR検査を受けない傾向に未だにあり、そのため諸外国と比較しPCR検査数が少ないだけでなく、感染者数に漏れがあると考えるべきだろう。

 

死亡者数を基準に考えると日本の実際の感染者数は4000人前後という概算もある。

 

これは最近の感染経路不明者の増加からも説得力がある。このまま増加を続ければ、今週中に大台の一万人を超えるかもしれない。

 

細かい精密な数字だけではなく、概算で推計する習慣は重要だ。経験知から想定される概略の数値を用いると、各種統計データに潜む罠にはまらないだけでなく、日常の実験においても計測データのエラーを防ぐことにも役立つ。

 

さて、藤波選手は臭覚異常から感染を発見できたが、これは普通の風邪の初期症状でもある。すなわち空気感染あるいはエアロゾル感染、飛沫感染するウィルスは、まず鼻で繁殖することを示してる。

 

その後肺に移動し肺炎を発症する。専門家でなくてもこのような想像が可能で、一連のコロナ騒動で不思議に思っていたことが、藤波選手の感染で氷解した。

 

実は感染症の専門書を読んで不思議に思うのは、ウィルスや細菌に感染した時の病状に関する考察が科学的ではない点である。科学的ではない、という意味は論理的にうまく説明できない記述がある、ということだ。

 

今回のコロナ感染でも専門家と称する方々の説明に納得のいかない点が多いのは、このウィルス感染から発症までのメカニズムに関わる点である。

 

さらに、コロナ感染の肺炎で入院した患者は、容態が急変する、ということを不思議だ、と言われる先生についてもウィルス感染について論理的に考えていないのでは無いかと心配している。

 

最初に鼻やのどで繁殖していることを考えれば、肺炎になった段階でウィルスが全身に拡散し始めていることぐらい素人でもわかる。

 

大抵は免疫がうまく機能し容態の急変は無いのだが、この新型コロナウィルスは人間の免疫機構にも影響を与えるウィルスであるらしいことは武漢の騒動の時にニュースとして報じられていた。

 

未だに患者の急変に驚いているという感染症学者は少し科学的に現象をとらえてほしい。感染症学者がもう少し科学分野で頑張っていたら日本を代表するコメディアンを救えたかもしれない。

 

中国は情報を隠蔽しているのではないか、と疑うよりも、その中国から公開された情報を集め考察することも重要である。

 

ところで感染学のド素人よりもその技量の低い感染学者はTVに出ないほうが良い。今TVに出ている技量の低い感染学者は、必死で戦っているウィルスバスターの足を引っ張るような発言をするのでよくわかる。

 

カテゴリー : 一般

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