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2022.07/21 ブルース(1)

ここで取り上げるのは、柳ケ瀬ブルースとか雨のブルースではない。黒人の歌うブルースである。50年ほど前に日本でブルースのブームがあり、アメリカから多くのブルースメンが来日した。


いわゆるフォークソングブームの流れの中で中村とうよう氏らが中心になって作り出したブームだ。各地でコンサートが開かれ、レコードも発売された。


ブルースの起源とも呼べる音源を集めた5枚組レコードを持っているが、何とも言えない音楽が飛び出す。レコード針のスクラッチノイズが音源に入っており、高級オーディオで再生してもこのスクラッチノイズは再生される。


そして多くの旋律は、Cマイナーペンタトニックスケールである。これがビートルズはじめ多くのロックミュージシャンに影響を与え、ロックはペンタトニックスケール一発覚えればできる、と言われるようになった所以である。


このあたりは、ポピュラーな知識かもしれないが、これを西洋音楽のチャーチモードで見ると、Cドリアンスケールや、Cミクソリディアンスケールが見えてくる。


ジョー・パスのブルースは、チャーチモードのスケールで演奏されているので、スケールがブルースでありながら黒人のブルースとは少し趣が異なりモダンなイメージがある。


黒人のブルースが主に歌のメロディーに独特の色合いがあったので、日本の演歌でブルース旋律でないものにブルースと言う言葉があてられたが、柳ケ瀬ブルースの旋律はド演歌旋律である。

カテゴリー : 一般

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2022.07/20 世界陸上選手のクラスター

すでにニュースで報じられているが、15人以上の選手関係者が現地で陽性になり、小池選手はじめ多くの出場選手が予選すら参加できない状況になっている。


ここで不思議に思うのは、特別な監視体制で何故このような状況になったのか、という問題である。東京オリンピックを無事開催できて世界陸上は失敗した、という相反する状況には、必ず原因があるはずだ。


不特定多数の感染者ではなく、管理された選手団でクラスターが発生した原因について見つけやすいはずである。犯人探しが目的ではなく、感染対策のヒントを得ることが重要だ。


何故なら、感染ルートと感染日時を特定できる可能性があり、それにより感染力が強いとされるオミクロン株の科学的な感染スピードを明らかにできる。


世界陸上の選手団派遣について税金も使われているので、感染して競技に出場できなかった選手は、せめてこのような場合に情報をすべて公開し貢献すべきである。


ニュースで感染者の急激な増加グラフを見せられて感染力が強い、と言われても、具体的にどれくらい強いのか、納得できないので、ただ逃げ回ることしかできないもどかしさがある。


科学立国日本と言われて久しいが、未だに非科学的データの扱いでごまかしているのが日本の現状である。そろそろ科学偏重の考え方を見直すべきである。技術的視点というものが存在する。

カテゴリー : 一般

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2022.07/19 問題解決のセミナー

新たに廉価版の問題解決セミナーを開催することにした。問題解決のツール類や事例を省略し、ドラッカーの考え方を中心にして構成している。


概念的な内容なのでテキストが無くても理解しやすくしている。ただし、テキストにはサービスとしてシステム思考による問題解決手順を付録につけた。


今、このセミナーの聴講を前提としたアイデア創出法などを加えた問題解決法のセミナー資料を開発中である。このコロナ禍でギターの練習をしてみて気がついたことも加えている。


すなわち、暗黙知へどのようにアクセスするのか、そのコツをまとめている。おそらくこのような試みは初めてではないだろうか。


自分で試してみても面白いほど新しいアイデアが出てくる。年をとると老化してアイデアが出にくくなる、と言われているが、加齢でアイデアが出にくくなるのは、面倒くさいからだろうと思う。


