今、働き方改革は間違っているのか、というと「今だけの」働き方改革は間違っているが、働き方改革が仕事の一部である時代という見方は正しい。
そもそも「仕事」があるから「働ける」のである。バブルの時代には、それこそバブルのように仕事があふれていた。
ところが、それがはじけたのである。しかし、従来同様に働いてきた結果が現代である。「仕事」が無くなったことに、どれだけの経営者が気がついているのか。
今の時代は、「価値ある仕事を創り出す仕事」が重要で、それは経営者の働きで実現される。
すなわち、働き方改革は、経営者の働き方改革が実現されて、その結果として労働者の働き方改革につながったとき、うまくゆくものである。
経営者が従来通りの自分の仕事に満足していて、労働者に働き方改革を求めてもうまくゆかない。
そもそも働く意味をないがしろにして、働き方改革を進めてもうまくゆくはずがない。また、働く意味が従業員に共有化されている会社では、幸福学など導入しなくても従業員は幸福なはずである。
ドラッカーは過去の遺物という人がいるが、そもそも労働なり社会なり、さらには人生について体系的に整理することに成功した人物は、未だ彼しかいない。
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電車の吊り広告を見ていたら、「働き方改革の見直し」と言う週刊誌のタイトルが目に飛び込んできた。
そして、その内容説明として大手企業の名前が並ぶ。どうも、働き方改革を進めた結果、それが業績に悪い結果を与えたので見直す、という内容のようだ。
一方で幸福学が昨今の流行である。昔、学生時代に社会学の授業で、幸福論を学んだ。その時の教科書はジンメルの自殺論だった。
社会学を学ぶのに幸福と自殺を1セットで扱っていたのだ。すなわち授業の目的は社会学にあり、幸福論と自殺論はその題材だった。
自殺論の教科書があって、幸福論の教科書は無かったわけだが、授業の展開は自殺論の論文を用いて社会学の方法を学び、社会の幸福について調べるためにどうするかと言う授業だったように記憶している。
自殺者については、産業革命以前から欧米で調査が進んでいたようだが、幸福者についてはその数値が無い。
すなわち、自殺という社会現象を調べる客観的数値はあるが、幸福を議論するための科学的な数値は、幸福感と言うアンケートに頼らざるを得ない。
幸福を科学的にとらえるにはどうしたら良いか、という訳の分からない授業だった。ただ、ジンメルの自殺論については、自殺者数に社会が影響しているという強烈な記憶が残っている。
幸福の対極の現象として自殺を位置づけた授業だったが、この二十年間に幸福を追求して自殺をしたのではないかと思われるニュースをよく聞く。
このように書くと批判を浴びるかもしれないが、自死と言うものは生きているよりも死んだほうが良いと思うから選択しているのだ。
これを精神が病んでいたから、と捉えるのか幸福の追求として捉えるのか、という議論も授業で出てきた。ジンメルは自殺と言うものを不幸の結果として捉えていたように思う。
そもそも「自殺者数」は、科学的にとらえることは可能だろう。それを社会現象を表す客観的数値と結びつけるのは統計科学を用いて可能である。
ところがそこに相関性が認められたからと言って、自殺原因と社会の現象と結びつけるのには、少々無理があるように思っている。
大学の授業は、社会学の目標はそこにあるのではなく、さらにその結果をもとに社会を研究することだ、という難しい内容だった。
さらに、試験の代わりにレポートの提出が課題として与えられたのだが、そのテーマも訳が分からなかった。しかし、訳が分からなかったことを率直にレポートしたら「優」を頂けた。
この時の体験から、働き方改革の目標なり、昨今の幸福学を取り入れるときのゴールと企業経営についてよく考えて具体的な施策を行っているのかと言う疑問が出てくる。
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ドラッカーは現代を知識労働者の時代と定義づけ、知識労働者が幸福に生きるためのいくつかの提言をしている。