若いころには何の努力もなく取り出せた暗黙知だが、加齢によりアクセスしにくくなっている。それを無理やりアクセスするには手間暇かける必要がある。

カテゴリー : 一般

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2022.07/18 疎水性物質のO/W型コロイド

例えばヘキサフェノキシホスファゼンのような疎水性物質を水に分散したい場合にどうしたらよいか。昔からこのような場合にはオイル分散技術が使用されてきた。


オイル分散技術とは疎水性物質をオイルに溶解し、その状態でコロイドとする技術である。必要に応じてオイルをオートクレーブ中で取り除くのだが、100%取り除くことはできない。


ゆえに環境問題について厳しくなった時代に、このオイル分散技術では、残った微量のオイルの処理が問題となる。疎水性の高分子もこの方法でコロイドを製造することができるので便利な技術であるが、今の時代に合ったオイルを用いない技術が求められている。


分子の一部に親水基を持っていると、低分子でも高分子でも何とかO/W型コロイドにできるが、全く親水基を持たない物質の場合には、これまで技術手段は無かったが、5年前皮革の難燃化技術開発でホスファゼンの水分散コロイドが必要になり技術開発した。


この技術を用いると、水系コーティング液の開発も可能となる。また、皮革の難燃化技術開発で気がついたのだが、疎水性繊維の内部に物質輸送する技術の開発も可能となる。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

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2022.07/16 東電旧経営陣賠償命令

13兆円という巨額の賠償金額の支払い命令が東電の旧経営陣4人に対して出された。この金額の妥当性含めて様々な意見が出ている。


すでにこの欄で述べているように、多額の投資をしなくても、防波堤を越えた津波に備えて既存の設備配置の見直しが行われておれば大事故にならなかった、とのコメントが2011年にニュースになっていた。


また、一人当たり3兆円規模の賠償金額は東電の社長であれば妥当の金額であることもWEBニュースで報じられており、今回の判例が一部で騒がれているような異常な内容ではない。


今回の判例で考えなければいけないのは、社長職が常に大きなリスクを抱えた役職である、ということだ。これをよく考える必要がある。


組織で仕事を行っていると、組織全体で負うべき巨大なリスクが見えなくなる場合がある。東電の事故でも、設備担当者が巨大津波のリスクに気がついておれば、予備電源を屋上に設置するアイデアが浮かんだはずである。


少し考えれば1階に設置する場合と屋上に置いた場合のメリットデメリット比較で屋上設置となったはずだ。経営者は担当者のこのような気づきを促すような経営を心掛けなければいけない。


ところで、環境問題について各企業においてそれぞれの対策をとらなければ突然死につながるリスクとなる時代になった。これに気がついている社長はどれだけいるのだろうか。


また、各担当者は所属する組織の役割だけでこの問題を考えるようなミスを犯していないだろうか。環境問題は、従来の組織の役割にとらわれていると見えないリスクが存在する。社長だけに責任を押し付けるべき問題ではないのだ。


問題そのものに対する感度が鈍っていては、十分な仕事ができない時代である。そもそも知識労働者の仕事とはその知識を用いて問題を発見し解決してゆくのが仕事である。このような視点で急遽格安サービスセミナーを準備しているので問い合わせていただきたい。

カテゴリー : 一般

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2022.07/15 機能性高分子

機能性セラミックスを設計する技法と機能性高分子を設計する技法は異なる。機能性セラミックスでは科学的に美しい体系ができているが、機能性高分子では、科学的というよりも技術的方法論となる。


また、理論的な設計値を実現し品質管理を行う場合でも機能性セラミックスの方が容易である。高分子材料では、およそセラミックスの設計値のばらつきの10倍以上ばらつく場合が多い。


もちろん機能性高分子でも、機能性セラミックスと同様にばらつきの小さい材料設計が可能な場合があるが、それは少数派である。


具体的に導電性という性質を取り上げた場合に、機能性セラミックスでは、酸化物系セラミックスから選択し材料設計を行う。透明導電性と限定すると酸化スズ系か酸化チタン、酸化バナジウム、酸化亜鉛と絞られてくる。


そして、導電性の設計方法も異原子のドーピングにより、酸素欠陥を生み出すという方法が知られている。電子伝導性高分子については、白川博士のノーベル賞受賞で知られるように画期的な発見として知られている。