まず、彼が提言の前に問題視したのは、組織(会社や役所に勤務した時の組織)の寿命よりも人間の寿命がはるかに長くなった点である。
すなわち、65歳で定年を迎えた後、知識労働者が平均寿命を生きたとしても20年以上組織から離れて生きることになる。
組織を離れることにより、社会とのつながりが無くなる人も出てくる。これが大問題だとドラッカーは指摘している。
そのため、ボランティア活動を彼は推奨している。例えば日本ではスーパーボランティア小畠さんが有名になったが、彼の様なメソッドは一つ参考になる。
無償で社会的な活動を行うにしても技能や知識は必要になるので、二つ目の重要なメソッドとして常に新たな技能や知識を身に着けることが求められている。
三つ目のメソッドとして自分の強みにさらに磨きをかけることもよいだろう。強みが理解できたなら、4つ目のメソッドとして二つ以上の世界を持つ。
この4つのメソッドの実践として、人に自分の獲得したスキルやナレッジを教えることでさらに学ぶことになる。これは5つ目の重要なメソッドである。
ドラッカーは人生を充実させるこれら5つのメソッドの実践が知識労働者の幸福のために重要だと述べている。この5つのメソッドは自己実現の方法でもある。
ドラッカーは多くの著書を世に出しており、それらに断片的にこのことを書いている。詳細は弊社へ問い合わせてほしい。
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簡単な帯電防止問題ならば、表面比抵抗の値をそれなりに下げてやれば解決できる。10乗のオーダーあればこの手の問題はそれほどの難問にならない。
ところが、表面比抵抗を十分に下げたのに、静電気の問題が起きると、途端に問題の解決が難しくなる。
有名な話がアメリカで40年ほど前に起きたという手術中の出来事である。帯電防止のために床はステンレス製だった。
金属性の床なので導電性があり、履物にもカーボンが用いられて導電性を良好にして静電気対策として完璧と思われた。
しかし、手術中に患者とメスの間で放電が起き、患者はショック死したという。この話は、静電気を御存じの方ならば伝説として聞かれていると思う。
すなわち、患者は誘電体でありベッドの上に孤立した状態だった。患者とベッドそして床への接続が不十分だったためである。
事故が起きてから、あるいは故障が起きてからその難しさを理解できるのが帯電防止技術である。あまりにも複雑な場合もあるので「帯電防止科学」ではないのだ。
ただし、幾つか鉄則がある。すなわちノウハウというもので、それをどのように伝えてゆくのか、日々苦労して考えている。悩んでいる人にはご相談に乗ります。
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どんどんたまってゆく福島原発汚染水の処理方法を巡って、大阪市が手を挙げた。大阪湾で放水する案である。
自治体の首長がたまりかねて提案したアイデアだが、果たして実現するかどうかである。
そもそも現在は放水しても問題のない水を貯蔵しているような状態と、なぜ皆言わないのか。
前環境大臣はコストを考えて福島で放水すると発言し、炎上した。大阪で放水するにしても他の自治体から賛同が得られない場合にどうするのか?
環境問題の難しさは、100%安全と科学的に証明することができないケースが多い点である。問題解決に「合意形成という非科学的方法」に頼らざるを得ない。
もし大阪で放水することになってもコストの問題が出てくる。安いタンカーで運搬するにしても片道分の運送費ではなく往復かかり、陸路と比較し経済的かどうか。
学会では電気分解のアイデアが出されている。電気分解では、汚染物質は放出されないという。問題は電気代だ。電気分解に必要な電気代が、大阪までの運送費と比較して安ければこの方法が良い。
仮に運送費よりも高かったとしても電気分解処理を行う意義がある。燃料となる水素を取り出すことが可能だ。未来の水素社会を睨んで新しい産業のインキュベートする機会として汚染水処理を活用してはどうか?
せっかく松井さんが良いアイデアを出してくれたのだ。これをたたき台として、福島汚染水処理コンペを行ってみたら面白いのではないか?