一次構造の設計において高分子のパイ軌道を活用する場合には、分子軌道法も活用でき科学的議論を展開しやすいが、高分子に導電性を付与する方法にはカーボンのような導電性フィラーを練りこむ方法が古くから知られており、この方法はかつて混合則で議論されていたように経験的となる。


また、半導体高分子を材料設計する場合に、一次構造で材料設計するよりもカーボンの添加について混合則で材料設計した方が経済的である。


ただし、導電性物質を高分子に練りこみ半導体を設計するときに、導電性のばらつきを半導体セラミックス並みに品質管理するためには、材料設計に少し工夫が必要になる。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

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2022.07/14 正しい問題を見出す

ドラッカーは問題解決において、正しい問題を見出すことができれば、80%以上問題が解けたと同じである、と著書で述べていた。


何か問題が発生した時に、目の前に見えている問題が現状において正しい問題であるとは限らない。また、私心にとらわれて目の前の現象そのものを歪曲し間違った問題を設定したりすることも起きる。


例えば18歳の女性に飲酒させたなどと週刊誌に報じられた吉川衆院議員についてドラッカーの名言を当てはめてみると分かり易い。


WEBで報じられているニュースによると、女性は20歳以上であり吉川議員は騙された被害者で週刊誌を名誉棄損で訴える、と述べているようだ。


この例では、ここで正しい問題を説明する必要は無いと思われるが、国会議員あるいは何らかの公職で今後も活動したいならば、女性が20歳以上であっても速やかに辞職することが必要だった。


週刊誌で報じられた内容は、写真まで掲載されており、写真がすでに国会議員として問題のある写真だったのだ。このようなことにすぐに気がつかないような人物が国民の税金が対価として支払われる職場で働くことに国民は嫌悪感を示しているのだ。


ニュースを読む限り吉川議員は、正しい問題へまだたどり着けていない。このような場合に、親しい人物が正しい問題を教えるべきである。


一方で、このような場合に正しい問題を教えてもらえるような友人なり親族なりがいるような人生を送りたい。弁護士がいつも正しい問題を教えてくれるとは限らないのだ。


科学がいつも技術開発の成功を約束してくれないように、法律の視点がいつも日常生活の「正しい」という感覚に適合するとは限らないのだ。


名誉棄損で訴えて仮に勝利できたとしても吉川議員は次の選挙で国会議員に選ばれないと思う。しかし、この訴訟が仮に吉川議員により起こされた時に裁判官はどのような判断を下すのだろうか。


いきなり暑くなって仕事の効率が落ちたと嘆いた1週間だったが、くだらないことと思いつつ吉川議員のニュースを読んだ時間の無駄が、仕事の効率を下げている問題の一つと気がついた。

カテゴリー : 一般

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2022.07/12 0-82

第104回全国高校野球選手権千葉大会1回戦のスコアである。立派なのは、1回32点,2回33点をとられながらも5回コールド負けまで戦っている点である。


1回で没収試合とすることも可能であったにもかかわらず、最後まで戦った高校球児を称えたい。特に負けたチームは、絶対に挽回ができない点差であっても、最後まで守り、3回からは一桁得点に抑えたところがすごい。


人生では、途中で放棄したくなることは多い。当方もゴム会社で高純度SiCの事業を住友金属工業とのJVとして立ち上げたが、会議前になるとFDを壊されたりする嫌がらせの前に転職している。


ただし、当方が立ち上げた事業はその後2018年まで続き、愛知県にあるセラミックス企業にそのまま譲渡され、現在も続けられている。


転職後も半年以上技術を指導するためにゴム会社へ夕方通っていたが、技術の伝承を終えた頃、ゴム会社の当時の管理職から、もうゴム会社に来るな、という手紙を頂いている。


手紙の主から頼まれて無償に関わらず事業成功の一念で始めたのだが、また、アイデアを担当者からいつまでも求められたので親切心から通ったのだが、この手紙が来る前に技術指導を辞めるべきだったのか、当時悩んだ。