汚染水が意外にも宝だった、と言うことになったら、というよりもそのような視点を持つ必要がある。実は環境問題の良い解決法というのは、ゴミを宝に変える技術開発だ。
当方は廃PETボトルにフェノール樹脂基盤など5種類のゴミを混ぜて、射出成形可能な難燃剤を使用しない難燃性環境対応樹脂を開発した実績を持っている。
工場から出るごみを有価物に変えてゼロエミッションを目標にしたのだ。環境問題の良い解決法は、問題として捉えるのではなくチャンスととらえることが重要だ。
蛇足だが、廃PETボトルで複写機用環境対応樹脂を開発するために、2010年に早期退職する予定を2011年3月11日に退職日を設定し、睡眠時間を削りながら老体に鞭うち必死の努力をした。開発に成功し、2011年3月11日午後3時から開かれる当方の最終講演の準備をしていたら、ぐらッときて退職記念パーティーも無くなり、会社に泊まることになった。最終講演では廃ペットボトルで開発された環境対応樹脂の自慢話もする予定だったが、自慢話さえもできなかった。もちろんこの開発成果の報酬を写真会社からももらっていない報われない仕事となった。会社に貢献しても報われない状態、と嘆いていたら元部下が皆に配られた社長賞の記念品を送ってきた。これには感動した。
』
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先日安価なセミナーについてご紹介したが、本日は企業に出向く出前セミナーについて紹介させていただきます。
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起業してから、海外も含め高分子技術から問題解決法まで、各種のセミナー講師を経験した。
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そのパワーポイントもデータベースとしてかなりの量になった。特に高分子材料については、一般の教科書に書かれた内容をすべて含んだ技術の集大成になっている。
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下記に一例を紹介するが、ご希望の技術について出前セミナーを行いますので弊社へお問い合わせください。
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記
1.パーコレーション転移の制御について
帯電防止薄膜と中間転写ベルトの開発経験から、技術説明をいたします。セ
ミナーでは、当方のシミュレーション結果が好評です。Wパーコレーション
技術についても紹介します。
2.高分子材料の難燃化技術
ポリウレタン発泡体や複写機外装材の開発経験から、炭化促進型難燃化技法
と溶融型難燃化技法について開発技術を講演します。
3.高分子の劣化・破壊・寿命予測
ワイブル統計を中心に、アーレニウスプロットや時間温度換算則による予測
法など紹介します。
4.高分子誘電体設計
情報通信で5Gが注目され、高分子材料の誘電率制御が話題になっていま
す。電気粘性流体を完成させた傾斜粉体の開発経験を基に、誘電体論の基礎
から講演します。
5.その他
高分子材料のタグチメソッドや、熱伝導性高分子開発、防振ゴム材料の開発
有機無機ハイブリッドの開発、ラテックス技術の開発などこれまでに当方が
セラミックスから高分子まで材料開発した経験を公開します。
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寿がきやが、20%の店舗の閉鎖を進めているという。寿がきやスーちゃんラーメンは名古屋のソウルフードだ。
ラーメンブームの時代になぜ、という疑問が出てくるが、320円という価格に原因がありそうだ。
昨今の人手不足で人件費が高騰し、採算が悪くなったようだ。昔からアンパン2-3個分の価格で頑張ってきた。
魚介と豚骨の今では取り柄が無いようなスープだが旨い。子供の頃はごちそうだった。寿がきやはラーメンと甘味処を構えていて、OLのファンが多かった。
子供の頃、休日に10歳上の姉がよく連れて行ってくれたのだが、あんみつとラーメンと言う組み合わせは、今もあるのか?
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弊社の事務所において土曜日の午後、安価なセミナーを企画したいと考えている。時間は、3時間程度で6人程度の少人数で質疑応答にも配慮したセミナーである。
開催日を土曜日に設定したのは、個人による参加を重視しているからで、平日行われるセミナー会社への配慮である。また料金も個人で支払うことが可能な上限程度に設定したいと考えている。
セミナーの内容は、高分子材料の基礎事項から応用編などを考えているが、当面は勉強のしなおしを考えている中堅以上を対象に、高分子の基礎事項をテーマにする。
ただ、PRにお金をかけたくないので、この欄の読者をとりあえず対象にして参加者についてどれだけ期待できるのか市場調査をしたい。
もし読者の中でこのようなセミナーに参加してみたい方は、弊社までメールをお願いしたい。
なおその時に、1.セミナー参加費用の希望額(無料は受け付けません)、2.セミナー内容の希望を書いていただきたい。
ちなみに、コストの問題から講師は小生一人なので、セミナー内容は材料関係とマネジメント、ドラッカー論、科学と技術論、問題解決法等とさせていただきます。
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当方が社会人になった時の研修では、マズローの5段階欲求について人事部研修担当課長から説明された。
高校時代からドラッカーを読んできて、貢献と自己実現を働く意味として信じてきたので、物心ついてからマズローの一番てっぺんに自分がいたことにびっくりした。
愛の欲求や承認欲求をすっとばしていたことに気がついたわけだが、最近はこの5段階ではなく幸福学が流行しているそうだ。
要するに幸福になるには、「やってみよう」「感謝しよう」「何とかなる」「ありのまま」の4つの因子が重要という流行りものだ。
この4つの因子なら、流行する前からというよりも小さい時から母親に言われて実践してきた。それでも長い人生において不幸は訪れるのである。もっとも一時的に不幸になったとしても、楽観主義の当方は、すぐに幸福に戻る。
だから、独身でいても幸せだった。ただ、いつも遊んでいた仲間が次から次に結婚して、仲間を遊びに誘いにくくなったので慌てて30過ぎに結婚したのだが、確かに結婚生活は独身時代よりも幸福である。
最近は独身者が増えてきて、そのため少子化が加速している。夫婦でいることが最も幸せという価値観の社会に戻らない限り、少子化を止めることができない。
子供が減り続ける社会は、それだけでも不幸なのではないか。この点を昨今の流行の幸福学はどう説明しているのだろう。
このまま減り続けたら、日本民族が絶滅危惧種となる時代が来るかもしれない。現代の幸福学は、個人の幸福に主眼が置かれているが、社会全体の動向も加味したものでなければならないはずだ。
実は、そのタイトルこそつけていないが、ドラッカーは知識労働者の時代の幸福について著書の中でいろいろと指摘している。
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シリカゾルをミセルとして用いるアイデアを実用化したのは1993年である。また、金属酸化物ゾルをミセルとして用いる科学論文が初めて発表されたのは2002年である。
科学よりも技術が先を行っていたのだが、この技術コンセプトは、ドラッカーの問題解決法の成果ともいえる。
1991年に写真会社へ転職した。この時コアシェルラテックスが学会でも話題になっていた。ライバル会社の優れた技術であり、転職した写真会社でもこの技術について特許抜け技術がテーマに設定されていた。
このコアシェルラテックスは、ゼラチンの高靭性化技術の決定版として捉えられていた。
すなわち、ゼラチンを改質するときに、シリカゾルとラテックスを用いるのだが、シリカゾルとラテックスを混合した時に、どうしてもシリカゾルの凝集がわずかに生じる。
ゆえに、コアシェルラテックスにしてしまえば、ラテックスとシリカゾルを混合するプロセスや、そのプロセスでシリカゾルが凝集するのを防ぐことができる。
ただし、この技術には欠点があった。すなわちシリカゾルをゼラチンに添加するのは、ゼラチンの硬度を上げるためだが、ラテックスで包んだためにその補強効果が下がってしまう。
だから、コアシェルラテックスはゼラチンの高靭性化手段の決定版ではないのだが、このような技術が提示されるとそれを越えるアイデアを考え出すのが難しくなる。
このような場合にどうするのか。いったん目の前の解を忘れ、本来の「あるべき姿」を真摯に考えることが重要である。
当方はホワイトボードにそのあるべき姿の図を描いたところ、担当者の一人が、すでにできていた、と叫んだ。これが昨日書いた実際の現場の姿である。
目の前の問題について、「あるべき姿」と現実との乖離を明らかにし、あらためて正しい問題を考える、これはコーチングに有効である。
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