しかし、このコールド負けまで頑張った高校球児たちの気持ちを考えた時、手紙が来るまで指導し続けてよかったと思っている。

カテゴリー : 一般

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2022.07/11 アイデアを出す

アイデアを生み出すには、いろいろな方法がある。親和図法や連関図法は新QC7つ道具に書かれたおなじみの方法である。日常業務ではこのツールで不満は無いかもしれない。


しかし、技術開発を行う時にはこの二つのツールだけでは不十分で、その他のアイデア創出法が必要なケースがある。


また、アイデアを一人で考えるのか、二人以上で考えるかにより、使われるツールが変わる。二人以上で行う時には一般にブレーンストーミング形式で行う場合が多いので、ツール以外にその時のメンバーも考慮する必要が出てくる。


例えば、やたらと否定的な発言をするメンバーはブレーンストーミングメンバーから外されることが多いかもしれない。当方は、異なる視点のアイデアも重要と考えており、否定的な発言論者を意図的に加える。


ただし、他人に対して攻撃的な発言をする人物は、例え建設的な発言が稀にできてもはずす。ブレーンストーミングではアイデアがたくさん出されることが重要なので、メンバーのそのための精神衛生に気を配らなければならない。


ある人のアイデアを否定するようなアイデアが出されたとしても司会者がうまくそれを処理できばメンバーの精神衛生を健全に保つことはできるが、攻撃的な発言者はメンバーが委縮し、アイデアが出にくくなるので外した方が良い。


時にはメンバーの職位に関してもブレーンストーミングでは配慮する必要が出てくる。なぜなら職位の偉い人はその職位にすでにパワーがあり、職位に無頓着な発言は攻撃的な発言となるからだ。


昔ワイガヤ運動が話題になったが、同時にフラット組織も話題になっている。高度経済成長の時代である。バブル崩壊後組織のフラット化は進んだが、雇用形態の違いはじめ新たな組織の問題が生まれている。


アイデアの出し方には、各種ツールが存在しその活用でアイデアをひねり出すことが可能となるが、それは精神衛生が健全に保たれていることが前提になる。組織の問題を抱えていてはツールを使用してもよいアイデアは生まれない。


バブル崩壊後、付加価値を生み出す良いアイデアが出にくくなっていないか。良いアイデアが出るかどうかは、精神衛生にも左右されるので、もし良いアイデアが見当たらないと感じならば職場環境から見直しを進めてはどうか。

カテゴリー : 一般

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2022.07/10 音学

音・振動分野の物理学を学んでから音楽を勉強するとよいのかもしれない。フュージョンとかクロスオーバー音楽が流行った1980年代から、素人でもアドリブギターを弾く人が増えてきた。


カラオケで全フレーズアドリブで歌うと笑われるが、ギターでそれをやると何故か拍手が起きる。ただペンタトニック一発ものの演奏でも皆が感心するから不思議である。


以前この欄でアボイドノートの話を書いている。すなわち、伴奏に対してうまくハーモニーを形作るために避けた方が良い音がアボイドノートだが、逆にギターの音が振動しても何とか許される音というものがある。


美しいハーモニーというものは、音の周波数の関係から組み合わせの制限を受けるが、人間の耳は多少の誤差を許すところがあるので、どのような伴奏でもそれを弾いておればなんとかなるという音がある。


それがペンタトニックスケールで、このスケールをリズムに乗せて弾くておれば、何とかサマになる。ただし、伴奏の調に合わせることが重要であるので多少音楽の知識は必要である。


ペンタトニックスケールがなぜこのように多くのスケールの伴奏に合うのかは、ペンタトニックの各周波数解析を行うと納得できる。


納得して、改めて思うのは現在の音階を定めたバッハの功績である。絶妙な1オクターブ、理由は不明だが440Hzがラ(A)の音であることなど計測器の無い時代に音楽の基本機能を定めている。

カテゴリー : 一般

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